LINEスタンプを作る上で、キャラクターについて考えたこと。
2019年3月7日に「おっとりくまこ」のLINEスタンプを発売しました。
おっとりくまこについては、こちら。
今日はくまこのLINEスタンプをつくるときに、考えたことを書いていきます。
「どんな人に届けたいの?」からスタートした、スタンプ作成
くまこのLINEスタンプ案を考えるにあたり、まずは周りの人たちに「どんなスタンプが使いやすい?」と聞いてみました。その答えのほとんどは、「言葉がついているものが使いやすい」というものでした。文字の入力を省けて、スタンプだけで会話が成立するからです。
そのため、はじめは「言葉付きのスタンプを作ろう」と考えていたのですが、スタンプ案を考えていく中で、すべてのスタンプにくまこのセリフがついていることに「あれ、くまこはこんなに話すかなあ…」と違和感を感じました。
「そもそも私はどんな人に、くまこのLINEスタンプを届けたいのだろう」
「くまこのスタンプを使って、どんな気持ちになってもらいたいのだろう」
言葉がついていて、LINEのやりとりに便利なスタンプは、すでにたくさん販売されています。その中で「くまこのLINEスタンプはないんですか?」と聞いてくださる方は、くまこの雰囲気や世界観を好きでいてくれているのだと思いました。
くまこのLINEスタンプは便利さでだけではなく、くまこの世界に共感してくれて、興味を持ってくれている人に使ってもらいたい。
1つの軸となるものを見つけることができました。
くまこの世界観とキャラクターについて考える
くまこには、コハチという友達がいます。
くまこは名前のとおり、おっとりしたマイペースでやさしい性格。
コハチはちょっぴり怖がりで、泣きむしな性格です。
2人の性格を表すイラストはこちら。
LINEスタンプをつくりながら、この2人のキャラクターについて、深く考えました。
特に考えるきっかけとなったのは「No」と「泣く」のスタンプを作るときでした。
くまこなら「No」ではなく「Sorry」と言うだろう
今回のLINEスタンプで、唯一言葉をつけたのは「OK」「Thank you」「Sorry」の3つだけです。(「ありがとう」ではなく英語にした理由は、また後ほど)
「OK」はもともと作りたいと思っていたので、当初はOKとセットになる「NO」のスタンプを作成していました。しかし、完成間近で「Sorry」へ描き直しました。
変更した理由は、くまこの性格を考えると、彼女はきっと「NO」ではなく「Sorry(ごめんね)」と言うような気がしたからです。描き直したことで、くまこの性格をまた1つ知ることができたように思います。
くまこの泣いている姿が、しっくりこない
喜怒哀楽のスタンプで「哀」を作っていたとき、くまこの泣いている姿があまり想像できないまま描いていたので、少し苦戦しました。一応、下書きを書いてみましたが…全然しっくり来ず。
くまこは泣くのかもしれないけど、彼女が泣くなら、きっと「嬉し涙」だよなあ。じゃあ「哀」の表現はどうしようと考えていたとき、泣きむしなコハチがピッタリなのではないか、と思いつきました。
泣いているコハチのスタンプを採用したことで、くまこがコハチの頭を撫でているスタンプが自然と誕生しました。
Twitter、InstagramのSNSだけではなく、LINEスタンプ上でも、この2人の性格や関係を表現できたように思います。
「ありがとう」ではなく「Thank you」にした理由
それは国内だけではなく、海外の方にも利用してもらいたいと思ったからです。Instagramの投稿をはじめて1年8ヶ月ほどなのですが、いいねをいただく方や、コメントをいただくのがアジアの方が多くいらっしゃいます。
中でもコメントやメッセージをくださる台湾の方がいます。その方がくれた、たったひとこと「cute」のコメントが、すごくすごく嬉しくて。
もしかすると、その方はLINEアプリを利用していないかもしれませんが、スタンプを使用してもらえる可能性はゼロではありません。いつでもその方にくまこのスタンプを使用してもらえるように、日本語ではなく英語の「Thank you」にしました。
今、このタイミングでLINEスタンプを作れてよかった
3年前にも一度、くまこのLINEスタンプ作成に挑戦したのですが、挫折していました。今思うとその時は「流行っているから作ってみようかな」というくらいの考えだけだったので、そういう強い意思がない状態では、いくら好きなことでも私は続けることができないのだな、と自分の性格をあらためて知ることになりました。
Twitter、Instagramでくまこの投稿を続けてきた今、『おっとりくまこ』という名前がついて、コハチも誕生したこの今のタイミングで、LINEスタンプを発売することができてよかった、と心から思っています。たとえ3年前に作っていたとしても、胸を張ってくまこの世界観を伝えることも、LINEスタンプを発売したことを告知することもできなかったと思います。
最後に「くまこのLINEスタンプはないんですか?」と聞いてくださったフォロワーさん、スタンプを購入してくださった皆さん、「購入したよ!」と連絡をくださった皆さん。本当にありがとうございます。
皆さんのスマホに、くまことコハチがいるのだなあと思うと、たまらなく嬉しいです。嬉しくてニヤニヤしちゃいます。
これからもくまことコハチともども、どうぞよろしくお願いいたします。