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東大生が東大を訴えてみた【第1回口頭弁論 報告】次回は9/10!
ついに第1回口頭弁論がやってきました!
まずは傍聴に来てくださった皆さんにお礼いたします。
どちらかというと現地で見てほしいので、noteの裁判報告記事は一部有料にしようと思っていますが、天地がひっくり返って傍聴席が満席だった場合は救済措置として無料化します‼️
— 下駄🐦 (@cherry0423_ut) July 25, 2024
しかし傍聴席が埋まることはありませんでした。残念!!
試験期間だし仕方ないですね。
約束どおり記事の一部を有料化しますが、有料部分には資料をまとめて載せておくだけにするので、法学部のオタク以外は買わなくても十分でしょう。
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前日譚
前日のことですが、新たな証拠を提出するため、地裁に行きました。
「新たな」と言っても、第0回で紹介した本件メール(とされるもの)の、ヘッダーなどがついた完全版です。
忘れずに「自分用」「被告用」「裁判所用」の3部を印刷していきます。
はんこをもらい、甲第4号証となりました。
と、ここで書記官氏から
「被告から答弁書が届いていますよ」
と告げられました。
「答弁書」とは、訴状に対して被告が応答する文書のことです。本来は「請求の原因」に対する反論を書くもののようですが、実務的には「請求の趣旨」に対して争うか、認めるかを書いて、反論は後回しでよいらしいです。
ちなみにここで「請求の趣旨」を全て認めた場合、「認諾」といい、その時点で裁判が終了します。
最近だと、森友学園裁判で政府が認諾を行い、賠償1億円と引き換えに裁判を終わらせ、真相を闇に葬ったことが話題になりました。
答弁書は自宅に速達で届いているはずだということですが、とりあえずその場でも副本をもらえました。
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答弁書はこんな感じです。全部で5ページあるので、割愛します。原文で読みたい人は有料部分を買ってください。
要約すると、
事実関係については争わない。
「開示すべき」という主張については否認し争う。
危機管理については「東京大学における危機管理基本規則」に基づいて対応している。
「危機管理基本規則」の運用を明らかにすると「被告における教育研究活動の遂行や、被告の管理する施設等における安全や保安、犯罪の防止を含む被告における事務の適正な遂行に支障を生じる」。
これは法第5条第4号柱書に該当する。
原告は対象文書については、被告の学生として既に保有しているものと解される。
ということです。
3ー5が一応の反論ですが、想定の範囲内で、かつ言っていることは不開示決定通知書とほとんど同じです。
「危機事象」の定義は、
自然災害、火災、感染症等の発生その他の事件又は事故により、本学の教育研究活動の遂行、学生、教職員等の安全、財産、名誉若しくは組織の存続に関し重大な被害又は支障が生じ、又は生ずるおそれがある緊急の事象
で、「危機管理」とはこれを未然に防いだりすることらしいです。
それはわかったのですが、市民団体「ピリカ全国実」に応対したりすることは「危機管理」である、ということを答弁書は前提にしています。ここは原告として争う余地がありそうです。
なぜなら、ピリカは「盗んだ遺骨を元の場所に戻せ」という至極当然の主張を平和的に行っている団体だからです。これのどこに「危機」の要素があるのでしょうか。
しかも、危機管理チーム本件メールによればピリカは「例年10月に本学に出没する」らしいですから、緊急性も薄れます。
答弁書ではこのあたりをうまくごまかしていますが、つつけば東大の膿が出てきそうです。
また6については何を意味しているのかよくわかりません。
「被告の学生として既に保有」とありますが、筆者は農学部の学生ですから、本件メールは転送されてきていません。理学部の友人から提供されたってnoteに書いてあるだろ! よく読め当局!
もしかすると「訴えの利益がなく、原告不適格」ということを今後言ってくるための準備なのかもしれません。
「訴えの利益」とは、処分の取り消しによって原告が得るべき利益のことをいいます。(行政事件訴訟法第9条)
つまり「お前もうメール持ってるんだからわざわざ裁判して開示する必要ないじゃ~んw 」と言われる可能性があるということです。
確かにこれを言われるとちょっと困りますね。メール(とされるもの)は今さっき証拠として提出しちゃったし!
さて、答弁書と併せて被告の提出した証拠も渡されました。
乙第1号証、乙第2号証は、筆者が提出した法人文書開示請求書の写しです。これは本来こちらで証拠提出してもよかったかもしれませんね。
乙第3号証は東京大学における危機管理基本規則です。これもwebで公開されているのでどうでもいいです。
このあたりも一応最後に掲載しておきます。
裁判当日
前日は25時くらいに就寝し、夢にうなされて9時に目が醒めました。
レッドブルを流し込みながら霞が関に向かいます。
筆者は元々魔剤派でしたが、魔剤ことモンスターエナジーを製造するモンスタービバレッジは、イスラエルによるパレスチナへの違法な入植地で工場を操業するコカ・コーラの子会社であり、ボイコット対象であるとのことです。最近レッドブルに切り替えました。
道中気付いたのですが、法こと独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律の紙のコピーを持っていませんでした。今回の裁判で最も重要な法律です。メモをとったり、線を引いたりするのに、紙で持っていた方がよさそうです。
仕方なく、コンビニで印刷します。こういうときこそカンパの使い所でしょう。
裁判所に着くと、外でも中でも知人友人とたくさん会いました。皆さん傍聴に駆けつけてくれたとのことで、眠気も吹き飛びます。
法廷には傍聴人と同じ入口から入りました。
「原告って右だっけ? 左だっけ? 」
正解は傍聴席から見て左です。政治弾圧の刑事裁判や寮の明渡し裁判ばかり見ているので、なんとなく右に座ってるやつがいいやつという印象がありましたが不正解です。学生が左側にいるのを見たことがない。
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裁判官が入廷し、開廷。
まず原告と被告が提出した書面や証拠について簡単な質問がありました。
次に次回期日の日程調整です。
裁判の最初にやるものなんですね(?)
第2回口頭弁論は9/10(火)1500-となりました。
「では本日はこれにて閉廷です。」
ん!?
ボーっとしている間に裁判が終わってしまいました。
第1回口頭弁論では原告から訴状について陳述(説明)し、被告から答弁書について陳述があるものと思っていたので、びっくりです。
調べてみると、「擬制陳述」というもののようです。
原告又は被告が最初にすべき口頭弁論の期日に出頭せず、又は出頭したが本案の弁論をしないときは、裁判所は、その者が提出した訴状又は答弁書その他の準備書面に記載した事項を陳述したものとみなし、出頭した相手方に弁論をさせることができる。
裁判官にもよるのでしょうが、自分のターンで「陳述します。2023年……」と詠唱開始しないと、訴状を読み上げたものとみなされてしまうようです。
裁判って本当に楽しい! CANMAKE TOKYO!
というわけで、第1回口頭弁論はこれで終わりです。
家で答弁書をパラパラめくっていた時間が本体みたいな感じでした。
(これ自分が被告のときに初見でやられたら泣きそう……)
繰り返しますが、第2回口頭弁論は9/10(火)1500-です。
次回は被告のターンという理解でいいんですかね?
皆さんぜひお集まりください。
以下、資料です。繰り返しますが、ほとんどの読者にとっては見ても価値がないと思います。
筆者をキャンパスなどで捕まえていただければ、その場でコピーを取ってもらうこともできますが、11枚でコピー代が110円かかることを考えれば、コンビニよりは筆者にお金を入れていただけると嬉しいです。
ここから先は
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