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シャンパンが好きじゃない

シャンパンが好きじゃない。


スパークリングワインも好きじゃない。
赤ワインも白ワインも好きじゃない。
つまり、ワインが得意じゃないんだ。

むかし、昇進祝いにドンペリ貰ったこともある。
そんなに美味しいと思わなかったから、味も好きじゃないのかもしれない。
転売したら8万円ぐらいするみたいで、シャンパン高いんだなー、なんて感想ぐらいしかない。
勿論通ぶりたいからね、
『泡の形が綺麗だよね、ドンペリは』、ぐらいは言ったよ??
あ、でも高い味する感じはちょっとわかったかも。

元々お酒が弱く、アルコール自体が好きじゃないのだけれど、
飲みの場に行かないと異性と出会えない、ってホットドッグプレスに書いてあったので、飲みの場にはいかざるを得ない。
飲みの場は好きなのだ。

30歳の時にお酒メーカーと仕事をすることになり、
何か一つぐらいは飲めるようになったほうが良いと思い、
ウイスキーを毎日飲むように練習した。
家には3本の種類の違うボトルを買い、月曜‐金曜は新橋のありとあらゆるバーで、『珍しいウイスキーを飲ませてください!』とお願いして。

結果、3か月後ぐらいからウイスキーは飲めるようになった。
銘柄までは当てられないけど、大体の値段は当てられるようになった。
『これ5000円ぐらいのボトルでしょ?』とかね。
そして、痛いことも語るようになった。
『スモーキーなものならボウモアよりアードベックが好き』とか。

ちゃんとカブレて、ウイスキーとチョコレートで飲むようになったりもした。
痛いウイスキー好きぐらいにはなれた気がする。
小洒落たBarも都内と大阪と福岡なら30件ぐらいすぐ言えるようにもなった。
抱けるBarも山手線の主要駅毎にちゃんと抑えている。
抱いたかどうかは別の話だ。
これは抱けるBarだ!と自信を持てることが大事なのだ。


好きなウイスキーを一つあげておくと、

カバランが好き。
ここで台湾ウイスキーをあげるところあたりウマぶっている感じもあるが、
痛いウイスキー好きとはこんなもんなのだ。
響も好きだし、
The NIKKAも好きだ。

ボトルが美しくて好き。
ボトルが美しいとかいうあたり痛くて、もうね。そんな自分が好きだ。
ウイスキーの話をするつもりなんて全くないのに、
こうやってワーワー話す感じも痛くて良いでしょ??

因みにテキーラもなぜか飲める。

それなりアルコール耐性はついた気がするのだけれど、
レモンサワー、とか、
ワインとか、
日本酒とか、、
はすぐ頭痛くなる。
どうやら体に合わないらしい。

体に合わないわけだけじゃない

飲み屋に行ってシャンパンを要求されるのも好きじゃない。
好きじゃない、というより嫌いだ。
自分から望んで頼むのは嫌じゃない。
“要求されて”っていうのが好きじゃないのだ。

わかるよ、わかる、、、
勿論お相手もお仕事だし、言わなきゃいけないのもわかるんだけどさ、、
だって嫌なものは嫌なんだから仕方ないじゃないか!

お祝いの場とかでシャンパン入れるのがお作法だ、っていう話も、
当然聞いたことがあるし、そうなのかもしれない。
わかるよ、、、わかる、、、
でもさ、嫌なもんは嫌なんだよ!!
俺はそのお作法の世界で生きてないんだよ。宗教観違うんだよ。
それ強要されるの勘弁してよ!!
って話です。

そもそも飲み物として好きじゃなく、
強要されるのも好きじゃない、となると、
やはり無理なわけで。
ケチと言われることが人生で一番好きじゃないけど、
これに関してはケチと言われてもいい。
嫌だ。

舐めている女も嫌だ。

たまにいるんだよね。
入店してすぐ、
『シャンパン飲みたい!』
みたいなこと言う奴。
関係性あるならいいよ、別に。
(本当はそれも正直微妙だと思っているけど)
要はね、
君は俺に何してくれたの??って話なんですよ。
会って4秒で即合体してるなら、そら俺だってシャンパン入れるかもしれない。
楽しい会話も1秒も無くね、第一声でそれ言うとかね、普通に考えて頭おかしいわけだ。
俺は小遣い3万円だよ?
小遣い3万の俺に、俺に対して何もしていない貴女が3万以上のもの強請るねだるってバカなの??って話だ。

是非ともシャンパン入れさせてください!!という気持ちにさせてくれる腕が僕は見たいわけで。
受動ではなく、能動でシャンパン入れたいんだ、俺は。

例えば、友人たちとルーレットでシャンパン入れよう、みたいな提案は
ゲーム性があっていいわけだ。
これは能動的になれる。

すんげー面白い話をしてくれたからシャンパン入れる、でも良いんだ。
相手が喜ぶ顔が見たいから、も良い。
(※喜ぶ顔が見たいと思わせてくれるような女性ならね。)
つまり、
自分がシャンパンを買う、という消費行動を肯定してくれる何かが欲しいのだ。

だって好きじゃないもの買うんだよ?
好きじゃなく高いもの買うんだよ??
これってお金の使い方として地獄なわけだ。
せめて言い訳させる何かが欲しいのは当然なんだ。

昔の話

僕の友人に元4号人という奴がいて。
↓いい奴だからフォローしてほしい。

彼とは高校の同級生だ。
彼ともよく話すのだが、高校時代はそこまで仲良かった訳ではない。
(勿論悪いわけでもないが)
僕は高校時代はバンドに部活に彼女に、と清く正しい紋切り型高校生活を送っていたわけだけど、
彼は高2の真ん中ぐらいからどっぷりスロットにはまり、そうして大学数年間よりも長い時間をパチンコ屋で過ごし、結果パチンコメーカーに就職するというエリートな道を歩むのであった。
多分高校卒業してから仲良くなった。
彼の彼女と一緒に海に行ったし、彼が仕事中、免停になった時に泣きながら電話が来たこともある。彼が入れ込んだキャバ嬢に会いに行くのに付き合ったことも多数ある。その度に女の趣味が合わない(悪い)と思ったもんで。
人生の節目節目で思い出があるもんだ。

一つびっくりするような話があって。
2013年に彼はパチスロ日本一を決める『回胴王』という企画に参加し、数千人の中からなんと日本一になってしまったのだ。
何でも日本一になるってすごいからね。
長年パチスロに想いを馳せた彼に何かの形が出来た瞬間だ。

その時の副賞が
『ペアで行くANAビジネスクラスで行くラスベガスの旅、ベラージオ宿泊』といった
とんでもないものだった。

彼は10人ぐらいにフラれた後に一緒に行かないか?と僕に誘ってくれた。
(1週間以上仕事休める人もそういるわけじゃないしね。)
有難い話だが、最初お断りした。
普通に考えてANAビジネスクラスでベラージオ泊まるなんて、
100万円前後はするプランだ。
友人から100万円もするものなんて貰えない。
だって100万返せないもん、簡単に。
当時子供が二人目生まれたばかりで、個人で自由に使えるお金なんてそう無かった。
関係性も悪くなったら嫌だし。

しかし、彼は、
『つまんねー奴と行きたくないから、頼む一緒に行ってくれ。
大丈夫。いつか何かで返してくれればイイよ(笑)』と言ってくれた。

結果僕は彼とラスベガスにいって持ち金全部無くなって帰ってきた。
彼はそこそこ増やしていた。
本当に良い体験をした。また行きたいよな、今度は江口も一緒に3人で。

彼には感謝しかないし、10年近く経った今でも全然100万円の想いを返せていない。
でもいつか何かで返せたらな、と思うからこそ、
相談乗ってくれと言われた日には全力で乗ったし、
困った時には全力で出来ることをやると決めている。
そして、一生友達でいれたら良いなと思っている。

結局ね

『迷う理由が値段なら買え、買う理由が金額ならやめとけ』
というのは正しくて、使うお金に正当性若しくは自分の意思を明確に介在させたい訳ですよ。

消費は娯楽なので、お金を使うことは楽しいし優越感に浸れる。
しかしだ。
だからこそ娯楽に身を委ねて使ってしまうのは考えるべきなのである。

使った後に後悔しないお金の使い方をしたい、納得したお金の使い方をしたいのだ。
だからシャンパンが好きじゃないのだ。
僕は女性にプレゼントするのは好きだから、
シャンパン以外のものでプレゼントしたい。

推しには金を落とせ!
という言説も良く見る。
申し訳ないけど、
好きにすれば?という話でしかないのである。
他人のお金の使い方、応援の仕方に口をはさむのもナンセンスだよ。
色々な形があって良いわけで。

5万円するシャンパンを高いと思う人も、安いと思う人も。
(主観的価値)
この人にだったら5万円のシャンパンは高いと思う人も、安いと思う人も。
(相対的価値)

色々あって良いと思うんだ。

ということで、実は次回が本題で。
ここまでは前振りでしかないのだけれど。

ananかSPA!!に連載持てるまで頑張りますので、
面白い、藤田好き、抱かれたい、けつあなも可、みたいな人は
スキを押してください。
今回も一文有料を考えましたが、センスの良い一文が思いつかないので、
やめときます。

またまた長文お付き合い頂きましてありがとうございます。

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