何をしに行ったっけ？

会ったら色んなことを言うつもりだった
昨日のことも、離れてるのも、話がつまらないことも
いっぱいいっぱい

で、会ってすぐ
はい、マンゴー🥭って渡してきて
ちぃの好きなさくらんぼもあったから買ってきたよと

目が点になった
私がさくらんぼ好きなことなんで知ってるの？
ちぃは言ったこと全部忘れちゃうからね、吐き出すと興味が無くなるから全部忘れちゃう
その時俺の好きな果物も言ったけど、覚えてないでしょ？

そう私が話した一言一言を彼は忘れない
そして私はその記憶が全部ない
(後ほど答えを聞いて思い出したけど)

あれだけ気乗りがしなかったのに30分以上も話した
ギブスが取れた手で、私を抱き寄せ話す
職場が近いこともあり、それ以上は出来ないのを知っているから、お互いそれ以上はないけれど

でも私も黙っている性格じゃないこと知ってるから、彼は私の言いたいことを察してた

少しの沈黙のあと
この距離がダメなんだね
ちぃはもちろんだろうけど、俺もと
捕まえられる距離じゃないからとポツリと話し始める

じゃあおしまいにする？
それはダメ

ここから反撃
昨日のような匂わせも嫌いだし
お疲れ様っていう連絡も嫌い
会えなきゃ気持ちは薄れる

言いたい放題言った、多分若ければわんわん泣いて叩いてたと思う

それでも離すことはできないと彼は言う
私もだから言いたい放題言えるんだ

セックス抜きで付き合う人なのかもしれない
抱かれたいとは思わない
でも私のわがままが通用し、甘えられるし本音で話せるのは確かである

緊急事態宣言で、しばらく赴任先に戻らずこっちにいることになったようだけど、次会う約束はしなかった

この先もこの人との関係はこんな感じでヤキモキしながら時を重ねていくんだろうな

甘酸っぱいさくらんぼを口に頬張りながらnoteを書いてみた

私はその時その時を生きて、複数の人を同時に想う
それがいいか悪いかはどうでもいい

仔犬ちゃんが帰り道に会いたいと連絡してきたので、半年ぶり以上にちょこっと来週会うことにした

これが私である

おしまい