見出し画像

スポ根精神が子どもを潰す?!

こんにちは!チアリーターのチアリーダー、あまだゆみです。

私がキッズチアのインストラクターとして活動を始めた当初、「教える」こと自体には、さほど不安はありませんでした。

なぜかというと、チアは中学1年生から始めており、パフォーマーとしてのキャリアはその時点で10年以上ありました。
中高の部活、大学のサークル、アメフトXリーグの専属チア、大学のOGチームと、様々なチームに所属してきました。
その中で、後輩を指導したり、曲を編集したり、振りを作ったりする経験もしてきていました。
加えて、大学時代に通信課程の方々向けのエアロビ授業のアシスタントを務めた経験があり、鏡で動く(向かい合って左右反転した動きをする)ことにも慣れていました。

「子ども相手だし、なんとかなるでしょ」
と思っていました。正直。

ところが、全っ然、なんとかならなかった。

伝えたいことが伝わらない。
言うことを聞いてくれない。
レッスン中、子どもたちが楽しそうじゃない。
(休み時間に追いかけっこしてる時は、超楽しそう)

どうしたらいいのか、まったくわかりませんでした。

特に未就学児クラスは、「日本語が通じない!」と思いました(笑)
「レッスン始めるよー!」
と言っても、集まってくれないのです。
楽しそうに追いかけっこしていて、キャーキャーいう声で私の声はかきけされる。
「せんせいもいっしょにやろうよー!!」
と手を引っ張られたり、背中に飛びついてきたりする。

かわいいリアクションでほっこりするのですが、レッスンは一向に進まない。
「まぁいいか、みんなが走りたいなら走るか。これも体力作りだ!」
などと無理やりこじけて、一緒に走り回ったこともあります。

二児の母となった今なら、よーくわかります。彼らはある種宇宙人です。
彼らと同じ言語で話さないと、通じません。

子どもたちを集めたい時、どう言えば効果的か。





「先生のところに集まるよ!誰が一番速いかな?!10!9!8!7!・・・」


これだけです。
一瞬でピッと全員揃います。
何なら、一緒にカウントダウンしてくれます。

ポイントは、3つ。

・具体的に指示を出す
→大人なら、「レッスン始めます」と言うだけで集まってきてくれます。でも、小さい子には通じません。「先生のところに集まってね」と、今すべきことをブレイクダウンして伝える必要があります。

・競争心をあおる
→子どもはみんな、競争が大好き!常に「わたしがいっちばーん!」「わたしにばーん!」「まけちゃったー!」って言ってます。何においても。だから、「誰が一番速いかな?!」というだけで、超効果あり。言い終わらないうちに飛んでくる子もいます。

・タイムリミットを提示する
→何をしなきゃいけないのかは伝えても、「いつまでに」を伝えないと、なかなか動いてくれません。のーんびりお水を飲んでいる子、カバンの中が気になっちゃう子、遊びだしちゃう子、靴が履けずに四苦八苦している子ばかりです。
そんな時に有効なのが、カウントダウン。特に未就学児は、10まで数えられるのがうれしかったり、逆からも言えることがちょっと得意だったりします。「10から数えるよー!」と言ったら、こちらに向かって走って来ながら大声で合唱してくれるはずです。

話は戻って。

私がチアを始めたのは、13歳。中学の部活です。
こんなコミュニケーション、しているはずもありません。
厳しい先輩と、偉大すぎて怖いコーチがいて、指示を聞き洩らさないよう発言には常に集中し、「はい!」と大きな声で返事をし、指示されたら速攻動く!が常識。
スポ根そのもの!の世界観でした。

そんな”常識”を、子どもたちに当てはめられるわけがないんです。
頭ごなしの指示が続けば、怖いし、退屈なだけです。
何をどうすればいいかわからないから、動けないんです。
そんな状況が続けば、いずれ辞めてしまいます。

でも、当時の私は、「自分がやってきたチアの良さを、みんなに伝えたい」気持ちが強いあまりに、「どう伝えたらいいのか」なんて考えていませんでした。
自分が伝えたいように伝えているだけで、相手のことを見てない。
そりゃ、伝わるはずありませんよね。

子どもは好きだったけれど、接する機会があまりない中、どうやってハートを掴んだらいいのか試行錯誤を重ねた日々!
懐かしい思い出である一方、最初からきちんと理解していれば、貴重なレッスン時間を無駄にすることはなかったのにな・・・と後悔が残ります。

皆さんはこんな後悔をすることがないよう、指導歴12年の経験の中で培ったノウハウを、たっぷりお伝えしたいと思っています♪

いいなと思ったら応援しよう!