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「戦後西ドイツのグラフィックデザイン展 モダニズム再発見」展と日本庭園を楽しむ@西宮市大谷記念美術館
兵庫県美術館めぐり、兵庫県立美術館のあとは、阪神電車で西宮市大谷記念美術館へと向かいました。
ここは私、たぶん初めてかな? 阪神電車の香櫨園駅からてくてく歩いていくと、立派な木がすっくと立つ館が。
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入館すると、立派な日本庭園がバーーーン!
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お庭の散策は後のお楽しみにして、さっそく、お目当ての「戦後西ドイツのグラフィックデザイン展 モダニズム再発見」展に。
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ありがたくも、撮影OK! でも、鑑賞後、図録も買いました。(⌒∇⌒)
戦前はバウハウスなど、最先端のデザインを生み出していたドイツですが、ナチ政権下でそれらは潰されてしまいます。
敗戦後はパッとしないデザインばかりだったそうですが、50年代にはデザイン教育機関が再整備され、経済成長ともあいまって、優れたデザインを生み出すようになっていったようです。
左の壁に並ぶポスターは、オトル・アイヒャー作のピクトグラムです。
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この人は、1972年のミュンヘン・オリンピックのピクトグラムを考案しました。
そして、この方、戦時中は、反ナチの学生運動「白バラ」グループに属し、戦後は、「白バラ」の中心的人物でナチに捕らえられて処刑されたショル兄妹の妹のインゲさんと結婚し、ウルム造形大学を設立したのです。へええ~!
ミュンヘン・オリンピックと言えば、テロリストがイスラエル選手団を襲って11人が犠牲になった事件を題材にした映画を観ようと思いながら、まだでした。近いうちに観ようと思います。
さて、右側の壁に移ります。モダンでカッコイイですね。
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展示は2階にも続きます。映画ポスターがたくさんありました。これなんか、ちょっと怖くて、ユーモラスでいいわぁ。
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中・東欧のポスター展は何度か見る機会がありましたが、やはりこういうデザイナーの個性が出ているものがたくさん作られていました。西ドイツでもそうだったんですね。体制による違いではなく、時代性なのでしょうか。
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今、私たちがよく見る映画のポスターは、主演俳優の顔や映画のシーンがバーンと載っているようなのが主流で、それはそれで映画に忠実で良いのでしょうが、かつてのこうした作家性の高いものの方が、値打ち?が上がるようにも思えます。
◇
常設展では、日本のデザイナー今竹七郎氏の作品を見ることができました。こちらも素敵。
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企画展と同時代に作られたものを集めたようです。やはりどことなく似た感じがします。
これらも今竹氏のデザインだったのですね!
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鑑賞を終え、お庭をぐるりと回りました。
ものすごく手入れされていて、素晴らしい!
水琴窟があったり、
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ぐるっと回って表玄関に行くと、岡本太郎氏の作品もありました!
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阪神の香櫨園も、JRのさくら夙川駅も、そこそこ距離がありますが、庭園良し、内部もゆったりしていて落ち着くし、またこれはという展覧会があったら行こうと思います。
頑張って来て良かった~と満足しながら、最後の伊丹ミュージアムへと向かいました。
つづく。