G'sでの日々 #5
『お前が信じる俺を信じろ』(天元突破グレンラガン)
GLOBAL GEEK AUDITION は、G's生が半年間の集大成となるプロダクトを発表するピッチコンテスト。採用担当や投資家の方々がみえる採点式の卒業制作発表会。
その登壇者を決めるセレクションで私は失敗をした。
発表するプロダクトは、豪雨による農地の被災状況をLINEで報告できるシステム「あぐしす」。自治体職員が中から取り組むDXを伝えたかった、、はず。
G's創設者を「こんなの初めて」と呆れさせるほど私のピッチは酷い出来だった。緊張で震え考えていた言葉が全然出てこなかった。自分でも驚いた。
「いい内容を分かりにくくしてダメにするのは自分。プレゼンは全部やり直し!」
あぁ全部台無しだ。。情けなくて悲しかった。忙しい中時間を割いてアドバイスに来てくれたメンターさんに何て言おう。もう話してくれないかもしれない。
でもメンターさんはこう言った。
当然でしょ、練習してないんだから。内容がいいからセレクションは通るはず。100回練習して。通しでやってちゃんと見せて。
そして、自信が持てない私に冒頭の言葉をくれた。
メンターさんの言葉なら信じられる。
セレクション通過の報告をしたら「勝ちに行こう!」と言ってくれた。世界を変えてしまうようなプロダクトを発表した直後で会社が益々忙しくなってるのに、何度も丁寧にアドバイスをくれた。ずっと応援してくれた。
全部どうにか私の中に浸透させて、私も私の目指す世界をちゃんと伝えたいと思った。
最終形ができたのは当日のお昼。初めて発表時間の5分におさまった。
リモート参加のメンターさんは、ご親族の結婚式に参列する合間にさえずっと気にかけてくださり、時間ができると私の送った録画を確認し、登壇直前までメッセージを送り続けてくれた。
訴えなきゃだめよ 中から変えねえと変わんないから!
自信持って!がんばれ!
壇上に立ち、前を向いた瞬間大丈夫だと思えた。
緊張はしたが怖くはなかった。真剣に頷きながら聴いてくださるお客さんの姿が嬉しくて、たぶん私は終始にこにこしていたと思う。
・・・
登壇9組中、結果は2位。
おぉ、と思った。
なんだかひとごとみたい。
閉会後、他の登壇者に労われてやっと涙腺が機能した。
そうだがんばってきたんだ私。
ずっとまともに寝てない。言い回しもスライドも直前まで直した。毎日通勤途中の車内で声出しした。コードが分からなくて連日詰んでいてもどんなに凹んでも投げ出さず向き合ってきた。でもだけどそれはみんなも同じはず。。
会場の隅ですこし泣いた。嬉しさと悔しさと辛さと寂しさが混ざっていた。
携帯を見るとメンターさんからのメッセージ。私より悔しがってくれた。
さらにみんなが口々に教えてくれたのは、私のプレゼン中YouTubeのコメント欄でメンターさんがたくさん褒めてくれていたこと。これが本当に本当に嬉しかった!
ご来場の方や先生方、先輩方にも嬉しい言葉をいただいた。こんな職員に税金を使いたい、今後に期待していると言っていただけて、やれるところまでやってみようと思えた。
私はもう少しこの場所で、自治体職員としてセカイを変えてみたい。
大事な人たちが信じてくれた私を、私自身が信じる私を信じてがんばってみる。
大好きなメンターさん、GGAを支えてくださったみなさま、ピッチを聞いてくださり応援してくださったみなさま、そしてずっと協力してくれた両親と職場の上司に深く感謝します。本当にありがとうございました。