vroidMMDに関する備忘録その3vroidMMDモーション修正編
前回までのあらすじ
vroid正式版のリリースを控えてそわそわする界隈の中仕様が変わる前に今の情報を記しておこうとしてvroidモデルをPMXに変換してMMDに持ち込みアイテムを持ってダンスするまでの一連の流れをやったが流し込んだモデルがどうしても不自然な動きをしてしまう場合の対処法を記す回。
vroidMMDに関する備忘録その2 vroidMMDで実際動かしてみよう
今回はモーション修正である
全てのMMD使いが嫌がるアレ。なんで発生するのか判らないよ!流し込んだだけで見本みたいに綺麗に踊ってくれたらいいのに!って声が聞こえて来る様だ。
がっつり細かい事やると大変なので致命的と言われる修正ポイントなどを記していきましょう。
今回題材に使うの千本桜です。人気のある曲でいままで何人も振付が投稿されているので色々バリエーションがあります。
菖蒲(あやめ)@剣舞P様の【第8回MMD杯本選】毛利で千本桜【戦国BASARA】
原曲:黒うさP様(sm15630734)
トレス元:紫音リア様(sm16379376)
を今回の題材にしております。本家の動画は武器でジャグリングしてて凄いんですがとても真似出来ませんね。
このモーションは扇を持って踊るダンスになるので各自ニコニコ静画で好きな扇を借りてきてください。前回の内容の中でアイテムを持つ方法があるのでまだ読んでない方でアイテム持てない方は戻って読んで来てください。
桜切り絵ステージ ゆづき様は以前から何度かお借りしている綺麗なXファイル形式のステージです。Xファイルはアクセサリー窓から呼び出すことが出来ます。PMX形式みたいなギミックや当たり判定が無い3Dペイントみたいなステージや当たり判定の無い武器やビームなんかのエフェクトなんかがこのXファイル形式という奴ですね。グローバル移動が出来ないので移動が非常に難しい。
緋色さんが今回曲に合わせて追加で借りるのはこれ 本生印。@宮大工P様の桜扇と桜帯ステージです。
探したらブログ形式のホームページがあったりします。ちょうど飛んだら紹介がありましたので今回はこれ借ります。(本当は装飾扇子バージョン0.9を借りようと思ってましたが見栄えが派手なのでこちらにしました)
【MMD鬼徹・遅刻極楽大運動会2014】 他生の縁 【桜扇配布】
・ステージの配置。モデル操作窓から桜帯ステージを呼び出してセットアップします。全部物理入りの派手なステージです。オブジェクトを移動後にボーン操作窓で登録をする事で位置が譜面に記録されます。
・扇をモデルに持たせます。前回と同様に外観親を使います。開始状態は開いたままなので呼び出した状態で外観親B子の右ダミーに登録してから角度を直して登録。やや大きいので地面にめり込んでしまいますが。少し姿勢を直すので多分地面すれすれで登録できるはず
早速ですがモーションを直していきますね。B子の足がおかしな事になっているので原因になっているセンターボーンを修正します。腰を落とす際によく使われますがモデルに身長差があるとボーンの移動量に引っ張られて地面にめり込んだり足首が変な方向を向いたりしますのでこれを選択して矢印移動で真上に上げて良い感じに位置で登録する。
(他にも足までセットになった下半身全てを繋ぐIKのグルーヴボーンってのもあるんですが今回はあんまり使わなかったですね。ちなみにこの借りているモーションは緋色さんが過去修正した事があるので初めての人は修正箇所は更に多いかもしれません。ご了承ください)
とりあえずカメラ読み込んで躍らせてみましょう。どれぐらい貫通するか見てみないとね。
早速立ち上がったら背伸び状態になっている。センターの位置が高い。
以前自作モデルで踊った事があるので大まかには修正が終わってるモーションなのでそこまで派手な貫通は少ないですね(油断)。よくあるパターンとして貫通はしないが剛体同士が干渉してばたばたしてしまう髪の毛など。腕の軌道を変えたり首を振ったりして直します。
首では無かったですが直近のフレームに頭のキーがあったのでそちらで髪が干渉しない角度に変更します。他のキーが無いのに首を登録してしまうと次回首が入力されるまでそのままになりそのうち首が折れます。もし首を振って回避する場合は少し後ろで首の項目を選んだままボーン操作窓で初期化を押して登録0位置に戻してあげてください。あまり近いと急激に戻るので不自然ですが遠すぎてもフレームで分割されて地味にずっと動く事になります。出来れば次の頭の動きに合わせて初期位置に戻してあげるといいですね。
修正箇所を発見したのでまた同じ様に直します。
髪の毛貫通はこの子は首の後ろから可動部分なのです本当は髪はうなじの少し上くらいが可動部だと刺さりにくいのですが通常時のシルエットを優先してセットされているので上を向くと可動しない部分が首にめり込んで背中の剛体を通り過ぎて干渉してしまっています。首キーがあったので首を使って直します。
vroidMMDで一番よくある貫通は腰への手でしょう。腰の大きさと肩幅と腕の長さによってボーンの移動量を変えないといけないので違うモデルを読みんだら必ずと言っていいぐらいに刺さります。この場合左腕と右腕を回転させてしのぎましょう。
とフレーム進めながら貫通しない様に見栄えを損なわない様に踊っていきます。
直前にある位置を変化させる事で軌道が変化するので色んな箇所を少しづつ動かして障害物を避けていくゲームみたいになっています。
アイテムを持っている時はアイテムの角度を決めポーズの度に修正してあげないといけないのですが見栄えが段違いなので労力に見合うリターンはあります。扇の場合は広げた手中心を要が来て面は必ず指と並行を保ってください。根性で。
手首がこうめり込んでしまってる場合袖も引っ張られてしまうので出来れば急激な曲げは止めましょう。
決めポーズで扇をまっすぐにすると見栄えが良いですね
こういうパターンの時はちょっと大変なのですが首移動でなんとか回避できそうなら首と頭を振って右腕を少し外に逃がして扇を回して
回避完了
あとは大体似たような所ですね。首振ったりして回避できます。
〆のシーンがありますねここで扇を閉じたいのですがただここでモーフを弄って扇を閉じると開幕から7500分割されてゆっくりと閉じてしまうので扇っぽくぱしんと閉じる為に少しフレーム戻りましょう。
この辺りなら十分勢いで閉じられそうですのでここで開閉状態のキーを打ちます。ここまでは全開のまま居ろという命令を残しておくと残りのわずかなフレームで閉じようとします。
閉じてみた所、要の1から扇状に開く設定の様なので次いでに正面持ちに移動させます。
こうすると扇閉じた形が自然に見えますね。ここで開閉を閉じ100にして扇を閉じます。
これにてモーションの修正は完走になります。
あとはカメラを修正したり動画を出力したり字幕を付けたりなどの作業を経て動画が完成します。
折角なので修正したモーションは保存しておきましょう。
別のモデルで踊る時などに大幅に時間が短縮されるのと複数体で踊る時に完全に修正されたモーションがあれば一糸乱れぬ踊りで作品を作る事が出来ます。保存する場合は今回は扇も弄っているのでB子ちゃんと扇の情報を保存する必要があります。
・モーションの保存について
譜面↓の詳細選択かボーン操作窓で全て選択するか編集タブからボーンフレームを全て選択するか(表情弄った場合は表情キーも必要になります表情フレームは別に保存しないといけなくなったりしますねこれだと)ボーンを全て選択した状態で空欄に保存したい区間のフレーム数を入力してからファイル→モーションデータの保存で任意の場所にVMD形式のモーションデータを保存できます。
今回は0f~7595fまで全ての動きを保存します。
譜面が赤くなってれば選択されてます。shiftキー推しながら選択すると項目追加できます。
緋色さんの場合は「MMD保存フォルダ」に作品名+モデル名+備考.vmdと言う形で本来のモーションとは別の場所に保存しています。
本体の場合は表情キーがセットの方が楽なのですが配布する場合は表情キーがモデルによって構成が違うというか配置が違うのでモーションと表情は男女別になってたりする方が使いやすかったりします。
ステージの中にはギミックがあるものもあってイコライザーやスポットライトやモニターなどの設定はステージモデルを選択して人物モデルなどと同じ様にステージ用のVMDを保存しておかないといけません。
で成功してればいいんですが念の為プロジェクトファイルも保存しておく方がいいですね。ファイルから名前を付けて保存します。ここで保存されるのは作品に使っているモデル、ステージ、アクセサリー、音源、モーションなど全て保存されますが、呼び出しているローカルのアドレスやモデルの構成情報も記録しているのでステージやモデルの保管場所を変えてしまうと読み取れなくて代替を指定しろと言われます。この辺りの理由が前回とか前々回にフォルダを最初から分けて保存しておけと言ってた理由ですね。読み込めなくなる。
・カメラを弄っていた場合はカメラモードにしてカメラフレームを全て選択して保存する事でカメラ用のVMDが保存できます。重力や照明弄った時は追加選択しないと保存されないので要注意です。
・モーション保存されてるかどうかですが別のモデルを呼び出して新規に読み込ませてしまえば確認出来るんですが現在のフレームなのでやる場合は0fに戻って下さい。
間違えてB子に再度モーションを流してしまったりカメラモードで削除せずに新たにカメラモーションを流すと事故が起こるので気を付けてください。表情キーなんかも複数流すと二倍動いて破綻したりします。
カメラモードの編集は次回以降にやろうかと思います。