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イングリッド・バーグマン
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イングリッド・バーグマンというバラの品種を見つけました。この名前は、映画「カサブランカ」のイルザを演じる女優のイングリッド・バーグマンからとられているのでしょう。このバラの見た目に目を惹いたのではなく、ただその名前を見て足を止めたのです。なぜなら、特に映画に入れ込んでいた時期に、私が恋をしていた女優の名前であったからです。当時は彼女の伝記も、ブロマイドも、写真集も買い集めました。彼女のブロマイドを壁にセロテープで貼って、寝ているときにそれが剥がれて顔に落ちてきたことなどもはっきりと思い出されます。こう言ってはなんですが、彼女の出演する映画での、ふとしたときに一瞬見せる彼女の鼻の穴が強調された間抜けた顔に、彼女の魅力を感じるのです。口を半開きにして呆けた彼女の表情といったら!
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午前十時の映画祭という催しでのスクリーンで大写しにされる彼女がときおり見せる憂いの表情が、その鼻の穴が、私にはイングリッド・バーグマンの魅力が表れていると思いました。だから真っ赤なバラにイングリッド・バーグマンという名前はふさわしいとは思いませんが、彼女のあの少し上向きにツンとした鼻の穴にもう一度、恋をしてもいいと思ったのでした。