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オランダ仕事: 現地採用という道

読者の皆様の中に、海外に移住して働くという選択肢に興味を持っている方はいらっしゃいますか。
私は日系企業のオランダ支店で働いている者です。日本での社会人経験は5年、その経験を活かして就職活動を行いました。

今回は、オランダでの「現地採用」という働き方についてお話ししたいと思います。

現地採用とはどんな働き方?


まず、現地採用とは、オランダの企業やオランダに拠点を持つ企業に、現地にて直接雇用される形態を指します。駐在員の方々とは異なり、日本の本社から派遣されるという形ではなく、現地での採用となります。

デメリット:

先にデメリットについてご紹介致します。

1. 給与の差
  - 一般的には駐在員と比べると、現地採用の給与は低く設定されていると認識していただいていいかと思います。特に物価の低い国にて現地採用となると、月収15万円スタートというパターンもよく聞きます。もし給与面での安定性を重視する場合には、駐在員として渡航をしたほうがお金はたまるでしょう。。

しかしオランダの場合、日本よりも生活コストが高く、給与もそれに見合った額が支払われることが多いです。そのため、現地採用でも日本で同業種、業界にて働くよりは1.5倍ほどの給料は見込めます。(駐在員の水準と比べると劣ります)

2. 安定性の欠如
  - 駐在員のような日本の本社からのサポートが少ないため、自分で問題を解決する必要があります。また、契約期間が短期であることもあるため、長期的な安定性は保証されないことがあります。

3. 待遇面の差
駐在員の方と比べると、もちろん待遇面は良くないです。基本的な行政手続き、移住関連の手続きは自分の力で調べて、実行する必要があるでしょう。渡航の際も、日本に帰国をする際もチケットは自腹になります。

一番違いが出るのは住宅です。
会社が家を探し、手配をしてくれる駐在員の方々と比べると、我々は自分で家を探し、契約をする必要があります。住宅事情が最悪なオランダにおいてこの部分はかなりの差になります。

実際に現地で駐在員の方と家探し事情についてお話をすると「家探しって大変みたいだね〜」「駅まで自転車で通える距離にしてみたら?」「希望の家がないなら、条件を少し変えてみたらどうかしら?」とマリー・アントワネット的なコメントいただくこともあり、我々との違いを痛感しました。。。

メリット:


と、現地採用の悪いところからお話をさせていただきました。ではいいところは?なぜ現地採用を選んでいるの?ということですが、、

1. 渡航先や滞在期間の自由  
  - 行きたい国、住みたい街、住みたい家、すべて自分次第です。駐在員と違い、転勤の縛りはありません。どこに住みたいか?どのくらい長く勤めたいか?それは自分のライフスタイルに合わせて決めることができます。例えば、私はオランダに住みつつ、サーフィンがしたいため、デン・ハーグじゃないと嫌だ!というわがままがあります。またできれば2年くらいで転職もキャリアアップも考えたい!ため、駐在はちょっと申し訳ない!というようなわがままがありますので、このスタイルはあっています。

2. 現地のネットワークを構築しやすい
  - 現地採用であることは、現地のスタッフ、メンバーと横並びでの立ち位置での仕事がスタートいたします。現地の多国籍なメンバーと当たり前のように一緒に仕事をしていくことが求められます。オランダの企業文化やビジネス習慣を直接学ぶことができ、現地での人脈を広げるチャンスが増えます。

3. ある程度安定している
  - デメリットに安定性の欠如と記載をしましたが、駐在員と比べたら、、の場合です。それでも個人事業主の方、自分で仕事をする道を比較をすると、オランダにて正式に企業に採用をされるわけですから、ある程度の安定性は見込めるでしょう。(それは日本と同じですね)クリスマスボーナス、Holiday Allowanceももちろんあります。

どんな人に向いている?


現地採用の働き方は、以下のような方に向いているでしょう:

- 駐在員として縛られるのが嫌な方: 決まった渡航先や帰国のタイミングに縛られず、自由に生活を楽しみたい方。
- 滞在期間を自分で決めたい方: オランダでの生活を長期的に考えている方や、将来的に他の国にも移住を考えている方。
- 個人事業主ほど切り開く力はない方: 圧倒的に自由を求める方は、個人事業主で仕事をすることができます。私は自分のビジネスを持つ力はありません。そのため、現地採用を選んでいます。

日本での経験について


オランダでの現地採用を目指す場合、日本で少なくとも3年は働いておくことを強くお勧めします。なぜなら、欧州での求人には「経験3年以上必須」と記載されていることが多いためです。さらに、オランダでの現地採用は、現地の応募者と競争をすることになります。彼らは英語が堪能なだけでなく、他のヨーロッパの言語も2~3か国語話すことができるのが普通です。

そのため、日本での経験を積むことで、日本市場や日本の製品についての知識を武器にすることができます。日本人であることがオランダでの採用において有利になることもあります。例えば、日本の文化を理解している、日本のマーケットに精通している、といったスキルは、日本人であるあなたにしかない強みです。

まとめ


オランダでの現地採用という働き方は、自分のペースでキャリアを積みながら海外生活を楽しむことができる、魅力的な選択肢です。もちろん、駐在員と比べると安定性や待遇面での不安もありますが、その分、自由度が高く、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができます。オランダに限らず、サラリーマン気質だけれど、海外にある程度自由に暮らしたい方には現地採用は向いています。

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