エーリッヒ・フロム「愛するということ」
愛をいくつかに分類している。
母の子に対する愛のように元々備わっている愛とは異なり、異性愛や自己愛は訓練により備わる技術であるという。
そして、心理学の見地から、親との関係が子供の愛の技術にどのような影響を与えるかも考察している。
「一人きりでいられること」は愛することができるようになる必須条件であり、自分の足で立てない人に愛の関係は成立しないともいう。
ペット代わりに赤ちゃんが欲しい女。
母親代わりに奥さんが欲しい男。
独りでいるのが苦手な多くの現代人は、愛のある異性関係には至っていないことが分かる。
愛が商品化・ファッション化された現代において、人々はいとも簡単に偽物の愛に生きてしまう。
愛する技術を鍛え、本質的な愛の関係を手に入れたい。