The Problemist 2013.3
まずは The Selected Moremovers column 1964-75 からご紹介。
Josef Breuer
1st Prize Die Schwalbe 1962
#5
1.Qa8(2.Qa1 Ra7 3.Qe1 Ra1 4.Qf2#) Ra7
2.Qe8(3.Qe3#) Bxd4
3.Qg8(4.Rxg2+ Bxg2+ 5.Qxg2#)
3...Bg7
4.Qh7(5.Qxh2#) Bh6
5.Qxa7#
3...Rg7
4.Qh8(5.Qxh2#) Rh7
5.Qxd4#
Qを動かして受け無しの形を作っていく。ちなみに2.Qxa7は2…Bh6で逃れる。Problemistには変化がちゃんと記載されてないので自分で書いたが、間違っていたら教えてください。
Dieter Kutzborski
3rd Prize Die Schwalbe 1968
#6
1.g5 Rxg5 2.Ba5 Rxg4 3.f4 Rxf4 4.Bc3 Bg7 5.d4 Rxd4/Bxd4 6.Bb2/Bb4#
RとBの交点にPを捨てる、所謂Novotnyが3回も登場する贅沢な作品。白の手はどれも1手での詰みを狙った手なので分かりやすいと思う。
続いてSelected Problemsに良い作品はあるかなーと読んでいたら驚くべき一文が。なんとdirect-mateにおけるZagoruikoの最も古い作例は1916年らしい。ああいう複雑なパターンが1世紀以上前から考えられていたんですねぇ。ともあれSelected Problemsから2つ拾ってきました。
Markus Ott & Hans Peter Rehm
Special Prize feenschach 2007
H#5.5
1…Kh2(Kg2?) 2.Bd4 Kg2 3.e3 Kg3+ 4.Re4 Kf3(Kg2?) 5.Re5 Kg2 6.Ke4 Kg3#
tempo moveを含むKのRundlaufが2回!
Steven Dowd
1st Prize Super Problem 2012
S#8
Set play: 1...b2#
1.Bc2
1…b2+ 2.Kb1 b3 3.Bxb3 b4 4.Bxd5 b3 5.Bxb3 d5 6.Ra4 d4 7.Ba2 d3 8.Qc2+ dxc2#
1…bxc2 2.Qd2+ Kb3 3.Qxb4+ Ka2 4.Qa5+ Kb3 5.Qa1 b4 6.Qa5 Kc3 7.Qxd5 b3 8.Ra4 b2#
白にtempo moveがあれば1手詰。そして初手から分岐する同じ長さの変化が2つ。これで余詰・非限定が生じないのは奇跡的。創作というより発見だろうが、こんなの見つけたら万々歳だなぁ。
今回は以上。