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解放の瞬間

6月末に、人生で初めての入院&手術を経験しました。
自分の感情を残しておきたくて、ここに記してみます。

私は昔から月のものが割と重めで、特に貧血がきつく。これはそろそろちゃんと婦人科で診て貰おうと2-3年前に受診したら、「あぁ、やっぱり」と検査結果に母も私も腹落ち。
貧血の数値を確認しつつ、緊急ではない為経過観察していました。
でも関西に来てこちらでの仕事を辞め主婦期間になったので、今後10年を考えてQOL向上のためにも手術を決意。こちらで通い始めた婦人科から総合病院へ紹介状を書いて頂きました。改めてMRIを撮って、取り出すものの位置やサイズ・個数を確認して、いざ入院へ。

いやぁ、正直手術が決まってから入院当日までずっとどこか心がザワザワしていました。女性の5人に1人くらいが罹患する難しくはない手術とはいえ、何しろ初めてで。
でも入院して病衣に着替えて病室で過ごしていたら、覚悟が決まりました。

手術は午後一。看護師さんと手術室へ歩いて行く前に、ナースステーション前で旦那さんと一瞬の再会。私は完全に落ち着いてたけど、旦那さんは見守るしかない側だから、「大丈夫だからね!先生を信じて!」と皆さんの目の前でハグハグしてくれました。

オペ看さんへバトンタッチされ、「手術室入るの初めてです~」なんて軽口叩きながら入室。部屋の隅に医師二人が座っているところ、真ん中で女性看護師さん3名に囲まれバスタオルで隠されて上半身裸になってバスタオルをかけられ手術台に横になる。
麻酔の準備が出来るまで、3人がずっと話しかけてくれました。
そして麻酔医の方が「これから点滴で麻酔を入れていきます。手がビリビリしてきたらすぐに眠くなりますので」と教えてくれました。

本当にその通りで、"あっ、ビリビリってこれか!"と思った直後眠くなり始めて次に気が付いた時は病室で、旦那さんからテンション高めに「手術成功したよ!!頑張った!!」と言われました。またすぐ眠り始めたけど。
麻酔や準備時間も入れたら4時間程の腹腔鏡手術&子宮鏡下手術でした。

病室に戻ってから飲水可能になるのは6時間後。それまで寝返りは打っていいけど枕は使用禁止。覚悟していた通り、この6時間が一番しんどかった。
どうにも腰が痛くて。夜勤の看護師さんが何度も来て管経由で溜まってる尿を捨ててくれたり寝返りを打たせてくれたり。それでもきつくて、何とか自力でベッドサイドのガードを掴んで何度も寝返りを。
6時間経って、ベッドを起こして飲水もOKとなってからは、やっと楽になり上部を起こして貰ったまま熟睡できました。

翌日はベッドから起き上がり個室内のトイレまで歩けるようになり、食事もお昼からお粥食が。更にその翌日からは、排尿の管も外れて普通食に戻りフラフラしながらも何とか廊下を歩ける感じに。
腹腔鏡手術の回復の速さに驚きました。

旦那さんの予定もあり、最初の予定通り術後5日で無事退院しました。
その間、何だかんだ主治医の先生も毎日病室に傷跡を診に来てくれて。
飄々としてるけどちゃんと診てくれて相手を力ませない、いい先生でした。

退院前の診察で、手術で取り出したグロッキーなモノたちの写真を見せられて説明を受けました。手術直後に夫が説明を受けていたので、彼から写真も届いて内容も聞いてはいたけど、改めて"ビニール越しとはいえ、これを彼に触らせたのかい、先生!?"とびっくりしました。笑
よく触ったな、夫。
MRIもこれまで2回撮ってましたが、いざ開けてみたら2種類あったどちらも予想より数が多く、内膜症もあったようで。でもぜーんぶ取り切って貰えました。子宮は残したまま。

夫が迎えに来てくれて退院する時、手術当日の夜に何度もお世話してくれた看護師さんが丁度担当で見送ってくれて。
「今日は(旦那さんの)カレーですね?」「はい、カレーです♪」
そんな、何気なく心地いい会話で笑顔で挨拶できたのが嬉しかったです。

車に乗り込んだ瞬間、何だか力が抜けて泣いてしまった。
色んな気持ちが一気に溢れてきて。

退院前日、一人で病室にいる時に
"そうか、今まで数年体の中にあってずーっと頭のどこかで気になっていたものたち、もう全部なくなったんだ!うわ~!"ってものすごく開放感を感じた瞬間がありまして。一人その嬉しさとありがたさを噛みしめてました。そんなことを夫に話しながらの、帰路でした。

ありがたいことに個室だったので夫とテレビ電話も出来たけど、夫もどうにも調子悪かったらしく。やっぱり家族は一緒がいいなとお互いに身に染みた一週間でした。
健康に普通の毎日を送れるということが、一番ありがたい。

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