意地でもBlenderを使わずに非対応衣装を着せるメモ 便利TIPS系
自分用の備忘録も兼ねて、非対応衣装を着せる方法や便利なTIPSをメモしておきます。書きかけなのでちまちま追記していこうと思います。もっと上手いやり方・いろんなTIPSはあると思いますが、とりあえず便利だと思ったものを追加していきます。
前書き
筆者:Blenderは一切触れない、VRC歴1年と少し。改変は好きだが基本的には対応衣装を着せてきたぐらいの人。
非対応に手を出し始めたのはLowtusちゃんが出てからなので約半年ほどなので、もっと詳しい人が沢山いるはず。
前提:Unity + 無料のツール、プラグインのみでBlenderは意地でも使わずに非対応衣装を着せる。基本的には「大体の人が入れているツール」を中心に使っていきます。
使用ツール:Modular Avatar , Avatar Optimizer , Module Creator , Animation RiggingのBone Renderer。解説は以下。
各ツールの解説
Modular Avatar : おなじみ。ここはきっとみんな入っていると思うので割愛します。Setup Outfitだけじゃないんだぜ!
Avatar Optimizer : 軽量化ツールとして有名。こちらもとりあえず入れとけばアバターが軽くなるので入れている人が多いはず。AAO Trace and Optimizeは有名ですが、実は他にも便利ツールが沢山入っている。
Module Creator : アバターや衣装からメッシュ単位でPrefabとして取り出すことが出来ます。靴や小物はこれで合わせた方が形が崩れづらい且つ楽です。「他のアバターの衣装を流用したい!」みたいな時に使うのが本来の使い方のようです。
Animation Rigging : 本来はアニメーション作成/リギング用のツールらしいですが、主に使うのはこれに同梱されている「Bone Renderer」というスクリプトです。
Animation Riggingの導入
Q.「そもそもAnimation Rigging(Bone Renderer)は何が出来るものなの?」
A.導入してコンポーネントを追加してあげると、以下のように素体と衣装のボーンを同時に表示することができるようになります。
選択してそのまま操作もできるので、ボーンの位置を簡単に合わせられるようになります。
導入方法
導入は非常に簡単です。
Unityの雲マークからPackage Managarを開く
カテゴリを「All」に変更して検索欄に「Animation」を入力
Animation Riggingが出てくるので、選択
プロジェクトにImport(画像では導入済みなのでRemoveになっていますがInstallかImportが出てくるはず)
※ここからは名称を「Bone Renderer」で統一します。
使い方
導入ができたら、いよいよ改変の開始です。
まずは通常通り素体と衣装をヒエラルキーに追加していきましょう。
ここで下準備。素体と衣装のArmatureに「Bone Renderer」のスクリプトを追加していきます。
(厳密にはどこに入っていても問題ないので、空のオブジェクトを作ってそこに入れてもよい。ヒエラルキーで右クリ→Create Emptyで作れます)
続いて、Bone Rendererのスクリプトに表示したいボーンを追加していきます。
楽な手順としては、
1.Bone RendererをInspectorに表示して右上のカギマークでロック。
2.ヒエラルキーでHipsを右クリック→「Select Children」で下位階層を全選択。
3.そのままドラッグ&ドロップでBone Rendererの「Transforms」欄にぶち込む。
4.これを素体と衣装の両方でおこないます。わかりやすいようにColorの欄で色は変えておきましょう。
ここからやることは普通にボーンを合わせていくだけなので若干割愛しつつすすめますが、スケールとポジションをうまいこといじりつつ、素体と衣装のボーンを合わせていきましょう。地味な作業ですが、これをやることで「肩が貫通する」とか「肘が貫通する」とかが無くなります。
注意点としては、
1.ポジションとスケールのどっちで合わせるか悩んだらスケールで合わせる方がよい(ポジションだけで合わせるとウェイトの関係でメッシュの形崩れやすくなる……と思いますが本当かどうかは分かりません)。
2.実際の衣装の見た目も見ながらやりましょう。
AAO : Remove Mesh by Boxの使い方
Q.これはなに?
A.Avatar Optimizerの機能の一つ。ようはMesh Deleter系の機能なんですが、箱状のオブジェクトで範囲を指定してリアルタイムに結果を反映させながら使うことができます。そして非破壊ツールなのでコンポーネントを消せば元通りです。
下図のように「シェイプキーでは搾りきれないけど、ソックスはぴったり目に履かせたい」という時、あるいはシェイプキーで搾りきれない袖、背中の貫通などにピンポイントで対応できます。
使い方
1.消したい箇所があるメッシュ(胴体ならBodyなど)にAdd Component
2.「Avatar Optimizer」 → 「AAO Remove Mesh by Box」を追加。
3.Unity画面の右上の方にあるなんか範囲とか色々表示するボタン(正式名称しらね~)はONにしておいてね。出てこなかったら▼ボタンおして「Remove Mesh by Box」にチェックを入れてね。
あとはボックスの位置を「Edit This Box」などで調整して消す範囲を設定していきましょう。箱状であれば拡大縮小・位置調整・角度調整もできます。やったね!
Modular Avatarの便利ツールたち
(※知ってる範囲で)
いくつか便利なツールがあるのでコレも置いておきます。
改変に便利なものと、アバターのアーマチュアに入れ込まなくても髪・帽子・アクセサリーなどを装着できるやつなどなど。全部コンポーネント。
Scale Adjuster & Move Independently
できること:Armature内の下位階層に影響を与えずにスケール&ポジションを変更できる。Move Independentlyは指定した下位階層を一緒に動かすことも可能です。
導入位置:Armatureの調整したい場所に入れる(たとえば上半身を調整したのちにHipsを調整したくなったときとか)
Bony Proxy
できること:追従させたいボーンを指定すればわざわざアーマチュアの中に入れなくてもOKになる
導入位置:衣装の大元とかに入れておいてOK(のはず)
Module Creator
導入:リポジトリを登録し、VCC or ALCOMなどで「Module Creator」のパッケージを追加。
使い方:独立させたいメッシュで右クリ→「Module Creator」→「Create Module」。
独立したPrefabになってくれるので、たとえばアバターの耳の位置を微調整したいときなどに便利かも(あるいは衣装の小物だけ使うとかね)。
番外編:qHierarchy(有料:10ドル)
これはなに?:ヒエラルキーの拡張ツール。Inspectorのチェックボックス・Tag(Untagged、EditOnly)などをヒエラルキー上でそのまま変更できます。
階層表示をツリー表示にしたり、入っているスクリプト・コンポーネントを一目で見られるようになったりします。
購入ページはこちら 別に買わなくてもいい。便利なだけ。
クレジット
記事に使用させていただいたアセットたち
サムネイル
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