ブックレビュー② 自分の中に毒を持て
田舎に住んでいるものだから、車で出勤しています。家から15分くらい離れたところに会社があります。海沿いをはしるのですが、海が茶色く濁っていて気持ちいいもんではありません。たまに、意味もなくむしゃくしゃして、車の中で「ああ!」と大声を張り上げます。その声が、あんまり聞いたことがない音なもんだから、自分で一人で笑ってしまいます。
上司が、パワーポイントのデザインだとか言い回しを指摘します。「もっとフォントは大きく」「こうゆう表現にしたほうがいい」。口では、「なるほど、」と言ってみるものの、頭の中では「このおっさんは、何を細かいことをだらだらといってやがるんだ」と、言葉の右ストレートをおみまいしています。
ふとたまに、平凡で抑揚のない日常のなかで、こうやって大人になっていくんだろうか、ともやもやします。
芸術が爆発であるように、人生も爆発なんだぜ、なんて主人公顔負けのセリフを言いたいです。その時は、髪の毛をジェルでつんつんにしようと思います。
この本を読むと、自分のなかの消えかけた灯火が息を吹き返すような感覚をおぼえます。まだまだいけるぞって