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上司が偉い、という勘違い--「誰も教えてくれなかった“社会人の心得”を20年で学んだ話」⑧

サラリーマンになったら、確実にお世話になるのが上司ですね。
ひとくちに上司といっても、実に様々な人がいます。

会社が変わればもちろん違いますし、同じ会社、同じ課でも人によって違いますね。今回は「上司って何?」ということに焦点をあてていきます。

上司は役割

上司という言葉を聞くと、何だかとても凄い人のように感じますよね。私はそういう印象を持ってました。

実際は、上司/部下の関係は会社から与えたれた役職に基づくものです。

会社の業務を遂行するために、指示や方針を出してまとめていくのが上司の役割で、それ以上でもそれ以下でもありません。

会社で働くということは、会社の目的及び利益に貢献する必要があり、基本的に部下は上司の指示に従うことになります。

ただ、部下の立場でも、ただ指示待ちではなく、現状をよりよくできるのであれば、改善するように働きかけることも必要です。

上司は偉くない

さきほど述べたように、上司とは会社から与えられた役割です。
それが、人間的及び能力的に優秀ということではありません。
ましてや、偉い人でも何でもありません。

もちろん、優秀な方が上司になる傾向にあるのは間違いないでしょう。
ただ、そういう人を含めても、あくまで所属する会社での評価であり、ひとたび会社を出ればただの人です。

たとえば、ある会社で部長を務めている方がいるとします。
その人が部長であるのは、その会社の中だけです。

家庭や他のコミュニティでは、全く関係ありませんよね。
○○会社の部長だから、という理由で会社外の人が言うことを聞く道理はありません。

何が言いたいのかというと、上司という立場を得て、人間的にも偉くなったと勘違いする方、もしくはそのように振る舞う方が少なからずいらっしゃるということです。

勘違いしている方は、会社だけでなくプライベートにも干渉する、横柄な言葉遣いをする、見下したようにアドバイスしてくる、延々と自慢話をする…など、いわゆるパワハラであり、放置しておくと、常態化してくるのです。

昇進=偉くなるという表現が一人歩きしている

その背景には、昇進=偉くなるという認識がまだまだ根強い、ということが挙げられます。これは言葉の表現が一人歩きしていると感じます。

このイメージが、昇進=上司になると偉い、という認識になり、心理的な面でパワハラの温床になっている一因でしょう。

上司は権限と同等の責任を負う

上司は偉くないとしたら、なぜ指示や方針に従う必要があるのでしょう。

それは、権限と同等の「責任」を負うからです。
部署やグループで目標が未達だったり、ミスが発生した場合に会社から責任を追及されるのは上司です。

責任を負うからこそ、権限が発生します。
権限と責任は共存するのです。

ただ、残念ながら、責任を取らない上司も存在します。
権限は活用するのに、責任を取らない。

どうですか?ただの横暴な人ですよね?
上司=偉いと勘違いしている人にありがちな思考です。

責任をしっかりと認識し、部下にも丁寧な態度で接する上司も存在します。

まさに千差万別といえるでしょう。

上司で心がけることとは?

皆様の中には、これから上司の立場になる方もいるでしょう。

フラットな接し方を心がけながら、会社の方針をしっかりと認識し、業務を遂行することが求められます。

権限とは、責任を伴うものであることを知ることが大事です。
権限だけを振りかざし、責任は部下に押し付ける、という振る舞いをしないよう、注意することが大事です。

そして、部長だろうが社長だろうが、同じ人であることを忘れてはいけません。横柄な態度は、求心力低下にしかなりません。
それを指摘してくれる人もいないでしょう。
自ら、丁寧な態度で接することが大事です。

責任に見合った対価を

ここまで、上司は偉くない、という内容を書いてきました。

しかし、実際には尊敬すべき上司も少なからず存在します。
彼らは、責任を負いながらも感情をコントロールし、部下への接し方も丁寧です。

残念なのは、責任に対する対価が伴っていないことが多いことです。まさに、正直者が馬鹿をみる、といった状態です。

今は責任を負いたくないから昇進したくない、という人もいますね。責任が増える割に、対価が増えないイメージがあるのでしょう。

私も同感です。

上司という立場には、なるべき人が起用され、しっかりと責任と対価が釣り合うような社会になってほしいと願います。

さいごに

最後まで読んでいただきありがとうございました。
他の記事にも目を通していただけたら幸いです。

おわり



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