コロナになる前とあと>就職活動
アフターコロナ、ウィズコロナ
私が就職活動を始めたのはビフォアコロナだった。
いまやマスク不足も解消されて、マスクを持っていないと怪訝な目で見られる時代になった。前はあんなに黒マスクが非難されていたのに。
そんなとこにも色の差別はあったのだなと回想する。
コロナの前は先輩たちのES(エントリーシート)や面接録を見漁ってあーでもないこーでもないと面接対策に奮闘していた。
わたしの所属するゼミはいわゆる”就活ゼミ”で就職活動に対してなによりも全力にサポートしてくれるものだった。
夏には軽井沢に合宿に行ったり、就活が本格的にスタートする冬にも3日3晩寝ずの合宿が行われていた。
わたしも熱心なゼミ員なのでもちろん参加し、先輩にスパルタ面接対策してもらって「あなたを漢字で表現すると?」「熱です」など意味の分からない問答をひたすら繰り返していた。
ぎりぎり対面で面接していた3月。
大学の開始が遅れ、就職活動が見送られた4月。
桜も見に行けずすべてオンデマンドになっていった5月。
一斉に開始されるはずだった大手の採用活動が中止された6月。
三浦春馬が死に、開かれるはずだったオリンピックがなくなった7月。
わたしも大半の学生も企業も、オンライン面接は慣れておらず、背景がバーチャルな面接官にわたしは2次面接で落とされたんだ。
「あなたを漢字で表すと?」なんて質問はされなかった。
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