自キャ香水の香調を読み解きたい・ソウ(タタリ)編
※知った口でペラペラ語っていますが私は香りが好きなだけで知識はド素人のオタクです
4本目のソウ(タタリ)は世界観が変わってファンタジーです!
タタリはあだ名というか、高貴な身分という設定のキャラクターなので本名のソウは諱というか……の割にタタリって明らかに悪口なんですが、まあ訳アリなので……。呼び方はタタリの方が馴染みがあるので以後そう表記します。
タタリ(16歳、男性、王族)
訳アリで公的にはいないことになっている王弟(末っ子)で、ずっと離宮に幽閉されていました。うっっっっっっすら人外の血が混ざっています。
そしてこちらがタタリの香調です。
トップ:ベルガモット、カモミール、ガーデニア
ミドル:スズラン、バイオレット、キンモクセイ
ラスト:ムスク、オークモス、ローズウッド
コメント:ピュアフローラルブーケを中心とする、しなやかで繊細な香りです!!
これタタリだ……。物静かで可憐で、どこか憂いを帯びたようなイメージが浮かびます。静かな離宮の庭園に植えられている木々や、咲いている小さな花々を連想しました。
以下、香料についてです。
トップ
ベルガモット、カモミール、ガーデニアの3種類のフローラルの香りがメインになっています。気品のある、高貴で綺麗な香りのイメージです。
ベルガモットはサワーオレンジとレモンやライムを交配させてできた植物とされています。アールグレイの香り付けにも使われる、フレッシュな爽やかさとフローラルな甘さ、ほんのりとしたほろ苦さを持った複雑で気品のある香りです。香りの効能には抗ストレス作用や、不眠の改善などがあるようです。
カモミールはローマンカモミールのことだと思います。白くて小さい可愛い花に、リンゴのようなフルーティーさのある甘い香りを持っています。香りの効能には鎮静作用、安眠作用などがあるようです。
ガーデニアは三大香木の一つに数えられる木で、日本ではクチナシと呼ばれています。純白のフリルを重ねたような花は、気品のある甘さを含んだジャスミンにも似たエキゾチックな香りを放ちます。香りの効能にはメンタルの状態を整える作用などがあるようです。もしかしてクチナシって無口なタタリをイメージしてのチョイス……?
花言葉
ベルガモット「寛大」「豊富」「野性的」
カモミール「逆境で生まれる力」「仲直り」「友情」「清楚」「あなたを癒す」
ガーデニア「洗練」「優雅」「喜びを運ぶ」「とても幸せです」
花言葉からは"清楚"のキーワードを強く感じ取れます。
やっぱり離宮の庭園のような雰囲気です。花壇や木々に咲く花、果実の香りを連想します。
ミドル
スズラン、バイオレット、キンモクセイの3種類のフローラルの香りがメインになっています。とても清らかで甘く可憐な香りだと思います。
スズランはその名の通り鈴のようについた白い小さな花が可愛らしい植物です。"谷間の姫百合"、"君影草"のような素敵な異名を持っています。
バラ、ジャスミンと共に三大フローラルに数えられる、青さを感じるエレガントで透明感のある香りの花です。
しかし、スズランの生花からはこの香りを採ることができません。
そこで調香師さん達はいろんな香料を組み合わせてスズランの香りを再現するそうです。調香師さんそれぞれのスズランの解釈を楽しむことができるのは楽しいことだと思います!
ちなみにスズランには毒性があり、口にすると嘔吐や痙攣を引き起こす可能性があります。タタリの"祟り"らしさを感じます。
バイオレットはニオイスミレのことで、美しい紫色の花に、甘くて優しい濃いフローラルの香りを持ちます。冬から早春にかけての花があまり咲かない時期に咲くのが素敵だと感じます。
香りの効能には不眠改善、抗ストレス作用があるようです。
キンモクセイは三大香木の一つに数えられるほど香りが良いオレンジ色の花を付ける、言わずと知れた木です。日本には雄株しか存在しないため、実を結ぶことがありません。
秋の夕暮れ、どこからかふんわり香ってくる濃くて甘い上品な香りは心を癒してくれます。香りの効能には、抗ストレス作用と安眠効果があるようです。
花言葉
スズラン「純潔」「謙譲」「慎み深さ」「よみがえった幸せ」「聖母の涙」「幸せの再来」「甘美さ」「繊細」「優しさ」「愛らしさ」「ずっと前から好きでした」「仲直りしましょう」「あなたの美しさ以上に、あなたを飾るものはありません」「さりげないお洒落」
バイオレット「高尚」「秘密の恋」「控えた美しさ」「奥ゆかしい」
キンモクセイ「謙遜」「気高い人」「真実」「誘惑」「陶酔」
花言葉は"美しさ"、"高貴さ"のワードが印象的です。トップに続き、花壇や木に咲く花の香りを感じさせる香りだと思います。タタリは部屋の少し空いた窓から入ってくるキンモクセイの香りで季節の変化を感じたりしていたのでしょうか……
ラスト
ムスク、オークモス、ローズウッドの三種類の香りがメインになっています。ミステリアスな印象の香りかな?と思っています。
ムスクは個人的には1番よく見かける香料だと感じます。オリエンタル系の代表的な香りで、甘くてパウダリーです。
香水だけではなくいろんな用途で非常に良く使われている香りで、例えばよくあるほとんどの石鹸にはムスクの香りが入っていると思います。身近なだけに、安心感と落ち着きのある香りだと思います。
それと同時にゴージャスで官能的という印象も受け、異性を惹きつけるフェロモンのような効果もあると言われています。
もとはジャコウジカから採れる香りですが、今は合成のものであることがほとんどだそうです。
オークモスは苔から作られる香料で、湿った土や木のような、大地を感じる香りのようです。メインの香料として使われることは少なく、他の香りの引き立て役として深みを与え、ミステリアスなニュアンスを加える役割があるみたいです。捉え所のなさとか、清楚な上品さみたいな要素を感じさせます。
香りの効能には心を安定させる効果などがあるようです。
ローズウッドは正直どんな香りかわかっていないんですが、ウッディーな香りの中にバラに似た柔らかくフローラルな香りを感じられる香料だそうです。
香りの効能にはリフレッシュ効果やリラックス効果などがあり、メンタルのバランスを整えてくれるようです。
想像が追いつかない未知の雰囲気を醸し出しています。どんな香りなんだろう……???謎めいた雰囲気が表現されているのかな……。想像するのが難しいところもまた神秘的です。
まとめ
ここでもう一度香調をご覧ください!
トップ、ミドルの、静かに移ろいゆく時間と季節をただそのままに見送るような、ひとつの疑いも曇りもない素直なフローラルの香りから、ラストにかけて徐々に何か変化が起こり始めるように、謎に満ちた物語が動き出すような印象です。
正直、実際試してみないとマジでわからん!という感じです。きっと想像よりも膨大な情報が詰まっているんだろうなあ……。
次回から実際に香りを試すパートに入りますが、感想は文字をぽちぽち打つのではなく、音声を文字起こししようと思います。オタクが香りに出会った瞬間のリアクションを忠実に文章にしたいと思っています。がんばります。よろしくお願いします。
うおおおおー!終わった!やっと香り試せる!やったー!!!
おわり