ロードアイランドの10月 本家Trick or Treat
ぞくぞくするのは「Trick or Treat」
先日の記事では「Trunk or Treat」についてご紹介しました。伝統的な「Trick or Treat」とは少し違うスタイルのハロウィンイベントで、教会や学校の敷地内に車が集まり、みんなでトランクを飾り付け、そこでお菓子を配るというものです。家々を回るのではなく、一か所に集まって、同一コミュニティで盛り上がるのが特徴でした。
もちろん安全が確立された「Trunk or Treat」もとても面白かったのですが、ぞくぞくするほどの楽しい体験は、なんといっても「Trick or Treat」でした。ハロウィンの夜、仮装した子どもたちが近所の家々を訪れ、「Trick or Treat !」(お菓子をくれないといたずらしちゃうよ!)とドアをノックする、あの伝統的な風習です。
我が家の子どもたちは、自分たちのタウンハウスでご近所さんたちの歓迎を受け、かぼちゃのバケツからあふれるほどのお菓子を1杯、いや2杯は集めた上に、友人のコミュニティーにも誘われて、さらなるお菓子を集め歩いていました。
子どもたちを待っているおうちは?
さて、ハロウィンの夜、ノックしても良いのはデコレーションで飾られ、灯りのついた家だけです。ハロウィンモチーフのリースが飾られている大きな色とりどりの玄関の向こう側には、山盛りのキャンディを用意して子どもたちを待ってくれている家の人たちがいます。仮装している人もたくさんいて、中には自分たちがお化けになって驚かせてくれるおうちもありました。(これが例によりけっこうな怖さだったり👻)
たくさんの家を回っていると、かぼちゃをくり抜いて作られたジャックオーランタンで照らされたアプローチがあったり、植栽がオレンジや紫のライトで彩られていたり、家の壁もプロジェクトマッピングのように骸骨やおばけが踊っていたりと、いろいろな工夫が楽しめます。
家の準備を整え、自らも仮装してハロウィンをめいっぱい楽しんでいる気合の入った大人たちに目を奪われがちですが、素朴な飾りと素朴なお菓子で迎えてくれる大人も心温まりました。
ハロウィンの原風景が次世代に
いずれにしろお菓子を用意して子どもを待っていてくれる大人たちの存在感はとても大きく、20代から100歳まで、誰しもみんなそれぞれの「Trick or Treat」の原風景を次世代につないでいるかのようで、自然に生活の一部としてハロウィンが根付いているし、子どもが大切にされているのねと感じました。
私としても、子どもたちが笑い転げながら、次から次へお菓子をもらったり、お互いの仮装を褒め合って家々を渡る姿を後ろから追いかけていると、なんだか現実ではないような、空から俯瞰して見ているような気持ちになってしまい、今思い出しても映画の中に入ったような夢のようなハロウィンの「Trick or Treat」体験でした。
ここまでの気持ちになったのは、お友だちの誘ってくれたコミュニティーに行ったときで、そこはロードアイランドの中でもハロウィン好き、子ども好きが集まり、広いおうちが集まる特別な場所だったのかもしれません。ですが私たちのタウンハウスも伝統のTrick or Treatが繰り広げられていたし、ロードアイランドのあちこちでまだまだこの風習は健在なのではないかなと思います。
おうちに帰ったあとのお楽しみ
そうそして、大興奮でお菓子を集め歩いて家に帰った後の子どもたちのお楽しみと言えば、それはなんといっても戦利品の確認作業です。半年分以上はもつであろう相当な量のお菓子やおもちゃを床やダイニングテーブルにすべて並べ、壮観を楽しみ、その中で泳いだりしていました。気が済むまで眺めたあとは種類別に仕分け、好みのキャンディーが多く手元に残るようにぶつぶつ交換をします。
現地のお友だちの中には、信じられない量のお菓子を一気に食べる子もいると伝え聞きましたが、我が家は半月分ずつジップロックに入れ、直近で食べる分以外は見えない天袋の戸棚にしまいました。こう書くと一気に現実に引き戻されてなんとも夢のない話です。こんなせせこましいことをするような現地の家庭はあまりないんだろうなと、彼らのおおらかさが思い出されます。。
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