正式版vroidを触った時のあれこれとトラブル対処事例と感想
10月31日の昼に待望のvroid正式版が来ましたね。
緋色は1時間前くらいまで緋色式星海キラっていうファンモデルを作成して完成してたりしました。31日の午前11時に完成してました。気を良くしてお出かけして戻ってきたらリリースしてた。びっくりだね!
とまあこんな感じのモデル。このモデルについては別の記事で触れるかも知れませんが本題に戻ります。
Vroid正式版にβ版のモデルを持ち込むにはコンバートという機能を使う必要があってその際β版の素体が存在しないので正式版にあるプリセットから似たモデルを似た感じに内部でぐりぐり弄ってなんか似た奴に仕上げて変換してくれます。緋色も何体か初日にやりました。
こんな感じに変換されます。左はまじかる☆デスクトップの透過最前面機能を使ってvroidhubから同じモデルのβ0.14版で出力した物を呼び出して並べている様子。ポーズが完全に同じにしてないのですがこの星海キラモデルに関してはほぼほぼコンバートに成功しているパターンですね。厳密に重ねたら判るかなくらい。
横とかから見ると少しフェイスラインがまるっこくなった程度でしょうかね。モデルによっては破綻が凄いらしいですね。
緋色の環境ですと
・甘木ノイドを変換した時に持ち込んだ眼鏡のテクスチャのオフセットずれてカラフルになっていた。
・不死鳥モデルっていう某フェニックスをモチーフにしたVtuberのファンモデルを持ち込んだ時に髪の毛のオフセットがズレて裏の色が表になっていた
・白金という長身男性モデルを持ち込んだ時に目尻が少し位置がずれていた
などの症状がありました。
本来は赤いフレームで白い部分はレンズの縁や金属の部分に使うゾーンなんですが何故かフレームに適用されてしまっていた。
いやなんか目尻も下がってる気がする
オレンジ色の髪のSDモデルの髪の毛の右側にピンクのゾーンがあるんですがこちらは本来濃いオレンジなんですよね。ノイドの眼鏡とふぇに(仮)の症状は同じ物でした。どちらもテクスチャの大きさという項目で限界突破を使って質感を表現している部分だったのですがここの数値を見てみると設定した覚えのないテクスチャの大きさ2.0っていう1枚のテクスチャを250ピクセル刻みで4等分してオフセット0.25づつずらして使う時の数値になってました。
本来はこういう色ですね。ピンク色は背面にある羽根に使うパーツですね。同じテクスチャの中に存在します。
該当の髪束はこういう構成なので2.0でも本来は良いのですが5.0設定でオレンジの色を淡くしてるところでした。写真は1枚目と2枚目は正式版、3枚目と4枚目はβ版の物でモデルもリアル頭身ですがテクスチャは同じ物です。隣にずれてしまってる症状でした。
この数値見た事あるんですが、仮想兎もちさんがよく使われる4分割するテクスチャの数値。多分サンプルモデルABCの三体にもこの形式が採用されていたのでイトッポイドさんかも知れません。
正式版はこの数値デフォルト値なんだろうか。β版でまじかるしげぽんさんが製作されていた千駄ヶ谷渋や他のプリセットモデルの場合はテクスチャの大きさが1.6とか1.8あたりの数値がデフォ値として設定されてた気がします。1.6はおそらく3等分設定?
コンバートした時になんか違和感が強いなってなる人は髪の毛の大きさやオフセットがずれてしまってる事があるかもしれません。
どういった状況で発生するかはよく判らないのですが緋色さんの環境だとテクスチャの大きさを限界突破させた時に発生していました。全部では無い模様です。板ポリで発生するのかというとノイドの眼鏡は厚みのある眼鏡なのであれはひし形で生成されているのでちょっと特定出来てません。
多分ですが一定値以上の範囲以上の限界突破などをしてたモデルはその数値があんまりエグイと再現しきれなくて結果デフォ値に置き換えられるって寸法だと思われる。
対処法を書いておきます。
私の場合はテクスチャの本来のステータスである大きさを5.0にしたら元の見た目に戻りました。(手動)
次はコンバートしたらやたらリムライトが凄いっていう事例。
正式版だとリムライトに使ってるアセットが違うみたいなのでβでこんなに強くなかったろお前、みたいな事もあるみたい。これはルックの項目にリムライト項目があるのでそこで設定しなおせば大体同じになりました。
こちらのイケメンさんは野菜ゆうきさん作成のvket5販売モデルの白金くんですがなんかちょっと目元が違うね君?って野菜ゆうきくんに言われました。緋色さんからすると「違いがよく判らないレベルのコンバート結果」これはステータスを弄れば元のバランスになりました。
こちらはなまこ庵さんのえちちチャイナを着た緋色さんのメインのアバターですがなんの影響も無くするっとコンバートされてしまった。各部のバランスもむしろ綺麗になってしまった。指が素体が変わった影響かめちゃくちゃ綺麗でした。
回し蹴りした時になんか動きが悪いな思ったんですが案の定ずれている。
ボーンじゃなくて身体の方が
これはβでも物理設定した後に身長とかガイドメッシュを弄ってしまうと物理破綻をしてしまう事があったのですがそれと同じでしょうね。緋色の場合は全て手動設定をしているので打ち直せば済むのですがboothで販売されているヘアプリセットを装着していた人はコンバートすると身体に刺さったり形態が維持できなかったりなんなら凄い伸びたりするんじゃないだろうか?
揺れ物設定の鬼みたいな人なら問題無いのでしょうが販売してあるヘアプリセットを使う方と言うのは基本的に髪の毛の設定や造形が苦手な方も居られるので簡単に直し方をここに書いておきます。
揺れ物ずれの直し方
販売元が対応してくれるのが一番良いのですが正式版リリースからまだ3日程度なのでお店やってる人や依頼を受けてるモデラーは多分しっちゃかめっちゃかしてるのである程度直せればいい程度で読んでください。
髪の毛の揺れ物軸の設定には2種類あって一つは写真の様に髪束ごとのグループのセンターにボーンを一本通すパターン。このツインテールはグループボーンが軸のパターンですので正式版に戻り
β版と同じ髪束グループを選択して右にある設定項目のグループの中央に軸を移動を選択するとボーンを再設定します。
はいなおった!!!
もう一つのパターンはどれか特定の髪束を軸にするパターンです。
衝突半径が近づぎ足り遠すぎたりギリギリを狙いたい時に設定するのが主ですが緋色さんの得意技に非表示にしたボーンをそのグループのど真ん中に通してそちらを軸にするっていうのがあります。これは三つ編みなどの構成される髪束があまりにも短いかつグループのセンターに綺麗に配置されずグループからずれてしまう時などに使います。透明にしたマテリアルを充ててもいいのですが非表示ボーンで済むのでマテリアルが増えるのが勿体無いのでもっぱら全然色の違う髪束を使って設定した後に非表示にしてます。緋色のドリルツインテールとか旧星海キラファンモデルのツインテールや四葉乃ひとろの三つ編みテールなどに使用しています。
その形状でど真ん中に通すの無理だろみたいな時にこう使うと綺麗に動いたりしますね。
あとのトラブル事例は緋色の環境では無かったのですがフォロワーの中にお目目の下あたりになんかもやっとした物が浮いてるって症状がありました。MMDをメインでやってる影響で緋色はunity環境の1%~51%の透過率の色は親の仇の様に貫通してしまうっていう症状を憎んでいるので徹底して描画してある場所以外の余白が切り取られている。消しゴムでは無くて範囲指定→反転で切り取りして何も無いって状態にしている。この理由はMMDとかunityに部分的でも透過率が1~51%の透過率になってしまうとこの該当箇所が背景まで透けてしまうんですがvroidは半透明が扱えなくて透過率って表示するか表示しないか閾値で判断してるせいでうっかり濃度薄目のスプレーやぼかしブラシとか消しゴム下に何も色が無い所に飛び散るともやっとした部分とか貫通した部分が浮かんじゃうとか光るとかあるんですよね。対処方法はきっちり消すですね。型紙を作って切り取るのが一番確実に葬れますね。確認するにはファジー選択とか範囲選択とかレイヤー指定で不透明部分を選択などをするとぽつんと残ってる事があります。背景白い画面とか方眼になってると意外と判らない。
発見方法で一番わかりやすいものは該当テクスチャーをエクスポートしてDiscordなどにぶん投げると背景が黒なので表示した時に残骸が見えやすいです。正式版になった時に半透明が扱える様になったのでβだと見えなかった透明になり切れないが全然目で見ても判らないくらい薄いもやが可視化されて見えてきました。vroid及びVRMは閾値でこれらが透明扱いになってたので見えなかったがこの度見える様になりました。頑張って消してください。
半透明が扱える様になったからってぼかしまくったり透明度の低い色を裏に何もない空間に塗るとunity環境やMMDに行くと行くとひどい事になるので気を付けようね。緋色は51%以上の透明度しか塗りません。ぼかした後もぼかす前のテクスチャを使って範囲指定して必要箇所以外を切り取ってます。
憎い!奴が憎い!最初にMMDを触った時に娘の甘木ノイドのお腹を真っ白とか真っ黒にしてしばらく悩ませてきた透明度障害が憎い!
下地がある場合に上に透明度が強い色を重ねるパターンは問題ありません。せっかく正式版なら半透明が使えるので新しい表現で綺麗なモデルが作れそうですがこういう障害が起こる事もあるぐらいで覚えといてください。
vroidの透明テクスチャを削除する機能はアルファ抜き機能っていうのかなあれはきっちり塗っても余白的な空間が生まれるのでまつ毛や瞳あとはアイラインなExtraeyeなでで回りに白い淵が出来てしまうなどの症状が起こる事がありますね。ナベアキさん(渡辺秋穂さん)の重ね着ツールを使用したモデルをMMDに持ち込むと高確率でこれになってたんですがこういう原因で起こっていたようですね。正式版ではまだ重ね着をしただけまでしかやって無いのでどう変わってるのかまだ把握してないです。
表情周りについて
眼球や眉毛での破綻が報告されています。口などの破綻も多いようです。
ちょっとわざと破綻させてるのですがスクショと対処を貼っておきます。
目の破綻のパターンで下瞼を瞳のパーツが突き破ってくるという症状。βの環境より顔のパーツが変更された影響かパラメーターの影響量の変化の影響かもしれません。
ちょっと正面から判りにくいですがどういう状況かというと横から見ると判ります。
vroidの瞳のパーツというのは頭蓋骨の内部の眼球枠って呼んでる白い枠の中に板ポリで裏から見るとextraeye(><)こういうやつ→白目→瞳→ハイライトの順で浮かんでいます。赤く見える部分は裏の地の部分で虚無って呼ばれている部分。虚無は基本的に見えてはいけない領域です。
見てわかる通り瞳とハイライトが前に出すぎですね。こういう症状の場合は「瞳を奥に移動する」で瞳が白目に埋もれない数値を入力します。私の環境では65程度を入力してようやく瞼に収まりました。これは顔のパラメーターや眼球自体の大きさなどで変化する為参考程度に留めておいてください。
個人的な好みとしては小数点以下は0で揃えて正数にした所ですね。
表情のNATURALは待機状態の表情です。ここだと瞳は瞳を奥にしなくても貫通しない人がほとんです。なので動かしてやっと気づく事が多い。怒りで試しましたらウインクでも突き破るとフォロワーと話していました。これは瞳のパーツが大きい人ほど起こりやすいです。サムネイルに居た厳ついモデルみたいに瞳の部分が小さいモデルは発生しにくい様子でした。瞳を奥に移動する事で錯視効果という物が発生する事があるのでVRCやMMDをやってる方だとご存じかも知れません。緋色さんの数値は10程度です。待機状態では白目が前に居すぎてめり込んでしまいます。
※錯視効果について
この場合はドールなどのマジックアイの様に瞳が見てる人を追いかけてくる様に錯覚する効果。遠近感のある背景の前に立体的な物を置くと距離感を見間違う効果を利用した物ですね。瞳が小さい人の方が仕込みやすいですね。瞳が大きいと背景の白目が距離感狂わすほど見えません。VRCのものは瞳等の瞳孔などを立体的に作り残りパーツを距離を置いて配置するらしいです。
次がFUNの顔なんですが下から見ると隈みたいなのが見えるのでとりあえず瞳を奥にやってみたが引っ込まないので犯人は瞳では無いみたいですね。おそらく下から見ると発生するのと影色の設定している色なので下瞼の凹凸で出来る影っぽい様子です。これは楽しい表情を設定するといいのですが初期化が100とぶっ飛んでいるので50程度に減らして他のパラメータを混ぜていくのがかわいい表情の作り方です。表情関連だと上位互換にパーフェクトシンクというのがあるのではツールが更新されたらきっとみんなそっちで設定しなおす事になるので練習ぽくやってみるといいと思います。表情が変わるだけでいわゆるvroidぽさってのは大分減ります。(正式版モデルだとそのそのハイエンドの自作製かプリセット組みの人しか居ない気もしますが)
スクショ盛り盛りですまんなというソーリー顔だが下瞼貫通してますね
「瞳を奥に移動する」が30程度で綺麗に収まりました。数値が20くらいなら瞳を隠すでも行けますね。瞳が移動すればなんでもいいです。
喜びのJOYも下瞼が若干怪しい。あと極端。
原因は驚き顔に逆限界突破を入れてる緋色自身でした。一旦全部戻して目の本来の100を入れると笑い目になるので今回はそっち方面にします。
ダメです。奴です。
表情を編集していると恐らく何度も遭遇する事になります。今回は瞳を奥に移動する35程度を入力しました。
驚き顔は正直あんまり使う事は無いので表情設定としては遊び枠ですね。これは「なんですとっ!?」ってびっくりしてる表情。瞳を奥に移動するは100入れて瞳を隠すも併用しました。
clause目
アイラインを頑張って描いてない場合隙間が出来たりして綺麗に瞑れなかったり二重瞼や目の皺などを肌に描いている場合はここの表情は歪みやすいので緋色式キラはアイラインに描いている。歪みにくい。正式版だとアイラインと二重を別のものとして扱えるので更に使いやすくなったかもしれません。clauseは瞼を大きく変形するのでアイシャドウなどを瞼を閉じた状態で描いてない場合大きく伸びたりしていたんですが正式版で目の周りのメッシュが細かくなっているんで非常に綺麗に閉じられます。閉じ100でも閉じきれないモデルが多いのでその場合は左右の閉じを微量追加すると綺麗に閉じやすい。行き過ぎると破綻してしまうので気を付けよう。clauseは割と使います。
ウインク
設定画面だと大丈夫そうなんですがフォロワーの中には撮影モードだと貫通しちゃったって人が居ました。キラはそうでも無かったですが個体差だと思います。対処方法的には奥に移動か隠すか下に貫通する場合は眼球移動範囲制限とかでも出来るんですがそれだとパーフェクトシンクの中に下を向く&眼球を下に下げるが多分使えなくなるかもしれないので表情で対処できるなら表情でやるのが楽でしょう。右やったら左も同じ設定にしましょう。
あいうえお
あいうえおは口の動きを設定するのがメインです。一応他のパーツの動きも設定できるのですが極端な事すると他の表情と併用されて眉毛が下がりすぎ上がりすぎ口が下に下がりすぎなど発生する事があるので口なら口の開閉と高さを弄ってあいうえお自体はMAXでは無くてキャラクターの性格に応じた開閉量にすると自然にしゃべる様になります。口の開閉の形を変えると口パクがおかしくなる事があります。結構違和感がありました。歌ってる音と口の動きが一致しなくなると大変気持ち悪い。
表情については以上です。パーフェクトシンクは最新版がVER1.2なのですがこれはvriodstudioのβ版の0.12と0.13&0.14に対応してるのですが顔のメッシュの頂点数がサンプルと一致していないと設定できないので現状使用不可能です。対応が待たれますがバージョンアップごとにその都度購入する事になる有料ツールになります。透明メッシュを削除すると使えないのと透明化アバターにパーフェクトシンクに移植するにはツールの拡張エディタのバージョンが必要でunityが扱えないといけないので少しハードル高い。
重ね着機能触った様子
→⇒こちら←は2021年の3月に製作していた四葉乃ひとろのアニバ衣装が重ね着仕様なのでそちらを使って正式版の重ね着機能を試している様子です。
重ね着のヘビーユーザーなんですが緋色さんからすると既存の重ね着ツールと同等の機能を持ちながら現物が確認出来てなおかつステータスを個別に設定出来てめちゃくちゃ便利でした。肌マスク機能が外部だとどう機能するのかもまだ検証出来てないですがやりやすいという印象でした。
ワンピースよりはロングコートの方が重ね着の上着には向いていますね。あとはパーカーなども行けますね。
ひとろんみたいにリボンのみ浮かすなどで立体感を出すのも有効です。
袖の中に袖を仕込むのはちょっと難しいですがリアリティが出て面白いと思ったりします。覗き込んだ時に奥に布があるっていうのはクオリティに直結する。面白い機能ですね。貫通させない肌マスクの機能と覗き込んだ時のリアリティとどっち優先するみたいなのは調整の腕前披露って感じしますね。こいつはこのままMMDで踊れます。
コンバートについての感想まとめとツールの紹介
コンバート問題割とモデルによってはかなり変わってしまうので直したいって方苦労しているみたいですね。この凍雪吹で使用しているまじかるデスクトップや
この星海キラで使用している窓助っていう透過ツールなどがコンバート後の調整では重宝すると思われます。
リンクをツール名の所に貼っておくので興味のある方は試してみてください。
正式版の感想まとめ
βに比べると格段に使いやすい。特にペン周りが軽いのとぼかしをモデル上からかけられるのと製作時に箇所分けを最初からされているのでレイヤー分けに慣れてない方でも外部ツール無しでぱぱぱぱぱっと作れたりします。
特に顔回りの身体周りのパラメーターが豊富なのでβでは作りにくかったゴツイ男性なども作れそうでした。プリセットのパーツ自体のクオリティが高いのでカスタムキャストみたいに組んでいくのが非常に楽しい。新たに製作するって人が出てくるか怪しい感じくらいにプリセットでええやんってなります。
周りが美少女美男子作ってる中緋色さんは三島流喧嘩空手をやってました。
あと眼鏡のつるで悪さして霹靂一閃しようとしてたり……
おかしいな。
お店周りで正式版は.vroidを圧縮して同梱しておけばヘアプリセットみたいにしちめんどくさい事しなくても他人に渡せそうだなってのが便利でした!譲渡関係やお店周りはまた別の記事にしようと思います。