ASIAN KUNG-FU GENERATION 「Anniversary Special Liveファン感謝祭2024」8/25(日) 横浜BUNTAI
◆序
アジカンは昨年11月の「サーフブンガクカマクラ」完全版のツアー以来のためさほど久しぶり感はない。
横浜BUNTAIは初めて。
横浜文化体育館時代に新日を観たのは何年前だったか。
2階席だったけど、邪神が4列くらい前の席のあたりから1階へダイブしてた記憶。。
◆開演前
欲しいグッズがあったので先行販売時間帯に向かうが、到着した販売開始1時間半前の時点でお目当ては売り切れ……。
そもそも準備数が少ないのか、購入点数に縛りがないためか、チケットなくても誰でも買えるためか、色々思うところはあるがまぁ……やむなし。
その場では豆皿を買った。
刺身醤油でも差そう。
なお、公演翌日にはグッズ通販開始。
ここでお目当てのビアタンを購入したのでよしとする。
早めに行ったので開演まで時間が余り、カレー食べたりビール飲んだりとしながら過ごす。
関内はこういう風に過ごせる店舗が多いのは良きね。
15時開場し座席へ。
Bブロック2階スタンド席。
先行は何度も申し込み忘れ、一般販売は買えず、追加販売の注釈付席の先着販売を2端末駆使でなんとか勝ち取り、といったところ。
注釈付だから良席でないことは解っていたけれど、真横!結構珍しい眺めかもしれない。
◆開演後
今回は伊地知潔メンバー加入25周年かつファン感謝祭という位置付け。
それに先駆けて公式でリクエストファン投票受付を行っており、ゴッチがMCで言うには、投票結果トップ10位までは全部演奏するとのこと。
今のところ投票結果は公表されていないが、中間発表や結果このライブで披露された曲を眺めると、コアなファンが選びそうな、アルバム曲やライブではなかなか演奏されないレア曲が多い印象。
全体構成としては、序盤はメンバー4人でのバンドセット。
途中でゴッチ一人になり弾き語りスタイル。
ゴッチが捌けてキタケンと山ちゃんが残り、所謂Cosmostudioのデュオ。途中から潔も加わる。
その後4人にキーボード、コーラスのサポートメンバー2人を加えた6人でのバンドセット。
そしてアンコールでは元チャットモンチーの橋本絵莉子がゲスト参加。
感謝祭らしいバリエーションと特大ゲストの存在と言える。
さて、いくつかの曲をピックアップして感想するが、いくつかというかかなりの曲数になりそうである笑
・遥か彼方…オープニングアクト。そしてゴッチの喉調子良いんだなと分かる試金石のような位置づけ。良い。
・羅針盤…うおきたか!という。自分の原体験に近い曲。夜通しDJイベントで掛かって、踊り狂ったよな。
・夏の日、残像…ファン投票1位。とにかく叫びたい年頃の名曲だよね。
・ワールドアパート…これじゃアルバム売れないからと追加で書かされた曲として有名だが素晴らしい曲で大好きだ。求められた曲を描く、これがプロの仕事というもの。今回は「六『畳』の〜」「想『像』の〜」などところどころ音程を下げているのは、仕方ないところではあるが、他の最高音はしっかりと出ていて非常に良かった。
・バタフライ…アルバム『ファンクラブ』の中で一番好きな曲なので聴けてよかった。センスレスとセットでそのまま続くのが最高だ。
・ソラニン、マーチングバンド…ゴッチがセットの「土手」の部分に登って腰掛けての弾き語りスタイル。観客席から「気を付けてー」と声がかかり「うるせぇよ」とゴッチ。このやりとりも聴けてよかった。
・ブルートレイン…潔の日だったらこの曲なのは間違いないこと。セッションみのあるライブスタイルで素晴らしい。
・無限グライダー…すごく聴きたかったがサーフツアーでは聴けなかった無念の曲をここで……。感無量。この曲は終盤「無限」と「有限」の音程下げているが違和感はないのよね。
・未だ見ぬ明日に…アジカンで一番好きな曲なので聴けて良かった。昔フェスで聴いた記憶はあるのだけど、その時は会場盛り上がりがイマイチだったのか「みんなシングル曲以外も聴こうね」風なゴッチ苦言を聴けた記憶。
・リライト…お馴染み曲だけどガチバージョン……すなわちサビの音程フォールを今回はしていなかった気がする。本気だった。
・MAKUAKE…アンコールで新曲披露。パワーポップってこういうことかなと感じる明るさで、メンバーが楽しそうなのも伝わり良い曲だなと思う。
・All right part2…アンコール1でゴッチが橋本絵莉子を呼び込みスタート。なんと豪華なコーラスだが原曲通り。
・柳小路パラレルユニバース…まさかのダブルアンコールで「まだまだ終わりじゃないさ今日」は粋だよな。
初期から10年程度の曲の割合が多く、たまらないセレクトだった。
どうしても思い出補正というものを避けられないのがオンガクと思う。
それ故にファンの求めるものとアーティストが表現したいもののベクトルが違っていくことも多いのだが、それ自体をよろしくないこととは捉えずにいたい、という趣旨のことをゴッチがMCで語っていた(若干の意訳)。
この夜は、ファンに求められたライブを披露しつつ、アーティストとして今一番やりたいであろう新曲にて新たなアジカンの幕開けを示した。
二兎を追って二兎を得た、なかなかに貴重で趣き深く、激しく楽しい時間だったと思う。