My Kick Heart × chi4
◆1993年のすてきなバラード
来年2023年に「30年前の曲!」的な感じで
カバーしようと思っていましたが、
とてつもなく蹴り上げたい気分になって
今回歌ってみました。
作詞:中澤誠一
作曲:小室哲哉
歌唱:宮沢りえ
ネット上では原曲の情報が少なかった…
文字起こしした歌詞も合っていますように…!!!
1993年5月に発売されたシングルのB面で、
1973年4月生まれらしいりえさんは
ちょうどハタチになった頃でしょうか。
残念ながら当時の記憶はなくて、
1998年の深夜の特番。
KEIKO(globe)と小室哲哉さんのアンプラグドライブで
披露していたのがちよ的には初見。
その後、昨年2021年11月の
小室哲哉さんのソロライブで二回目のコンタクト。
キリ番の来年を待たずに
歌いたくなった時がカバーしどきかなということで、
しばし試行錯誤の記録にお付き合いくださいませ。
◆歌詞のこと
歌詞は漫画雑誌の企画で、
読者さんから募集したそう。
去年の小室哲哉さんのソロライブの時に
「中澤くんは亡くなっちゃったんだけど…」
というMCをしていましたが、
ネット情報によると
雑誌は「ボンボン」
中澤くんは当時闘病中の小学生。
中学生の頃に亡くなったとのこと。
My Kick Heartという
かわいらしいタイトルとは裏腹に
「たやすく愛なんて呼んだらめまいがするよ」
と呟く少年の言葉に
人間の真理を見せられた気がしました。
大人か子どもか、というのは
年齢の問題ではないなとつくづく感じます。
「大人による大人のためのアンセム」
と公開前にタイトルを伏せていましたが、
それがこの楽曲に対するわたしの印象です。
◆メロディと歌詞
サブスクにもiTunesにも存在せず、
原曲も1998年の特番映像も
非公式なものしかYouTubeに出回っていないので
興味のある方は自己責任で探していただくとして…
フワッとした曲調もあいまって、
歌う人によって譜割が流動的なのですよね。
例えばサビの「蹴り上げる」というフレーズ。
りえさんは「けりあ」↑「げるー」
KEIKO氏は「けり」↑「あげーる」
今回は宮沢りえさんの原曲のメロディを
限りなく踏襲しつつ歌ってみました。
ちなみに
この曲は詞先なのか曲先なのか分かりませんが
(企画的に歌詞が先に作られたのかな…?)
この「蹴り上げる」の部分で
メロディが下のシ♭から上のシ♭へ
1オクターブぽーんと上がるのですよ。
サビに差し掛かるたびに
サッカーボールを空に向かって
ぽーんと蹴り上げるイメージを
頭の中に思い浮かべながら歌いました⚽️
シンプルな仕掛けながらも、
こういうメロと歌詞のリンクは美しいですね…✨
そして2Aと2Bの歌詞に心が震えて、
練習している時に
何度もうっかり泣いてしまいました。
◆アレンジと歌唱
原曲は神秘的でみずみずしいアレンジ。
トラックメイクの引き出しは多くないけれど
他のアプローチも試してみたいと思って、
次のような試行錯誤をしてみました。
①キーを変えました。
原曲から3つ上げました。
半音ずつ上げ下げしていって、
一番心地よくオクターブキックが成功するキーを
実際に歌いながら探っていった感じです。
最近、原曲キーにこだわるのをやめました。
高い音、低い音を出せることは
目標ではなく表現の手段の一つなのであって、
「キー」って本来とても繊細で、
半音変わるだけで
声の響きもトラックとの相性も
まるで別物になる。世界が変わる。
器用な方はそんなことないと思うので、
あくまでわたしの場合は…です。
原曲キーだからこそ表現できる世界もあるのは
もちろん言わずもがなですけれどね。
②どんなアレンジにしよう。
引き出しが少ない上に
だいぶ迷ったのですが、
ピアノメインの王道バラードにしてみました。
サビのコード進行も
原曲とピアノライブで若干変わっていたのですが
歌部分は原曲に忠実にしてみました。
具体的にはサビ部分。
原曲通り、1拍ごとにコードチェンジさせました。
ちなみにピアノverだと
弾きやすいように2拍ごとにチェンジでした。
③イントロ、間奏、アウトロ
イントロは、
公開前に曲名クイズを出していたので
サビメロを少しなぞるように。
間奏は、
ラスサビに向かって自分を奮い立たせるように
徐々に勇ましく。
そしてラスサビで
蹴り上げたボールが地面に落ちてきた後、
アウトロではベースを細かく刻んで
ゴールを目指してドリブルしていくイメージ。
この3箇所は、
コードもアレンジも原曲から変化させて
ほんのりちよ色を出してみました。
④ハモ&コーラス
原曲も歴代のピアノ弾き語りも
声は主旋律のみだったのですが、
どうしても2番からハモりたい…
泣きメロやばい…😭
ちょっとくどいかもと思いつつも、
結局2番以降は最後までがっつり
ハモ&コーラスを加えてみました。
ただしいつものような
16部合唱!みたいなことはせずに、
歌詞がある部分のハモは1種類のみ。
シンプルなアクセサリーの方が
この曲には似合いそうと思ったからです。
◆おわりに
美少女が歌う美しいバラードを
トーキョージャングルで
サバイバルする女がカバーしてみたら
こんな感じになりました。
原曲をご存知の方にもそうでない方にも
違った視点から楽しんでいただけたらいいなと思います。
ありがとうございました!
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