飲食店バイトで得たマルチタスク力〜後編〜
初めまして。小幡です。
前回の続きです!
前回は、仕事ができる人になるために何をしたか?という話でした。
今回は、誰よりも高い売上を出せる店員になるために私がしたことをまとめます。
やっていたことが身についてからは
出勤した日に予算を割ったことはなかったし、今までだったらあり得なかった売上も出せるようになりました。
「今月予算やばいから出勤して!」と店長に言われることも多くなりました。
売上って1人の店員の問題じゃないよね、と思う人もいると思いますが、
最後まで読んでもらえたら少しは納得してもらえるんじゃないかなと思います。
尖ってないよねと言われた話
ある程度仕事もできるようになった頃、店長に衝撃的なことを言われました。
「おばたさんって、なんでもできるけど尖ってないよね。だからシフト入れにくいんだよね。」
あの時の衝撃は忘れられません。
店長が言うには、
シフトを組むときは、誰をどこに配置するかを考えている。
例えば、洗い物がすごく速い人がいたら、洗い場はこの人!と決まる。
けれど、なんでもできるタイプの人は空いたポジションに入ってもらうだけだから、優先順位が下がる
というもの。
当時はアルバイト辞めようかと思うぐらい傷つきました。笑
でもよく考えるとすごく正論で、私も尖った人になろう!と決意して。
どうせなら、店に対して一番インパクトが大きい尖り方をしようと考えました。
それが売上。
常に予算を上回る売上を出せるってすごい尖ってるし、インパクトも大きいと考え、
誰よりも高い売上を出せること
これを自分の尖り方にすると決めました。
いろんな施策をやったんですけど、まとめるとこの3つですね。
①徹底的にムダを削る
②お客さんの選択基準を探る
③全員が100%の力を出せる指示出し
①徹底的にムダを削る
休日は忙しい!と誰もが思うお店だったんですけど、よく見ると常に忙しいわけじゃないことに気付きました。
飲食店は大きくこんな流れで動いていきます。
入店 → オーダー → 食事 → 退店
忙しいのは、それぞれのフェーズのお客さんが混在しているとき。
暇になるのは、「食事」のフェーズにお客さんが固まっているとき。
食事のフェーズは、特にやる仕事がないから暇になりますが、
お客さんが一気に退店のフェーズに移った瞬間に、
入店→オーダーまで一気に進むので、キャパオーバーとなる。
休日が忙しいとなるのは、その頻度がすごく多いために忙しい!!となります。
捉え方を変えると、食事のフェーズに何もできない時間ってすごくムダなんですよね。
そこで私がやったのは、外で待ってくれているお客さんのオーダーを先に取ってしまうということ。
そうすると、今までは手持ち無沙汰になっていた時間に次のお客さんの準備ができる。
一気に入店をしても、時間がかかる「オーダー」と「調理」ができているからキャパオーバーはしない。
一つ工夫するだけで全然変わるんです。
状況を見て、落ち着いてきたなと思ったらどんどん外のお客さんのオーダーを取る
これを徹底するようになったら、
「今日そんなに忙しくなかったね!」
〜売上を確認する〜
「えめっちゃ売れてる!!!」
といった会話をよくするようになりました。
②お客さんの選択基準を探る
ムダを削ったら、今度はより多くお客さんに来てもらうための施策ですね。
私のお店はパルコにあったので、集客は十分ありました。
ここで考えるべきなのは、
とりあえずパルコでご飯食べよ!と思っている人たちをどうやって取り込むか?ということ。
お店自体の魅力度は集客に大きく影響しないと私は思っています。
自分でお店を選ぶ時も、これはないな、とかでいくつかの選択肢に絞るんですけど
どれぐらい人が並んでいるか?とか、パッと見の人気度で最終決定する人が多いと思います。
人が人を呼ぶ、って本当にそうだと思うんですよね。
並んでいるお店に人は並びたくなる。
ただ、ここで「待ちたくない」という気持ちと葛藤することになる。
じゃあどんなお店に人が入りたくなるかを考えると、
混んでいるけれど、すぐ入れそうなお店
なんですよね。
より具体化すると、
お店の前に人はたくさん並んでいる。
でも列の進みはすごく速い状態
となります。
より多くのお客さんに来てもらうためには、なるべくその状態を維持しよう!と考えました。
だから、
そもそもの回転率は高めつつ、用意ができたところからどんどんご案内する
細かく列を進めることで、早く入れそうと思ってもらう
ということは意識していました。
③全員が100%の力を出せる指示出し
どれだけムダを削っても、どれだけ多くのお客さんを呼べるようになっても、自分だけで仕事していては絶対に最高点は出せないんですよね。
よく起こるのが、先輩がどんどん仕事してくれるおかげで後輩はやることがない・・・という状態。
これはすごくもったいないです。
上の立場にいるなら、上の人しかできない仕事をしないといけない。
誰でもできる仕事を取ってしまったら、上の仕事をする人がいなくなる。
じゃあ上の仕事って何?というと、
「指示を出す」ということ。
「あの人暇になるはずだから、お水回ってもらおう」とか、
「きっと洗い場が溜まっているはずだから、フォロー入ってもらおう」とか、
一緒に働いている人がどんなリソース状況なのかを把握して、その人のキャパを超えない指示を出すのが上の人の役目だし、本当に仕事ができる人だと思います。
これもよくあることなんですけど、無茶な指示ばっかり出す人いますよね。
出された側もパニックになるし、ちゃんとリソース管理ができていないからNGです。
例えばまだ入って日が浅い人には具体的な内容で指示を出すとか、その人の経験値に合わせて指示の内容も変えられるとベストです。
気づいたら身についていたマルチタスク力
こんな感じで毎回の出勤に全力を注いだら
お客さん一人一人に気を配りつつ(前編)
店全体の状況を把握し(①)
一緒に働く人のリソース状況を読み解き、的確に指示を出す(③)
これが、忙しいピーク時であっても同時にできるようになりました。
アルバイトを辞めた今もすごく活きています。
飲食店のピーク時のように、1分1秒を争う忙しさは滅多にないので
キャパオーバーとなることはほとんどありません。
(もちろんこれから何が起こるかはわからないけど・・・!)
人よりは、同時にたくさんのことを考えて行動できるようになれたなと思います。
そういう意味で、マルチタスク力です。
終わりに
この話で言いたいのは、「飲食店アルバイトやった方が良いよ!!」ということではなくて、
光るスキルを身につける場所は意外とどこにでもあるんだよということです。
飲食店のアルバイトは、同じ作業ばかりで時間のムダとよく言われますよね。
でもそれは捉え方の問題です。アルバイトって実はその企業の現場を体験できることだから、色んなスキルが身につきます。
せっかく自分の時間を使うなら、時給以上の価値を得た方が良いです。
お金としての対価だけじゃなくて、今後に活きるたくさんのスキルを身につけましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。