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花金(11/15)

今週一週間は穏やかに何もなく過ぎてゆきました。
と言いたかったのですが、突発的に入った依頼により急きょ残業となった木曜日。新人のデザイナーの方と一緒に対応していたのですがなかなか骨の折れる作業だったようで私も一緒に2時間ほど残って仕事をすることになりました。

個人的にはついこの間入社したばかりのデザイナーさんが一人でデザインを仕上げているということになんだか嬉しい気持ちと、1からデザインを作ることの難しさに葛藤している姿を何もしてあげられることがないもどかしさで見守っておりました。

パティシエとして働いていた20代の頃、作りたかったデザインを作りきってしまい上司に頼まれた新しいケーキを思いつくことが出来ず、締切に追われる日々を過ごしていたことを思い出しました。
一言で表すと“産みの苦しみ”となりますでしょうか。
ケーキを作る技術はあっても、目を引くような斬新なデコレーションを作るイメージ力というのは無かったと思います。
そんな中やっとの思いで作り上げたデザインも「やっつけ仕事」と言われて不採用になりました。そんなつもりでやったつもりは無かったにせよ、そう思われてしまうような出来栄えであればそれはやっつけ仕事ということになるのかもしれません。
一応田舎のケーキ屋さんだったとしても、そこはプロの意識を持って取り組まなければと何度も枕を濡らしたものでした。

そんなことを思いながら、この新人のデザイナーさんもこれからどんどんそのような壁を乗り越えていくんだろうなと。その一歩目が私の働くこの会社だったんだなと。
一人感傷にふけっていたのですが体は正直で2人とも夜の21時にはお腹がペッコペコになっておりました。

「ラーメン食べて帰りませんか?」

新人の子からの提案でした。
ラーメンはどちらかといえば大好物の部類です。お腹もペコペコな上サッと食べて店を出ることが出来るラーメンは最高の選択だったと思います。
二つ返事でOKし会社の近くのラーメン屋に足を運びました。

最近のラーメン屋という感じでしょうか、小綺麗で明るい店内に流行りの音楽、21時といえどもちらほらお客様が美味しそうにラーメンを啜っていました。このお店には一度来たことがあったのですが、麺があまり好みでは有りませんでした。このスープならもっと違う麺が良かったなと思ったのですが、メニューに担々麺があることに気がついたのです。担々麺であればこの麺はぴったりかもしれないと2回目の来店を狙ってい為迷わず担々麺を注文しました。

今まででみたこと無いような綺麗に盛り付けられた担々麺でした。
まずはスープからと一口すすると今までに味わったことのないような上品なコクとごまの香りが一気に口に広がりました。ラーメン屋さんで食べたことのないような本格的な中華の味がしたのです。
美味い美味すぎる…と一気にスープもほとんどなくなるくらい飲み干して家路につきました。
家についてしばらくして「あれ…お腹痛い」と、美味しくいただいた担々麺の脂はアラフォーの体には重くどうやらお腹を壊してしまったようでした。
冷や汗をかきながら眠りにつきました。
それがなんと次の日まで引きずってしまうこととなるとは。

翌朝、腹痛で目覚め食欲もない。出るもんは出きったと思うのですが職場に到着しても治まることはありませんでした。
幸い私の仕事は事務職なのでデスクにひたすら向かっていれば良いのですが花金なのに外食ができないという事に絶望しておりました。
それは午後になっても治まらず、とうとう退勤時間となってしまいました。

普通の人ならここで諦めるのですが、私は生まれてこの方36年食いしん坊として生きてきました。諦めるだなんてプライドが許しませんでした。
土日動けなくなってもいいからなにか食べて帰ろうと向かったのがいつもの【コシード・デ・ソル】さんでした。

今夜も小さなお店にたくさんのお客様がいらっしゃっていました。
いつものカウンターに案内されて今夜はサバのソテーを注文してみることにしました。なんとなく肉よりお腹に優しい気がしたんです。
写真は撮り忘れてしまったのですがジューシーに焼かれたサバが白いご飯にピッタリの地中海風和食といった感じでした。
温かいスープもいただきすっかりお腹が落ち着いてたのでデザートにプチティラミスまで食べて大満足で帰路につきました。

もう胃も若くないんだな・・・

美味しいものをたくさん食べるのが幸せだと思っていたのですが老いには抗えません。今後のラーメンとの付き合い方を改めるとともに、いかに平日イに優しい生活をできるか、未来の自分に期待です。


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