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Uri Avner作品集を読んでみる 2-3
良い作品は他にもあるのだが、出来るだけ分かりやすいものをセレクトしている。
20番
Yochanan Afekと共作
Schweizerische Schachzeitung 1981-82 1st Prize
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S#3
1.Qc5! (2.Qxc6+ Bxc6 3.dxc8=Q, R+ Rxc8#)
1...fxe5 2.b8=S+ Sxa7 3.Qxc6+ B, Sc6#
1...Sxd7 2.b8=R+ Sxa7 3.Qxb6+ Sxb6#
1...bxc5 2.bxc8=Q+ Kb6 3.Ra6+ Rxa6#
1...Bxc5 2.Rxc6+ Bxc6 3.dxc8= Q, R+ Rxc8#
黒の駒が2枚利いているc5にQ捨て。黒Bをc6に呼んでメイトにするのがthreatである。ここでpinされているb7Pがテーマを担う。
まずはそのPがSに成る変化。ここではc8Sが2回跳ねてpin-mateになる。続くR成の変化はQをb6に捨てるのが味の良い手で、やはりpin-mateだ。Q成の変化もRa6!の捨て駒から最後はpin-mateとなる。
以上を纏めると、1つのピースがPawn+3種類成りの4通りでそれぞれpinされてメイトという非常に珍しいテーマであることが分かる。B成も加えたいとは誰しもが思うところだが嘱望か。別のルールでも良いので、AUWでこのテーマを実現させた作品を見てみたいなぁ。もちろん、好作であることは間違いない。