Vol.2 【8割が陥る落とし穴、2割が自然にできていること】

はじめに

  Vol.2より、各技術のポイントや指導する上で大切なことなどを投稿して
 いきます(*個人の見解で記事を執筆しています)
  今回の内容は「8割が陥る落とし穴、2割が自然にできていること」と題
 しまして卓球には付き物の「ミス」についてです
  ぜひ、ご覧ください!

~ 基本にして最大の落とし穴 ~

 卓球における勝敗の決め手

  自身が高校生だったときから、教員時代までさまざまな学生の試合を見
 てきましたが、勝敗を決する軸となるものは「ミスの少なさ」です
  もちろん、1本のサービスエースや1本のスパープレーが試合に響くこと
 もありますが、その1本(サービスエース、スパープレー)がなくても試
 合を通してミスが少ない方が圧倒的に勝ちやすいです
  そして、①ミスが少なく、②いざというときにサービスエースが取れ
 る、繋ぎボールでチャンスメイクをしてスーパープレーを演出できる選手
 が勝ち上がります

 ミスの原因

  では、そのミスの原因は何なのか…
  私が考える「ミス」の主な原因は、、、「打球点の遅さ」です
 そして、これが「8割が陥る落とし穴」です
 右利きのフォアハンドだとして、自分の前に時計があります
 12・1・2・3・4の数字がありますが、どこで打球するとベストでしょう
 か?(左利きの場合は、12・11・10・9・8)*答えは、下にあります
  
  
  
  
 
  
    
  
  
  
  
   
  右左:12 → ×
  右:1(左:11) → ×
  右:3(左:9) → ×
  右:4(左:8) → ×
  
  正解は、右:2(左:10)の位置です

2割の勝者になるために

  前述の解説になります
  前提として、ボールはプレイヤーの動きよりも早く、さらに台に付いて
 から回転の影響で加速したり、向きが変わることがあります
 それを踏まえて解説をご覧ください

  右:3(左:9)の位置
      この位置はプレイヤーの真横で打球していることになります
      人間の身体機能的に支点となる肩と同じ、もしくは、それより
      も位置が後ろになると力が入りません(腕相撲で考えると分か
      りやすいかもしれません)
      回転がボールの威力にも反映する卓球では、この位置で打球す
      ることは、すでに押されている(遅れている)状況になります
  
  右:4(左:8)の位置
      上記の3(9)よりも後ろの4の位置は、完全に体の後ろで打球
      していることになります
      また、前提条件を踏まえて考えてみると、3(9)や4(8)で打
      球しようとしている人は、3(9)や4(8)の位置にボールが来
      てから振り始めるので実際には3(9) → 4(8)、4(8) → 5
      (7)の位置での打球になってしまいます
  
  右左:12 の位置
      では、前提条件を踏まえて考えると早い方がいいのか…
      返球の行先は、基本的にラケットの向いた方向に飛びます
      (当てるだけではなく、ある程度返球の感覚がある状態を想
      定しています)
      12で打球した場合、ラケットの向きは横向きになります
      その角度で相手方向に返球しようとすると、打球点どうこう
      ではなく、フォームがめちゃくちゃになってしまします
  
  右:1(左:11)
      1(11)の位置ではどうでしょうか
      12でも述べたラケットの角度的な視点で言えば、相手のコート
      に返球するにはやはり少し難しい角度になります
      ただし、回転を厳密に考慮したり、別の技術(ツッツキなど)
      で考えた場合には必ずしも間違えている打球点ではありません
      また、3(9)や4(8)で打つ癖がついているプレイヤーなどに
      はこの位置で打つように矯正した方が矯正はしやすくなります
  
  右:2(左:10)
      正直に言うと、そのプレイヤーの癖や特徴にもよりますが、特
      に何も縛りがない場合には2の位置が最も適切な打球点になり
      ます
      上記の記述を踏まえて大まかな流れを説明すると、
       ①相手がボールを打つあたりから構え始める(=予備動作)
       ②自身のコートにボールが着地するタイミングと自身の構え
       終わりを合わせる(*ボールのスピード、回転など考慮する
       ことはあります)
       ③②の動作(② → ③の動作がだらっとならないように②の時
       点で一瞬止まる必要がある)後、すぐに振り打球する

      この3ステップができれば基本的に遅れることはありません
      だた、どうしても文面での説明だとイメージは付きにくいです
      ボールが台にバウンド(着地点)した後の具体的な打球点は、
      ボールが台にバウンドする着地点とバウンド後の頂点のちょう
      ど中間あたりになります
      例えボールが伸びてきたとしても遅れることはありません
      下回転のボールもバウンドの上に行こうとする力(=ボールの
      浮力)も利用できるため小さな力でも打つことが可能です

応用

  この原理をバックハンドに応用すると、最も良い打球位置は右:10
 (左:2)になります
  フォアハンドもバックハンドも基本的な原理は、同じになります
  
  ただし、バックハンドはラケットの先端の向きがボールの行方を決める
 重要な要素となります
 先端が向いた方向にボールが飛んでいくため、右:10(左:2)で打球し
 たときにラケットの先端が打球位置と同様に右:10(左:2)の方向を向
 いていることが大切になります

最後に

  今回は、「ミス」について執筆しましたが、打球点が遅れる根本的な要
 因として「戻りが遅い」など他の要素も付随してきます
 それについては、また別のVol.にてお伝えできればと思います
  「8割が陥る落とし穴、2割が自然にできていること」をご覧いただきあ
 りがとうございます
 動きがあるものなので文面での解説が分かりにくかったと思います
 ご質問等ございましたら、順次対応させていただきますので気軽にご連絡
 ください

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?