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遊びに「教える」は必要ない

半月後に出産を控えている妊婦です。
最近は子供の教育についてちょっと調べてみようと思い、モンテッソーリの本を1冊読んでみました。

「パパ、ママ、あのね・・」マリア・モンテッソーリ著
を読み、子供が遊んでいる(本中では「仕事」をしている)とき、子供の遊び(仕事)をだまって観察することが大切と書いてありました。

そして偶然にも同じ時期に、NHKの「すくすく子育て」という番組で紹介された"Watch Me Play!"という教育方法も、同じような内容だったので、モンテッソーリの考え方は信頼できそうだなと思いました。


Watch Me Play!


Watch Me Play!は、子供の遊んでいるのを5~20分間そばで集中して観察するというものです。
遊んでいる子供に対して、注目しているよと安心感を与えたり、子供の自律的な遊びを促すことが目的のようです。

注目しているよと安心感を与えることと、子供の自律的な遊びを促すことについて、それぞれ見ていきます。

注目しているよと安心感を与える

Watch Me Play!をしている数十分は、テレビとスマホの電源を消し、子供が遊んでいるのに注目します。時に、子供のやっていることや感じている感情を言葉に出して伝えてあげてください。
例:「積み木が高く積みあがったね」「楽しそうだね」

子供のしていることを言葉で表現することで、自分と一緒にいてくれている、同じ興味をもってくれていると安心できます。そして子ども達は自信がつけばつくほど、より明確に自分の想いを伝え、より長時間に渡って注意と集中力を発揮することができるようになります。

関連する研究
親子間の共同注意の量と、子どもの初期の語彙数との間には、正の相関関係がある。
※共同注意…親と子がお互いに、第三の対象物や出来事に協調して注意を向けること(1976、1983)。ジェローム・ブルナー(子どもの発達の研究者)

子供の自律的な遊びを促す


遊んでいる最中に、以下の声かけは行わないようにします
・教える「これはこうやるんだよ」
・指示を出す「こうやってみて」
・中断させる「何やってるの?」

子供が親を誘ってくるまでは遊びに介入しません。

指示することは子どもの創造性と想像力を抑えてしまいます。
「パパ、ママ、あのね・・」マリア・モンテッソーリ著の中では、指示することについてこう書かれています。

子どもたちを盲目的に従順にさせる義務があると思っている大人は、自分たちには子供を訂正する権利があり、その結果彼らは知的で良い子になり、指示に従えるようになると思っていますが、実は自分たちに都合のいいように思い違いをしているのです。子どもはこのようなやり方に対して、自己防衛するようになります。例えば子供は行動することを許されないので内気や、怠慢になり、罰せられないように面子を保つための嘘をつくようになり、また常に中断されたり集中する機会を与えられないので、その結果気まぐれで、扱いにくい子どもとなっていくのです。(p24)

関連する研究
家庭で大人の指示を最小限にして積み木を与えて遊せた就学前の子どもたちは、初期の言語能力に改善が見られた。
アメリカ小児科学会のレビュー(2018)

子供の尊厳を守る


モンテッソーリの言うように、私も親は子供にたくさんのことを教えて、正しいことを身に着けさせる存在というイメージを持っていました。しかし、その考えは子供の立場に立っていないということに気づきました。

例えば、子供が壁にクレヨンで絵を描いているを発見したら、つい「いたずらされた!」と考えてしまいそうです。しかし、これは大人側の常識からの視点であり、子供はいたずらしようとは思っていないのかもしれません。

こういったときに、怒るのでなく、大きな壁に描いてみたかったんだね~とまずは受け止め、壁の代わりに大きな紙を用意してあげるといった対応ができたら良いなと思います。

また、子供に対していつも親から指示や訂正を出すのも、子供を自分より下に見ている表れとも言えます。もし自分がいつも自分のすることに対してダメ出しされたり邪魔されたりしたら、かなり不快に感じると思います。子供とは、一緒に学び合える対等な人間として接するようにしたいです。

参考


・「Watch Me Play!」日本語版webサイト 
・「パパ、ママ、あのね・・」マリア・モンテッソーリ著 AMI友の会NIPPON訳・監修


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