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ブライドルレザーベルト、革額縁、ひたすら革を磨く作業。

皆様こんばんは。
革の磨き過ぎか、指の痛みが数日取れません。
似た作業が重なるときは重なるんですよね。

そんな指を痛める程何を磨いてたかといいますと。

こちらと。

こちらです。

一枚目はブライドルレザーベルト。
二枚目はアートピースの額縁です。

それぞれ解説していきます。

小端磨き

小端磨きも様々です。
アイテムや革の種類によってその仕上げ方法は変わってきます。
が、大まかな理屈は一緒です。
因みに小端というのは裁断した革の断面です。
ウチでは顔料仕上げは一切行っておりません、染色と磨きによる仕上げ、切り目本磨き仕上げです。

今回ベルトに使用したブライドルレザーはこの小端磨きの難易度が高めです。
理由は省きます。

因みにブライドルレザーというのは吟面(革の皮膚面)に蝋を染み込ませてある革です。
細かい解説は省きます。

では実際に磨きます。
先ずは水とヤスリを使い、小端の繊維の密度を上げれるだけ上げます。

左が作業前、右が作業後です。

それから小端の角を落とします。

裏と表で進行方向を変えてます。
理由は省きま(以下同文)

ここで小端を染色し、磨き剤を塗ってスリッカーやウェスで磨きます。

この時も必要に合わせて水分を含ませ繊維がより密になるよう意識して磨きます。

それから飾り捻を入れていきます。

きっちり捻が入りつつ革が傷まない温度、で引きます。

仕上げはコテで蜜蝋を薄く塗り込み乾拭きをします。

ここで仕上がりに納得いかなければ再度ヤスリを当てて磨き直します。
結局丸々1日小端磨きしてました。

革に対してコテの温度が高すぎたり、水分が残り過ぎてたりすると取り返しの付かないことになります。
理由は(以下同文)

で、仕上がりがこちらです。

ブライドルレザーベルト

今回はバックルの止め部分にもちょいと凝ってみました。
革の継ぎ目も厚みの段差も見えないのが分かりますでしょうか。
バックルは錫合金製で雰囲気抜群です。

今回も良いオーダーを有難う御座います!!

続きまして革額縁のご紹介を。

床磨き

使う革は吟面の無い繊維層のみの床革という革です。
元来は革の裏面になるのが床、というのですが、今回のこれは全面が床、になるわけです。

内周の裁断、小端磨き、貼り合わせ、外周の本裁を経たのが以下の画像です。

今回は工程の都合上とにかくひたすら水のみで磨きます。
理(以下同文)

どうしても水のみで磨くには限界があります。
なのでこの辺で次の工程へ。

染料で柄を染めます。

額縁の外側、内側まで柄が回り込むように。

それから磨き剤で全面を丹念に磨き、小端と同様にコテで蝋を全面に染み込ませて、更に磨き上げたら完成です。

蝋を染み込ませる分量を調整する事で、額縁の柄を少しだけ見易く工夫してます。
六つの瓢箪の柄を六瓢箪、または単に六瓢と言います。
無病息災との語呂合わせで縁起物とされています。
因みに中のカービングのアートワークは以前に制作したアマビエをモデルにしたモノです。
それに因んで六瓢柄の額縁を制作しました。

こちらの作品はオークションイベントへ出品する予定です。
また詳細が判明次第、追ってお知らせ致します。

それでは次の作品制作の準備に取り掛かります。
皆様また会う日まで。

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chelsea / 革職人
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