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今日はエスカレーターの日

 今日はエスカレーターの日、だそう。
 1914年3月8日に日本で初めてのエスカレーターが設置されたため、エスカレーターの日に制定されたらしい。

 エスカレーターは実用面だけでなく、建物のデザインとしても重要アイテムだと思う。美しい交差ができていたり、たかーいエスカレーターは、見ているだけでも楽しくなる。高いのはちょっと怖いけれども。

 私がエスカレーターに初めて乗ったのは、幼稚園のとき、駅でだったと思う。それ以前はおそらく抱っこされていたんだろう。
 そのときは父と手をつないでいたのだが、乗るタイミングや足を離すタイミングがわからなくてどうしようと思ったのは覚えている。それでも父は普通に乗るので、私も乗らねばならない。父はつないだ手を持ち上げるようにして私をのせたのだけれども、私は残った片足を離すタイミングがわからなくて、危うく股裂きになりそうだった。なんとかなったのだが、あのときは怖かった……。
 しかし、そういう失敗は最初だけで、二回目からは問題なく乗ったと思う。父か母と手はつないでいたと思うが。

 それからエスカレーターといえば、右側に乗るか左側に乗るかで別れると思う。私は左側に乗る派閥なのだが、住んでいる地域によって分かれるというのは面白い。
 まあ、本来はエスカレーターの安全上は片側に寄らない方がよいらしいけれど……。「歩かないで」という貼り紙を、駅構内でもよく見る。

 エスカレーターより階段を使った方が運動になる。
 それはそうだ。
 しかし私はやっぱりエスカレーターをめざして歩いてしまう。通学・通勤電車のどのドアがエスカレーターに近いか注意して覚えておくし、間違えたらちょっと遠回りになってもエスカレーターに行ってしまう。

 エレベーターよりエスカレーターの方が好きだ。
 エレベーターには待ち時間があるし、定員もある。その点、エスカレーターは、多少並ぶこともあるが、基本的にずっと動いているし、エレベーターのようにもう一本待つということがない。それに、エレベーターはなんとなく優先席みたいな感覚がするというか、乗るのが申し訳ないような気持ちになるようなときがある。時と場所と、エレベーター待ちの人によるが。
 ただ、エスカレーターは事故が怖い。
 先ほど書いたような股裂き案件は、まあなんだかんだでなんとかなるが、怖いのが吸い込み口に何かを挟まれてしまったときや、下を覗いて頭が壁に挟まるときだ。後者は、主に子供がやる事故であるが、昔ほんとうにそういう危ない行動をしている子供を見かけてひやひやしたものだ。その子は度胸試しみたいな感じでギリギリに頭を引っ込めていたけれど、そういう悪ふざけは絶対によくない……。
 前者、物が挟まる方で怖かったのが、マキシ丈スカートや靴の紐が巻き込まれる事故だ。特にマキシ丈スカートは一時期流行していて、自分も持っていたので、当時はかなり気を付けて乗っていた。エスカレーターだけじゃなくて、階段……いや、ただの段差でも裾を踏みまくったから、次第にはくことが無くなっていったが……。もともと身長が高くないので余計にそうなりやすいのかもしれない。
 子どもの頃、九死に一生系のテレビ番組で子供が服を挟まれて死にかけたみたいな話を見たので、それもあって、未だエスカレーターにのるときはめちゃくちゃ気をつけている。

 あとは、エスカレーターってたまにベルトの速度だけズレてることないですか?
 私は時々そういうエスカレーターに当たって、無心でベルトに手をのっけていると、だんだん置いていかれたり逆に手だけ先に進んだりするときがある。危ないというほどではないが、「お」と気が付くと観察してしまう。
 あれはエスカレーターの個性なのか、メンテがいるやつなのか……。

 それから、似たものとして、動く歩道がある。
 主に空港でよく見るが、東京の市ヶ谷駅にもある。大学のとき囲碁をしていたので、市ヶ谷の日本棋院に行く機会も多かったのだが、駅内に動く歩道があったので「おお」と思ったのだった。
 ベルトもあるし、平地についたエレベーターみたいなものだが、私はあれは好きだ。なんとなく非日常感もある。
 過去に書いた小説に出て来る魔法の関係で、「走りながら瞬間移動魔法を行うとどうなるか」を考えたとき、きっと動く歩道の上で走るようなものだろうと思ったのだ。

 こうして書いてみると、エスカレーターでも結構書くことがあるものだなあと思う。健康のためには階段を使うのがよいのだろうが、きっとこれからも私はエスカレーターを選ぶだろう。

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皐月あやめ
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