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津々見潤子さん 角川食堂

※所沢市の(有)ケイテックさんが発行する「くらしPress」に掲載された取材記事をご紹介します。

KADOKAWAが参入した2軒目のレストラン

「角川食堂」は、8月3日にオープンした注目のレストラン。

11 月6 日にグランドオープン予定の「ところざわサクラタウン」の3 階にあり、地元食材の魅力を再発見できる日替わりのヘルシーメニューが人気です。

 大手出版社KADOKAWA が異業種の飲食業界に参入し、レストランを手掛けたのはこれで2 店舗目。1 店舗目は、2 年前にオープンした東京・飯田橋の「INUA(イヌア)」で、いきなり「ミシュランガイド東京2020」で〝二つ星〟評価を獲得しています。

2軒のレストランプロデューサーは元編集部員

 この「INUA」と「角川食堂」をプロデュースしたのは、KADOKAWA社員の津々見潤子さん。実は津々見さん、レストラン担当になるまでは、食とは縁が薄い文芸書担当の編集部員だったそうです。

「社内では私が〝給与の半分以上使って、食べ歩いている人〟というイメージがあったみたいで…」。と自身に白羽の矢があたったワケを分析。話を伺うと、編集の仕事では、作家さんがスランプになりそうな時、気分転換のため外に連れ出すアイテムとして、おいしいレストランの研究は欠かせなかったそうです。

食事をしながらの打ち合わせで、アイデアが生まれ、スランプを脱し、いい物語を書いてもらえたことも多く、津々見さんの〝食の魔法〟は大いに役立ちました。

「編集者の仕事は、作家さんが120%のパフォーマンスが出るように伴走することです。レストランのプロデュースもそれと似ているところがあります」と津々見さん。まずはシェフの才能が発揮できるよう環境を整えることが大切。シェフやスタッフととことん話し合うことでアイデアが生まれ、目指す〝共通のゴールを明確化〟、そのプロセスを丁寧に時間をかけて〝具体
化〟させていく手法です。

 ゴールは、「毎日食べても飽きずに健康になれる食事の提供」。

メニューコンセプトができるまで

 津々見さんとシェフとの食材探しが始まりました。新鮮で健康なメニューがつくれる食材。所沢の生産農家を訪問して話を聞くうちに、所沢野菜や食材の魅力に惹かれました。小麦粉やお米も各地のものを試食した結果、一番おいしくできたのは埼玉県産でした。「これなら食材のすべてが埼玉県産でいける!」。複数の契約農家の協力を得て、毎日採れたてを入荷できることになりました。グランドメニューをつくらず、「日替わりメニュー」の食で日常を楽しませる「角川食堂」が誕生したのです。

 「ところざわサクラタウン」に遊びに来た人も「所沢ならではの食体験」ができるレストランとして、これからますます注目が集まりそうです。早くもSNS などの口コミで名物となった「角川食堂カレー」も日替わりの味が楽しめるほか、HP では、津々見さんが仕掛けたカレー開発の秘話なども公開されています。

角川食堂カレーリリース用

取材 文責 成田知栄子
【(有)ケイテック 「くらしPress vol.3 」2020年11月号掲載】

有限会社ケイテック(屋号 ガイソー所沢店)
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