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G'sでの日々 #1

ずっと、私だからできることが欲しかった。
何もない自分を脱却したかった。

先日、大好きなG's ACADEMY FUKUOKAを卒業した。
いつか仕事を辞めたくて、そのために何かを身に付けたくて、ほぼ思いつきの勢いで門を叩いたプログラミングスクール。

おしゃれな校舎。黙々とPCに向かうスマートな先輩方。
セカイを変えるGEEKのためのエンジニア養成学校。
私やっぱり場違いじゃないだろうか。。
最初の頃は入口でキュッと縮む心を押さえて奥へ進んでいたのを覚えている。

「生きていくこと、年をとること、私が私であること、
 すべてを肯定できるセカイにしたい」
これが入学試験での私の人生初のプレゼン。自分を好きになりたかった。
(今見たら酷いスライド。全直ししたい。)

同期はみんな輝いて見えた。
医師や会社経営者、エンジニア、元オペ室ナース、マーケティングやデータ分析を行うスペシャリスト(凄すぎて呼び方がわからない)!
一方私はただの市役所職員。長年勤めているけれど何も成し得ていない。自分を語る言葉も見つからない。
自己紹介は一人だけネガティブに塗れていたと思う。

講義は面白かった。
スピードについていくのに必死だったけれど、主任講師の解説はコードが生きているように思えた。
課題も毎回必死。毎晩毎朝闘った。
仕事の合間も隙あらば考えていた。(ごめんなさい。)職場の机の引き出しには思いついたコードを書き留めた付箋が溜まっている。
1日24時間じゃ全然足りない。
提出締切の木曜日はもう一刻も早く帰りたくて仕方なかった。毎回23時59分ギリギリまで粘った。

G'sの課題はユニークで、出された内容通りのものを作っても評価されない。思考を自由に飛躍させて作ることが楽しすぎた。そしてしんどかった。
思い通りにいかない。調べても解決策がうまく見つからない。
2つ目の課題で絶望していた時、初めて教室で居残りもくもくをした。
両隣に座った同期がかけてくれた言葉に救われた。(2人とも自慢の同期。2人の課題いつも好きだった。)
2人がいなければあのとき辞めていたかもしれないって思う。
同じものを作るわけじゃないから悩む箇所は違ったけれど、隣で一緒に作業するってこんなに心強いんだって知った。

それからはどんなにうまくいかなくても作りたいものを諦めなくなった。
講義の前にあるレビュー会に納得いく形で参加したくて、直前まで頑張って電車に乗り遅れることもよくあったけれど。(本当にごめんなさい。)

基本的に私はひとりで篭って集中したいタイプ。周りに人がいると嬉しくて喋っちゃうから。市外に住んでいるし校舎に行くことは人より少なかったかもしれない。でもだからこそ、もうだめだって時にG'sに行くと嘘みたいに元気になれた。

週末コースだから、みんな仕事や子育てをしながらの挑戦。お互い大変だね頑張ろうねって労りあえた。
いつもどんなアイデアも肯定してくれて励ましあえる場所。毎週末が楽しみになった。

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