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The Problemist 2014.5 後編

後編はいつも通りSelected Problemsより。


Evgeny Orlov & Yuri Gordian

1st Prize= Popandopulo-90 JT 2011

#19

1.Bd7 Kc7 2.Bxh3+ Kd8 3.Bd7 Kc7 4.Bf5+ Kd8

threatは常にSe6。黒Sを取ってBの位置をf5に置き換える。3.Se6+?は焦りすぎで、3...Ke8!で逃れ。

5.Rd7+ Kc8 6.Ra7+ Kd8

5.Se6?もありそうだが、今度はKc8!で逃れる。ちなみに、5...Ke8だと6.Bg6から詰んでしまうので注意が必要。

7.Se6+ Kc8 8.Sxg5+ Kd8

BとRの位置調節を完了して、これでようやくSを動かせる。

9.Se6+ Kc8! 10.Sg7+ Kd8

g5Pを取ったら仕事は完了。まずはSをSwitchBackする。

11.Rd7+ Kc8 12.Rf7+ Kd8

続いてRも元の位置に戻す。

13.Bd7! Kc7 14.Bg4+ Kd8

さらにBまで最初の場所へ。驚きの手順である。ともかく、これで初形からh3Sとg5Pのみが消えた局面になったわけだ(途中図)。

15.f3!

15.f3!が局面打開の1手。g5が消えたことで、この手には16.Bh4#というthreatが付く。対して15...g1=Qの受けは、Bをg4に移動させているため無効。

15...Bxe1 16.Bd7 Kc7 17.Se6+ Kb7 18.Bxc6+ Kxc6 19.Sxd4#

c3Bが動いてc1Rのラインが通り、収束に入る。その収束も、Bを捨ててpin-mateという華麗さ。全体の手順構成が完璧で、傑作と思う。


Zlatko Mihajioski

Special Prize Probleemblad 2011

H#6

1.Ke5 e4 2.Kd4 e5 3.Bh8 e6 4.Ke5 e7 5.Kf6 e8=Q 6.Kg7 Qf7#

4手かけてKのSwitchBack。作意だけでもなかなか面白いが、作者の狙いは紛れにあった。

1.Bh8 e4 2.Kg6+ e5 3.Kg7 e6 4.Kf6 e7 5.Kg7 e8=Q 6.?? Qf7#

この手順では、黒の6手目に待つ手が存在しない!

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