誕生月はJR四国のバースデイきっぷが超お得!【1日目】
1 バースデイきっぷとは?
令和6年5月10日~12日、高校時代の朋友Kと四国へ鉄道の旅に出ました。
この旅で使ったきっぷはJR四国の企画きっぷ「バースデイきっぷ」
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このきっぷについて説明します。
■誕生月であればJR四国エリア内が3日間乗り放題
私の場合、誕生月が5月なので、5月のどこか連続3日間に利用できます。しかも、誕生月が5月以外の同行者にも適用できます。
今回の旅に同行する朋友Kは、誕生月が5月ではないけれども、このきっぷの恩恵を受けることができます。
■普通列車、快速列車はもちろんのこと、特急列車も乗り放題
きっぷは「普通車用」と「グリーン車用」の2種類があり、どちらも座席指定の回数に制限はありません。
今回はぜいたくに「グリーン車用」を選びました。
次に買い方を説明します。
①JR四国の駅のみどりの窓口、みどりの券売機プラス、ワープ支店及び四 国内の主な旅行会社で買う。
②ウェブサイトから申込みをして買う。
②は、私のように四国以外に住んでいて、①の買い方ができない場合です。申込み完了後、指定席の予約などをメールで伝え、決済が終わるときっぷが郵送されます。
ただ、メールでのやりとりは時間がかかるし、人気の観光列車はなかなか予約がとれない。ネットで購入から指定席の予約までできればいいのにと思います。
さて、われわれは出発地が九州の博多なので、行程上バースデイきっぷエリアの入口となる岡山県の児島駅までは別途きっぷが必要になります。
児島駅は四国に向かうルートで、本州側の入口にあたる駅です。
博多から児島までのきっぷはJR西日本の株主優待を使いました。
株主優待は金券ショップのオンラインサイトから購入できます。
株主優待1枚で片道運賃が半額になります。ただし、株主優待は1枚4,000〜5,000円しますので、それ以上の割引額にならないと損することになります。
ちなみに博多から児島までの正規の片道運賃は、12,850円(新幹線普通車指定席利用)です。
これを株主優待を使った場合と比較すると、
12,850円【片道正規運賃】>10,420円(12,850円×50%+4,000円)【株主優待利用】
となり、株主優待を使った方が2,430円もお得になります。
◆1日目 令和6年5月10日(金)
2 博多→児島→観音寺
四国に向けて出発です。
まずは博多駅から6時59分発新大阪行き「さくら540号」に乗って岡山へ向かいます。
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座席は4号車の普通車指定席です。
九州新幹線で使われるN700系の普通車指定席は、座席が2席+2席の配列で、座席の造りもどっしりとして落ち着きがあり、グリーン車並みの居住性があります。
東海道・山陽新幹線のぞみ号の2席+3席の配列に比べると断然お得感があるので、山陽新幹線内の目的地に行く場合は、のぞみ号ではなく、九州新幹線のさくら号かみずほ号に乗るようにしています。
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新大牟田からこの列車に乗っていた朋友Kが、博多で自由席から4号車指定席へ移動してきて合流します。
指定席のきっぷは、株主優待が適用されるJR西日本エリアの博多駅からなので、朋友KはJR九州エリアの新大牟田〜博多間を乗車券と自由席特急券を別に買って乗ってきたわけです。
今朝の天気は快晴です。
福山駅で4号車はほぼ満席となりました。外国人が目立ちます。
岡山駅で降りて、9時5分発高松行き快速「マリーンライナー15号」に乗り換えます。
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車内はほぼ満席です。
宇野線との分岐駅茶屋町を出ると、高架線となります。
植松駅を通過すると山間部に入り、トンネルが続き、木見、上の町とトンネルとトンネルの間の駅を通過していきます。
そして、バースデイきっぷのエリアとなる児島駅に到着。
ここで降りていったん改札を出ます。
児島は国産ジーンズ発祥の地と言われ、あちこちにジーンズをモチーフにした装飾を見ることができます。
駅前のシェルタールーフにはたくさんのジーンズが吊るされいて、ユニークな光景にお目にかかれます。
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児島から9時47分発松山行き「しおかぜ5号」に乗ります。
しおかぜ号は8600系と8000系の車両で運行されていて、8600系は新型車両です。
新型車両が来てほしいと願っていましたが、残念ながらやってきたのは旧型車両でした。
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座席は1号車グリーン車です。
1号車は一部が仕切られていてグリーン車となっています。
グリーン車は空席が目立ちました。
座席はグリーン車にしては物足りない感じがします。今朝乗ってきた新幹線さくら号の普通車指定席の方が良かったかもしれません。
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児島を出ると、右から瀬戸中央自動車道が近づき、トンネルに入ります。
トンネルを出ると瀬戸内海が視界に広がり、全長9,368mの瀬戸大橋を渡り始めます。
瀬戸大橋は6つの大橋から成っていて、本州側から最初に渡る橋は下津井瀬戸大橋です。
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橋げたは海面から高いところで65mもあります。
瀬戸内海に浮かぶ島々が見渡せ、絶景の車窓です。
橋を渡り終えると、自動車道路と別れて、続いて高松方面の線路が左へ分岐していきます。
すると今度は左手から予讃本線が近づいてきて合流し、宇多津駅に着きます。
宇多津駅では高松からやって来た「いしづち号」が「しおかぜ号」の後ろに連結されます。
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多度津を出て、海岸寺を通過すると右手に海が見えてきます。
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10時30分、観音寺着。
ここで降りることにします。
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観音寺駅から約2キロメートルのところにある銭形砂絵展望台にタクシーで向かいます。
駅前に止まっていたタクシーの運転手に料金を確認しようとしたところ、「そこにいると後続のタクシーの邪魔になるから、早く荷物をトランクにのせなさい」とせかされ、言われるがまま荷物をのせ、あわててタクシーに乗り込みました。
運転手はよくしゃべる人で、われわれが九州から来たことを知ると、ソフトバンクホークスの話題など九州にまつわることをしゃべり始めました。
途中から一方通行の山道に入ります。
すると、カーブでいきなり対向車が来たので運転手が驚いて車を止めました。
何やら中国人観光客が一方通行であることを知らずに運転するレンタカーのようです。
運転手は不満をもらしながらも、何とかすれ違うスペースがあったので事なきを得て、展望台に到着しました。
展望台からは瀬戸内海が見渡せ、手前に木々に囲まれた丸い形の砂浜があります。
この丸の中にかすかに「寛永通宝」の文字を見ることができます。どうも太陽の光が強くて文字が見えにくくなっているようです。
見え方が予想と違っていたので、ちょっとガッカリしました。
本当は寛永通宝の形と文字が見えるのですが、時間帯を考えて来なければいけないですね。
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運転手が砂絵の近くまで案内すると言ったので、タクシーに乗って山道を下りました。
砂絵は近くで見ると形や文字は全くわかりませんが、意外と大きいですね。
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この銭形砂絵は、寛永10年(1933年)に藩主生駒高俊公が領内巡視の際、地元の領民たちが藩主歓迎のため、銭形の砂絵「寛永通宝」を一夜のうちに作りあげたと伝えられています。
今では、この砂絵を見た人は一生お金に困らないといわれ、金運パワースポットになっています。
銭形砂絵をあとにして、タクシーで再び観音寺駅へ戻ります。
駅に向かう途中、運転手が「ちょっと面白いスポットがありますよ」と言って、宝くじ売場の方を指さしました。
すると、朋友Kは「あっ、知ってる!」と言って、ロト7の史上最高額が出た売場であることを自慢げに答えたので、運転手はちょっと驚いた感じでした。
駅に着いてタクシーを降り、次の列車まで少し時間があるので、先ほど話題になった宝くじ売場へ歩いて行くことにしました。
その宝くじ売場で記念にロト7を3口買いました。(のちに残念ながらハズレでした)
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銭形砂絵や高額当選の出た宝くじ売場といった金運をウリにしている観音寺の街は、至る所で寛永通宝を見ることができます。
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3 観音寺→松山
次に観音寺駅から11時37分発松山行き「しおかぜ7号」に乗って、松山へ向かいます。
やってきた車両は、ラッキーなことに8600系新型車両です。
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8600系しおかぜ号のグリーン車は1号車の一部にあり、残りは普通車指定席となっています。座席配置は1席+2席が4つ並んでいます。
座席は他の在来線特急グリーン車と比べるとぜいたくな造りで、電動レッグレスト、読書灯などが備えられています。
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ふかふかとした座席に腰を下ろし、ビールを呑みながらしおかぜ号グリーン車からの景色を楽しみたいと思います。
「アサヒZERO」はノンアルコールですが、忠実にビールの味を再現しており、ノンアルコールとは思えない味です。
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今走っている予讃本線は、香川県の高松駅から愛媛県の宇和島駅を結ぶ全長297.6kmの路線です。
松山を目指し西へ向かっているわけですが、伊予小松から北寄りに進路を変えてしまいます。
このまま西へ進めば松山に着くのですが、今治を経由するため、松山までは迂回するようなルートになります。
今治を出てしばらくすると、再び海岸に近いところを走るので、瀬戸内海の島々が見渡せる絶景ポイントを楽しめます。
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13時15分、終点の松山駅に着きました。
松山は暑かったので、上に羽織った長袖シャツを脱いでTシャツ1枚になりました。
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駅を出て右に進み、奥まった所にあるロッカーに私の荷物を朋友Kの荷物と一緒に預けます。
駅のロータリーから東へ歩くと、市内電車と郊外電車が交わるところがあります。
この交わる部分を「ダイヤモンドクロス」と呼び、全国でも数少ないレアなスポットです。
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ダイヤモンドクロスの近くに伊予鉄の大手町駅があり、ここから13時32分の高浜行きの郊外電車に乗ります。
10分ほどで三津駅に着き、ここで降ります。
夏目漱石の小説「坊っちゃん」では、四国に着いた「坊っちゃん」はこの駅から「マッチ箱のような汽車」と表現した「坊っちゃん列車」に乗っています。
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駅前の橋を渡った先に「みよし駅前店」というお好み焼屋があります。
ここでソウルフード「三津浜焼き」をいただくことにします。
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肉卵台付きのうどん(700円)を注文します。
三津浜焼きは、小麦粉をクレープ状に伸ばし、魚粉を振りかけた生地に、キャベツやちくわ、肉、魚、卵、そばなどの具材を挟んで作ります。
そして最後に二つ折りにするのが特徴です。
広島風お好み焼とは焼き方や具材に違いがあります。
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食後、三津浜の街を歩いてみました。
この辺りはかつて、松山の「海の玄関口」として地域経済の中心を担っていたところです。
所々、格子戸の古民家など歴史的な建築物が残っています。
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三津の渡しに着き、ここから渡し船に乗ってみます。
この渡し舟は対岸の港山までの約80mを結び、無料で乗ることができます。
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わずか2分で対岸の港山に着きました。
この渡し舟は市道の一部となっていて、500年の歴史があるとのことです。
次に松山城へ向かいます。
歩いて伊予鉄港山駅に行き、14時47分発横河原行きの郊外電車に乗って古町駅で降ります。
古町で市内電車に乗り換えます。
郊外電車と市内電車が混在する駅なので、アジア系の女性観光客がどの電車に乗ればいいのか迷っていました。
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赤十字病院前駅で降り、5分ほど歩くと松山城ロープウェイ乗り場に着きます。
270円で片道券を買って、ロープウエイとリフトのどちらにも乗ることができます。
われわれはリフトを選びました。
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リフトの下に「ことばのバナー」といって、くすっと笑えるようなフレーズが書かれたバナーが飾られています。
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リフトを降りて、天守閣まで歩きます。
時間があまりなかったので天守閣の中には入らず、お城の周りを歩くことにしました。
松山城は、慶長7年(1602年)、加藤嘉明によって起工されました。
加藤嘉明は賤ケ岳七本槍の武将の1人です。
城全体の完成は、加藤嘉明が会津四十万石に移封となった寛永4年(1627年)ごろと言われています。
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松山城は標高132mの城山山頂にあるので、松山市街を一望できます。
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帰りは山頂から歩いてロープウェイのりばまで下ります。
そこから市内電車通りまで出て、愛媛県の地酒「蔵元屋」に立ち寄ります。
ここには愛媛県の地酒が豊富にそろっていて飲み比べができます。
愛媛の地酒飲み比べセットを注文しました。
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飲み比べた中で、一番右の「石鎚」が私好みのお酒でした。
勝山町から市内電車に乗って、JR松山駅へ向かいます。
ロッカーから荷物を取り出し、17時37分発岡山行き「しおかぜ28号」に乗って、今日の宿泊先高松へ向かいます。
座席は1号車グリーン車です。車両は残念ながら旧型の8000系でした。
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途中の宇多津駅で連結している高松行き「いしづち28号」の自由席に乗り移ります。
この駅で岡山行きしおかぜ号と高松行きいしづち号が切り離されます。
いしづち号は終点の高松には3分遅れの19時59分に着きました。
宿泊先のホテルまで歩いてチェックインし、20時30分に予約していた居酒屋「神童ろ(わらじろ)」へ朋友Kと行きます。
本日の行程はこれで終了です。
乾杯!お疲れさまでした。
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明日は徳島県にある阿佐海岸鉄道のDMVに乗りに行きます。