思い付きプレイリスト ウマ娘名曲集~SGソロ編 1~

・はじめに

先月アプリリリースから2周年を迎えたコンテンツ
「ウマ娘 プリティダービー」
プロジェクトが発表された当時は「また競馬擬人化?」と白い目で筆者は見ておりました。
(筆者は高校時代に、モバゲーでリリースされてた
「月面競馬 シンデレラジョッキー」というゲームをやっておりました。
1年程度で終わったけど…)
というのも、ウマ娘以前にもJRA公認の競馬擬人化系ゲームが何個かあり、どれもパッとしないまま終わっていくイメージがあり、今回もパッとしないんだろうな、と思っておりました。

ところが、2021年にリリースされたアプリゲームをやるとそのイメージが180度変わりました。
3Dモデルのクオリティの高さはもちろんの事、キャラクター性やストーリーなど史実をうまく落とし込んでいるというのに心惹かれ、アニメや漫画、
今ではライブに行って応援するほど、めちゃくちゃ好きなコンテンツになりました。
と、ちょっと固い表現にはなりましたが、今回からちょっとずつ主観が入っていくかもしれません…w

今回は、ウマ娘のプロジェクト初期にリリースされたCD
「STARTING GATEシリーズ」に収録されたキャラソンについてご紹介いたします。

1.わたしの印は大本命◎-スペシャルウィーク (CV. 和氣あず未)

2016/11/30 『STARTING GATE 01』収録
作詞/作曲/俊龍

アニメウマ娘1期の主人公であり、
ウマ娘のセンターを張るスペシャルウィークのキャラソン。
モデルになったのがこちらの競走馬。

日本総大将 スペシャルウィーク
生涯戦績:17戦10勝(主な勝鞍・日本ダービー、天皇賞(春・秋)など)
「最大の敵は、諦めだ」(JRA2011年度CM キャッチコピー)
天才ジョッキー・武豊のダービー初制覇を成し遂げた名馬。
最終直線に入ってからの「並ばない!並ばない!」という三宅アナの名実況もかっこいいですよね~
ちなみに、「日本総大将」の異名はこの翌年のジャパンカップに由来するもので、そちらも別の機会に解説いたします。

ウマ娘内では「日本一のウマ娘」を目指すべく、北海道から上京し、
トレセン学園へとやってきたちょっと天然な食いしん坊キャラ…
という、可愛らしいキャラとなっています。
個人的には、アプリのメインストーリーがめちゃくちゃ熱く、
一緒に「日本一のウマ娘」とは何かを追いかけていく展開がすごい好きです。

STARTING GATEシリーズはプロジェクト発表初期にリリースされた作品のため、キャラ造形がちょっとだけ異なっているのも魅力的なシリーズですが、こちらのキャラソンに関してはスぺちゃんの魅力そのまま、といったところでしょうか。
ブラスバンド形式の楽曲で、スぺちゃんらしい元気なところや、これからのレースに向けてやる気満々な歌詞と、非常にかわいい魅力の詰まってます。

2.恋はダービー☆-トウカイテイオー (CV. Machico)

2016/11/30 『STARTING GATE 01』収録
作詞/corochi 作曲/本田晃弘

スペシャルウィークに続き、
アニメ2期において主人公に抜擢されたトウカイテイオーのキャラソン。
モデルとなったのはこちら。

不屈の帝王 トウカイテイオー
生涯戦績:12戦9勝 主な勝鞍:皐月賞、日本ダービー、JC、有馬記念など

「天才はいる、悔しいが」(JRA2011年度CM キャッチコピー)
『皇帝』シンボリルドルフの初年度産駒として活躍したスターホース。
無敗で2冠を獲得し、親子3冠を期待されるもケガの為、菊花賞を断念。
その後、古馬になって復帰とケガを繰り返しながらも、
多くのファンを虜にしたアイドルホースとして知られています。
余談ですが、筆者の家にはテイオーの写真集が置いてあります。
(両親は牧場まで見学に行ったそうな…)

ウマ娘では、史実の関係から生徒会長であるシンボリルドルフに憧れており、自信家だけど努力家なキャラとなっております。
アニメ2期とアプリ内でキャラが違う、なんてこともちょくちょくネタにされますが、個人的にはアプリのテイオーも可愛くて好きなんですよね。
育成ストーリーでは菊花賞断念か、からの流れが非常に熱いです。

STARTING GATEシリーズでのキャラソンはまさに「電波歌」に近いものとなっており、一見するとハチャメチャな歌詞に見えますが、ある意味、テイオーなりの独占欲を表現した曲なのかなぁ、と思います。
アニメ2期ではかなり胸に刺さるシーンに使われましたが…
メロディなどポップでキャッチーな楽曲となっております。

3.Silent Star-サイレンススズカ (CV. 高野麻里佳)

2016/11/30 『STARTING GATE 01』収録
作詞/corochi 作曲/MONACA

アニメ1期にて、スぺちゃんの先輩、そしてチームメイトとして登場するサイレンスズカのキャラソン。
モデルになったのはこちら。

最速の機能美 サイレンススズカ
生涯戦績:16戦9勝 主な勝鞍:金鯱賞、毎日王冠、宝塚記念など

「速さは自由か、孤独か」(JRA2011年度CM キャッチコピー)
96年デビュー後、クラシック戦線では苦戦するも、古馬路線から主戦が武豊騎手に代わり、逃げ戦法の才能が開花。
その後、圧倒的な大逃げで重賞を6連勝し、そして迎えた天皇賞秋…
と、最後の瞬間までファンに夢を見せ続けた名馬として語られています。

ウマ娘では、「自分だけの景色」を追い求めてひたすら速さを追い求める姿が印象的なキャラクターとなっています。
特に好きなのが、メインストーリーの第5章の展開なのですが…
それはまた別の機会に。
育成ストーリーでは、前任のトレーナーから引き継いで、トレーナーとしてスズカを支える話になるのですが、アニメとは違う一面が見れるので、個人的にはアニメもアプリもどちらのスズカも好きですね。

「Silent Star」はタイトルの通り、スズカの心情などが表現された楽曲で、
消え入りそうな透き通った声質なのも相まって、
史実の切なさと創作への希望が上手くマッチした楽曲となっています。
途中のギターソロからのサビへ向かう進行が個人的にはカッコいいし、
オシャレなアレンジだなぁ、と感じました。

4.禁断Burning Heart-マルゼンスキー (CV. Lynn)

2017/1/11 『STARTING GATE 02』収録
作詞/作曲/本田晃弘

スぺちゃんたちの先輩として、時にアドバイス、時にライバルとして立ちはだかるマルゼンスキーのキャラソン。
モデルになったのはこちら。

スーパーカー マルゼンスキー
生涯戦績:8戦8勝 主な勝鞍:朝日杯3歳ステークス、
日本短波賞(現・ラジオNIKKEI賞)

「不滅の名血馬 マルゼンスキー」(JRA ヒーロー列伝)
1977年にデビューし、その圧倒的な強さと速さで当時ブームであった
「スーパーカー」の異名を冠したマルゼンスキー。
しかし、外国からの持込馬(母親が外国産馬と交配し、国内で誕生した産駒の事を指す)のため、当時の規定ではクラシックを含む八大競争への出走が叶わず、出走できるG1レースは宝塚記念と有馬記念のみとなっていました。
また、重賞へ出走するも他の馬が回避してしまうなど、その強さは怪物級のものとして語られています。

ウマ娘では、トレセン学園内での様々なウマ娘達から憧れる先輩として登場し、レースなどでは圧倒的な強さを誇るため、少し寂しさを…といったキャラクターとなっています。
活躍した年代が他の子たちに比べ少し古いことから、やたらとティラミスやジュリアナなどバブル期を彷彿とさせるワードなどを多用し、
「激マブお姉さん」などの愛称が定着しています。
(実際のバブルはマルゼンがデビューした12年後ですが…細かいことは気にしない方がいいですね)

こちらのキャラソンでは、他の子よりも艶やかさと派手さを前面に押し出した内容となっています。
間奏のサックスが夜の都会を彷彿とさせてかっこいいんですよね~
その中を颯爽とかけていく真っ赤なスーパーカー…
マルゼンのイメージにとてもマッチした楽曲だと思います。

5.DREAM JACK-フジキセキ (CV. 松井恵理子)

2017/1/11 『STARTING GATE 02』収録
作詞/白鷺雪兎 作曲/小高光太郎・UiNA

トレセン学園の栗東寮寮長として、多くの生徒達の面倒を見ているウマ娘・フジキセキのキャラソン。
モデルになったのはこちら。

幻の三冠馬 フジキセキ
生涯戦績:4戦4勝 主な勝鞍:朝日杯3歳ステークス、弥生賞

「日本競馬において、革命を起こした種牡馬」として知られるサンデーサイレンスの産駒で、サンデーサイレンス旋風の最中、「一番の期待馬」としてデビューし、連戦連勝。
そして、クラシックでの活躍を期待されるも屈腱炎の為、そのまま引退し種牡馬入り。
その素質の高さから「幻の三冠馬」と評されるほど、もしクラシックを走っていれば…と思わせる名馬となっています。

ウマ娘では、栗東寮の寮長として、様々なウマ娘達の面倒を見つつ、レースにおいて「エンターテイナー」としての姿をどうやって観客に魅せていくか、と言ったキャラクターになっております。
宝塚風のキャラクターなので、細かい所作がかっこよく、まさに麗人と言ったところでしょうか。
個人的には、育成ストーリーでのフジキセキの母親との出会いイベントが、なかなか見れない一面が見れて好きですね。

こちらのキャラソンの内容も、他のウマ娘とは一線を画し、ロマンチックな舞台の一幕といった印象。
ですが、歌詞をよくよく聞くと
「キミの笑顔につながればいい」
「キミを笑顔に変えてみせるよ」
と、誰かを笑顔にさせるというフジキセキらしい想いが込められています。
史実では、4戦という短い期間でしたが、その後、多くの産駒が世界中で活躍することになったことを踏まえると、フジキセキが起こした「奇跡」を、笑顔になった誰かへ繋げていく…というのが非常に幻想的な曲だなと感じます。

6.unbreakable-オグリキャップ (CV. 高柳知葉)

2017/1/11 『STARTING GATE 02』収録
作詞/中村彼方 作曲/田村ジュン

ヤングジャンプにて連載中のマンガ「ウマ娘 シンデレラグレイ」にて主役を務めるオグリキャップのキャラクターソング。
モデルとなったのはこちら。

葦毛の怪物 オグリキャップ
生涯戦績:32戦22勝 主な勝鞍:マイルCS、安田記念、有馬記念(2回)など

笠松競馬からデビューし、重賞5勝を含む8連勝を達成。
中央移籍後も破竹の勢いで勝ち星を積み上げ、一躍アイドルホースとして人気を集め、平成初期競馬ブームの立役者として、今もなおファンの多い名馬です。
(ちなみに、筆者は小学生時代に父が買っていたオグリキャップのVHSをきっかけに、競馬を好きになりました。)

ウマ娘では、笠松からトレセン学園へと編入し、地元・笠松の期待を背負って、トゥインクルシリーズを駆け抜けていく、といったキャラクターとなっています。
寡黙だけど少し天然で大食い、といろんな要素が組み合わさって、
純粋で可愛らしいけど応援したくなる、そんなキャラクターになってます。
ちなみに、筆者が一番最初に交換した☆3キャラはオグリでした。

「unbreakable」と名の通り、どれだけハードなローテーションでも壊れることのなかったオグリの脚と、ウマ娘・オグリキャップとしての熱い想いが上手くかけ合わさった楽曲となっています。
去年ベルーナドームで行われた「ウマ娘 4th EXSTAGE」でこの楽曲を聴けたときにはグッときましたね~
オグリが活躍中の「シンデレラグレイ」も非常に熱いのでぜひご一読を。


7.CATCH THE VICTORY!-ウオッカ (CV. 大橋彩香)

2017/1/25 『STARTING GATE 03』収録
作詞/結城アイラ 作曲/向井健太

アウトローでカッコいい生き方に憧れるウマ娘、ウオッカのキャラソン。
モデルとなったのはこちら。

常識破りの女傑 ウオッカ
生涯戦績:26戦10勝 主な勝鞍:日本ダービー、安田記念、天皇賞秋など

「誰もいかない道を行け、茨の中に答えはある」(2013年度JRA CM)
64年ぶり史上3頭目である牝馬でのダービー制覇を成し遂げ、G1通算6勝を挙げ、牝馬史上4頭目となる顕彰馬に選出されるなど多くのファンを魅了してきた名馬。
流星(顔の白い部分)も相まって、牝馬だけどカッコいい顔立ちなんですよね~。

ウマ娘では、アウトローな生き方をする不良に憧れるキャラクターとなっており、その反面、恋愛や大人っぽい雰囲気などにはめっぽう弱いというギャップを持った部分が非常に可愛らしいです。
育成ストーリーでは、カッコよさをトレーナーと共に追及していく物語となり、共に歩んでいく姿が少年マンガのような爽やかな青春という雰囲気で好きですね~
最近では、ウオッカが憧れるウマ娘も登場しましたので…それはまた別の機会に。

「CATCH THE VICTORY!」はアウトローな生き方に憧れつつも、自分なりのやり方でかっこよさを追求していくウオッカのキャラクターにマッチした楽曲だなぁと感じます。
歌詞にも
「そうさ 無理というなら 覆そうじゃないか
 後悔しなよ 取り消しは無し」
と、誰しもが無謀と思えたダービー制覇を成し遂げる、という逆境からの
鮮やかな逆転劇というのが、ウオッカらしい歌詞だなと思いました。
間奏のギターソロもソウルを感じて、めちゃくちゃ好きです。

8.Rising Girl-ダイワスカーレット (CV. 木村千咲)

2017/1/25 『STARTING GATE 03』収録
作詞/中村彼方 作曲/中土智博

トレセン学園内で「1番」を目指し奮闘するウマ娘、ダイワスカーレットのキャラソン。
モデルとなったのはこちら。

ミス・パーフェクト ダイワスカーレット
生涯戦績:12戦8勝 主な勝鞍:桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念など

12戦8勝2着4回という、生涯連対を達成した名馬。
連対とは公営競技にて1着もしくは2着になる事で、「連勝式(投票券)の対照」の略で、要するに2着以下になったことがないという安定感抜群の成績を収めました。
また、ウオッカとのライバル対決も注目され、特に2008年天皇賞秋は、
ゴール前2cm差で明暗の分かれた名勝負として、今も競馬ファンの間で語り継がれています。

青島アナの実況もさることながら、最終直線にかけての盛り上がりは今見ても胸が熱くなりますね~

ウマ娘では、優等生な一面を見せつつ、内心では「1番」を譲りたくないという負けん気の強いキャラクターとして描かれています。
育成のチュートリアルで、ダイワスカーレットを担当するのですが、スカーレットを通して、ウマ娘の世界観やキャラクターを理解していくのが個人的には楽しかったです。
また、史実のライバルであったウオッカとのイベントストーリーなどもあり、追いかけ続けたくなるキャラとなっています。

曲調もデジタル調のロックテイストな楽曲で、歌詞もダイワスカーレットのキャラクターそのままに、自身に満ち溢れたものになっているのが非常に、
キャラクターのイメージにマッチしていて好きな楽曲です。
2022年12月のイベント「Illuminate the Heart」では、ウオッカとスカーレットが主役のストーリーが展開し、先ほどの「CATCH THE VICTORY!」とこの「Rising girl」のリミックスがBGMとして流れるのですが、これもかっこいいのでぜひサントラに入れて欲しい所です。

9.Goal To My SHIP-ゴールドシップ (CV. 上田 瞳)

ウマ娘の宣伝・広報担当(自称)であり、YouTube公式チャンネル「ぱかチューブ」にて、様々な企画やコンテンツに挑戦する破天荒ウマ娘ことゴールドシップのキャラソン。
モデルになったのはこちら。

破天荒な黄金船 ゴールドシップ
生涯戦績:28戦13勝 主な勝鞍:皐月賞、菊花賞、天皇賞春、有馬記念、宝塚記念など

2014年にデビューし、クラシック2冠、宝塚記念2連覇、などを果たす一方で、3連覇のかかった宝塚記念でゲート内で立ち上がる、凱旋門賞へのフランス遠征で厩務員を森の中に置いてけぼりにするなど、その破天荒な行動や愛嬌から、今も競馬ファンに愛されている名馬です。

ウマ娘内でもその破天荒な行動は健在で、トレーナーを思いもよらぬ方面へと振り回すハチャメチャなキャラクターとして描かれています。
個人的に、常識や決められたルールに縛られるだけでは面白くない!というゴルシの生き方はめちゃくちゃに見えて、ちゃんと信念があるんだろうなぁと感じています。
当の本人はそこまで考えてない気もしますが…w

そんな破天荒なゴルシのキャラソンにしては、割とトレーナーに向けての
愛情多めの歌詞が印象的。
「毎日絶対 会いに来ること 
 じゃないと暴れるよ? はい復唱」
と、アプリのゴルシとは若干違う愛情表現をしているのが面白いところです。
それだけ振り回してもついてくる人が好きなんでしょうね~
今浪厩務員とかノリさんとかウチパクさんとか…

・まとめ

ということで、『STARTING GATEシリーズ』の01~03まで紹介しましたが、この時期のキャラクターとアプリのキャラクターで若干差があるのが個人的に面白い所かなぁ、と思います。

今回の01~03をまとめたリストも掲載するので、お時間があれば。
次回は、04~06までの楽曲をご紹介したいと思います。

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