藍染めと草木染めと閑清縫いと本物の白鞣しについて
皆様こんにちは。
ここ数日、お風呂に入ると風呂上がりに毎回くしゃみや目の痒みが出ます。
お風呂アレルギーですかね、困りました。
作品が完成し、写真を撮り、スマホに取り込んで画像を選別し画像加工しようとすると毎回3分以内に気絶するように寝落ちしてしまいます。
画像アレルギーですかね、困りました。
そんな困り果てた最中に作品が完成したので写真で綴ります。
下準備
準備工程
縫製工程
そしてなんと、ここで縫製工程の写真を1枚も撮ってない事に気付きましたw
動画はあるんですけどね(汗)
という事情で、縫製工程と小端磨きはすっ飛ばしますが完成です。
藍染ワニ革ウォッチベルト
草木染めワニ革閑清縫いウォッチベルト
以上となります。
いや〜、思ったより大変で時間も掛かりましたが、何とか形に出来たという所です。
随所に今までに培った技芸と新たなアイデアをギュウギュウに詰め込めております。
藍染めは以前に徳島産くすも藍を使い自分で染めたワニ革です。
草木染めは3種類使っておりますが、そもそも草木染めは染料によって染まり方、媒染の仕方が微妙に違ったりするので、それぞれの色で入念な実験、研究が必要です。
藍染めの方は1.9mm、草木染めの方は1mmピッチで縫っておりますが、一般的な手縫いのピッチは大体3.2〜3.7mmくらいでしょうか。
草木染めの方は閑清縫いという絶滅危惧技法で縫っております。
江戸時代に閑清さんという人が編み出したとされる技法です。
が、厳密に言えば今回のは少しだけ違いがあります。
本物通りに仕立てるとヘリが滅茶苦茶薄くなってしまうので意図的に変えております。
今でもされている方はいらっしゃるようですが、ここまで細かく縫われてはいないです。
江戸〜明治期の技芸に挑戦する為、これだけの為に工具を3つ加工し1mmピッチに挑みました。
個人的にウォッチベルトで重要なのは尾錠とバネ棒のループ部分と裏地の強度です。
ループ部分は時計本体と尾錠の兼ね合いで革を厚く出来ないので弱りやすい、裏地は汗で傷みやすい。
そこで本物の白鞣しの登場です。
今まで触ってきた革の中で、同じ厚みで最強な革はと言われれば白鞣しの鹿革一択です。
引っ張り、摩擦、引き裂き、水、いずれも弱点にならない程の強さなんです。
ところがこの白鞣し、悲しい事に偽物が出回ってます。
本物の白鞣しは日本で一人しか作っておりませんし作れません。
1000年以上続く製法を守り続けて製作されてます、軽い気持ちで名前をパクって良いもんじゃありません。
皆様もうっかり購入されないよう、この場を借りて注意喚起させて頂きます。
言いたいことはまだまだ山程ありますが長くなるので次へ進みます。
既製品のウォッチベルトには定革(ベルトループ)とは別に遊革といって自由に位置を変えれるベルトループが付いてますが、オーダーメイドはジャストの長さで製作しているので遊革は不要なのです。
それと尾錠穴は納品時に一つだけ開けます。
既製品はやたら沢山穴を開けてありますが、あれも強度的には宜しくないのです。
因みに、全て麻糸をしようしており、いずれも摩擦強度を少しでも上げるために裏側のみ縫い目を潰しております。
あ、蛇足です。
見た感じでは、これらの閑清縫いの縁取りの革は牛革っぽいんです。
今回の白鞣しの方が摩擦にも曲げにも遥かに強いのでより長持ちするはずです。
では一息付いて次のオーダーの製作に取り掛かりたいと思います。
それでは皆様また会う日まで。
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北崎厚志