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留学前にある程度語学は身に付けた方が良い?

先日、小中学生のお子さんをもつ親御さんから「子どもを(英語圏に)海外留学に出す前に、ある程度英語力を身につけておいた方が良いですか?」という質問をいただきました。我が家の場合、子どもたちは英語の素養がない状態でアメリカの現地校に通うことになりましたので、苦労したのでは?と話を聞いてみたかったのかもしれません。

我が家のケースは、海外帯同なので留学とは少し事情が違います。子どもたちは本人の意思でひとりで留学したわけではなく、有無を言わさず夫の海外赴任に家族で帯同したのです。渡米前の3か月間でアルファベットやいくつかの英語の歌や詩に触れることはできましたが、準備は満足とは言えませんでした。

ただ現地校ではESL(English as a Second Language)といって英語以外を母国語とする人たちに特化した英語の先生が大変親身なってサポートしてくださり、英語で学ぶ毎日は、「疲れ」はしても「苦労」とは感じずにそういうものだと自然に過ごせていたように思います。英語表現に間違いがあっても自他ともにおおらかにとらえ、とにかくほめられて学べる環境が整っていました。

それでは、まだ日本を出たことはないけれど、英語や英語文化圏に興味を持ち、お子さんが自ら留学を希望する場合について考えてみましょう。その答えは目的と留学のスパンによって違うと思います。

下に少し例を挙げてみます。

1.留学の目的が英語学習意欲の着火を目的とする場合
短期留学は、思い立ったらプランを立ててすぐに行動してみるといいと思います。「ある程度の英語力がつく」のはいったいいつになるでしょう?日本で資格試験をとってからでしょうか?英検1級を取っても思うように話せない人もたくさんいます。情熱があって機会があるなら、早いうちに迷わず海外に行ってみるといいと思います。その経験から得られるものは、将来の学習へのモチベーションにつながると思いますし、人生観が変わってくるかもしれません。一方、長期の語学留学は、家庭の事情にもよりますが、まだ日常会話ができないうちに実行してしまうと、機会のロスが大きいと思います。どちらかの親がサポートに入るという環境でない場合、自分で学習を重ね、学校の交換留学や多種の奨学金制度、またワーキングホリデー制度などを使えるようになってから行っても遅くはないと思います。日本にいても英語学習はできます。十分に目的意識がある状態なら、長期留学に旅立つ前に日本でいくらでも英語学習が進められると思います。

2.留学の目的が英語を学びに行くのではなく、英語を使って何かを学びに行く場合
短期留学でも、長期留学でも可能ならばすぐに実現させるといいと思います。英語力は生きていくうえで必須になるので、留学前後で学習が進み自ずとついてくると思いますよ。

お子さんの挑戦を心から応援しています。


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