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「Fairy World」を読む(15)
今回は久しぶりに3解や4解の作品も登場しますが、どれも易しいです。
121番
Sinfonie Scacchistiche 2nd Honorable Mention 1972 (FIDE ALBUM 1971-73収録作)
H#2** 2solutions
1...Sc2+ 2.Ke4 Se1#
1...Rc3 2.Kxd4 Ra3#
1.Bf3 Sc2+ 2.Ke4 Se3#
1.Be4 Rc3 2.Kxd4 Rd3#
新たなBatteryを作って開くset playの2解は見つけやすい。そしてその2解が4手だと再現できないこともすぐに確認できるはずだ。本手順ではBd5が別のところで壁となり異なるメイト形を得る。白の初手と黒の2手目はダブっているが、テーマ的にそれほど気にならないだろう。少ない駒数で綺麗に出来ていると思う。
124番
Средба на Солидарноста 3rd Prize 1972
H#2 3solutions
1.Sg5 Rgxe4 2.Sh7+ Rg4#
1.Bb1 Rexe4 2.Ba2+ Re1#
1.Kd4 Sxe4 2.Kd5+ Sc5#
合計6枚のSwitchBack!。こういうことが2手で実現できてしまうのは複数解の魅力の1つである。
126番
Schach-Echo 2nd Prize 1972
H#3 2solutions
1.Qd5 Be1 2.Kd6 Bd2 3.Qe6 Bf4#
1.Qe5 Rf1 2.Kd6 Rf4 3.Qe6 Rd4#
簡潔なBattery作成。狙いは多分、白の初手でBf4?とかRd4?とするのはダメですよというところか。黒の手が2手もダブっているのは流石に気になる。