タロットリーディングの醍醐味II

０　『愚者』

タロットリーディングの醍醐味、トップバッターは大アルカナ、ナンバー０の『愚者』です。

どの数字にも属さない、始まり未満のカードです。

まず、デザイン。

これは、より伝統的なデザインに従っています。画家である、パメラ・コールマン・スミスは作成当時、魔術秘密結社「黄金の夜明け団」に入団していました。この「黄金の夜明け団」では、『愚者』は大胆に改変され、薔薇の木の下に小さな子どもと、狼が描かれています。しかしこの時、団でのパメラの位階は低く、改変された絵はパメラに明かされていなかったようです。そのため、伝統的なタロットの絵となったようです。

鍵となる象徴

現在出版されている多くのタロット解説書には、リーディングのための象徴の意味が語られていますが、当の作者、アーサー・エドワード・ウエィトは、このカードについて多くを語っていません。ですが、以下にまとめた象徴についてほのめかしています。

♦白い太陽・・・最高位の象徴。すべてがそこから流出し、必然的にすべてのものが帰っていく純粋な点とされています。　　　　　　　　　　                    ♦山・・・試練を表します。これから向かえるであろう、旅の試練と苦難を象徴しています。       　　     ♦若者・・・探求者、魂でもある。経験を探し求めるスピリットでもある。彼は元型的な旅路の途上の英雄です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ♦衣服・・・この世の豊かさで飾られていますが、これから経験することで、魂の衣服となるので、今の段階では魂の本質的なものではないでしょう。　     ♦羽・・・空気の象徴象。　　　　　　　　　　　     ♦花冠・・・この世界のあらゆる困難を克服した純粋な魂の勝利を意味しています。また、私たちを縛り付けるすべてのことから、超然と身を引き離すための能力も示します。        　　　　　　　　　　        ♦８つの円・・・黄金の夜明け団の上昇する太陽を象徴。　　　　　　　　　                                              ♦棒・・・まっとうされた人生、目的に対する信頼や、誠実さの象徴。この棒には、防御のために必要な魔術的力や、エネルギーを吹き込まれているため、道中の安全を守り、導くものです。　　　            ♦小道具袋・・・この袋の中には、魂の経験が詰まっていると言われています。                                           ♦愚者が持つ薔薇・・・沈黙の象徴です。       　　  ♦鷲の頭部・・・もう一つの空気のシンボル。ル　  ♦小さな白い犬・・・信仰を意味。望んでいる事柄を確信させ、目に見えない事柄の証拠です。また、犬は旅の全工程の中で護衛として、時には苦しみを与える存在として同伴しています。

リーディングにおいての『愚者』

愚者は探求者、自由、放縦、熱意、探求、沈黙、内密、純粋、無垢を表します。このカードはリーディングの際に人が学ばなければならない課題～学び成長していくために物質の世界での経験として取り組んでいくべき事～を示しています。

作者ウエィトにとっての『愚者』

『愚者』のカードはウエィトにとり間違いなく最も重要なカードでした。他のタロットでは、ウエイトによって『愚者』が生命の木の最も重要な位置に関連付けられています。それによると、このカードはこの世界の叡智であり、「神と共にある愚かさ」を意味しています。

画家パメラにとっての『愚者』

実生活にいおいて、『愚者』のモデルがいたようです。それだけに思い入れは大きかったと想像できます。

『愚者』のカードに秘められた意味

このカードが示しているのは、

“誰もが常にどんな時でも自由である”という真実です。

リーディングのヒント

リーディングの際、このカードは最も近いカードによって影響を受けます。たとえば、『愚者』の白い薔薇が最も近いカードの中の象徴のどれかの色によって着色されることを想像してみてください。　また、その他の象徴が質問者にどのような影響をおよぼしているかを読んでいくことで、タロットリーダーはさらなる深い理解が得られることでしょう。

最後に、

作者、画家である二人の見解からデッキの意味を紐解いていくことで、真なるメッセージに近づけたような気持ちになったり、また、リーディングの助けになるならば、本当に嬉しいです🌝🌝🌝

次回があれば、１番『魔術師』です！！

ここまで読んでくださった方に、ありがとう🌸🍀💖🌷

Uranaroza