書けないッ!?で学んだこと(二話のネタバレ有)
今クールのドラマは面白いものが多いので、ほぼ毎日何か見ている気がする。
その中でも特にハマっているのが、生田斗真くん主演の「書けないッ!?」だ。
このドラマをざっくり言うと、脚本家が仕事に追われる話だ。私が目指しているのは小説家だが、創作のプロになりたい身として、すごく勉強になる要素が詰まっている。一部ネタバレがある。
一話を見たときは、「明日までにストーリー考えて持って来て」「明日までに修正してもう一回」と一方的に言って去っていくプロデューサーや監督たちは、ひどいパワハラだ……ブラック……と思っていた。しかも、主演俳優の思い付きを生かさないといけなくなり、自分が最初考えた脚本をそれに合わせて書き換えなければならない。
明日までは難しいです、とか主人公はちょっと交渉しても許されるんじゃないだろうか、と。
しかし、二話を見ているうちに、ここまで極端じゃないとしても、プロというのはそういうものが求められるんだということもわかってきた。
二話には期待の若手脚本家が出て来るが、プロデューサーたちは主人公と同じように彼にも脚本の直しを要求する。若手脚本家は、自分の思うように仕事ができないからと結局下りてしまうのだが、その点、やはり血反吐を吐く思いでも仕事をしている主人公は、「プロ」だなあとしみじみ感心したのである。
別件で先週の関ジャムで、天才ドラマー・ダンサー・ラッパー・ギタリストが即興でセッションするという企画もやっていたのだが、それも、「今即興でセッションとかできたりします?」と進行の村上さんに振られて「できますよ!」という流れでやることになったと記憶している。
「即興で合わせる」ことが出来るのは、彼らに才能があるのももちろんある。全くなければそんなことはできないと思う。けれど、本質はそこではなくて、「プロは、できるできないではなく、やるものだ」ということだと思う。
プロの小説家もそうである。仕事として小説を書くようになったら、自分の思う通りの作品じゃなくなることもある。名前だけで売れるレベルの小説家になったら、結構自由に書かせてもらえるのかもしれないけれど、たぶん、普通は「こういうテーマで小説を書いてほしい」と依頼されることもあるし、「この展開はこういう風に直して」と修正を頼まれるだろう。そして、ドラマのように、ピンチヒッターとしてお声がかかったときなんかは〆切に余裕がないときもあるだろう。
そういうとき、「やる」「やれる」のがプロなのだ。
そういう意味で、こうやって毎日日記を書くのはその練習であると思う。
しかも、この日記やカクヨムでやっている連載(長らく更新していないが……)は自由に書き放題なんだから、まだ制約が無くて楽な方だ。
もちろん、正しく権利を主張する必要はある。あまりにもひどい労働条件をそのまま飲むのは正しいこととは言えない。けれど、時には「無茶ぶり」も飛び越えて、ピンチをチャンスに変える必要もあるかもしれない。
ハイリスクハイリターンともいえる……かな?
だから、私は焦り過ぎず、こつこつと修業を積み重ねていきたいと改めて思った。
「書けないッ!?」は、主人公の奥さんが売れっ子小説家という設定も興味深く、今後の展開も引き続き楽しみだ。