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〜旦那さんの話〜そして父になった

考えてみれば、男の人が父になるってことは、女の人が母になるよりも難しいことかもしれない。

女性はお腹の中でトツキトオカ赤ちゃんを育て、命の成長を体感しながら少しずつ母としての自覚を育んでいける。

でも男性は違う。

もちろん奥さんの隣でお腹が大きくなるのを見ながら、赤ちゃんの誕生を楽しみに待っているのは間違いないが、父としての自覚が本当に芽生えるのは、産まれたらすぐ!というわけにはいかないだろう。

我が家の父(旦那さん)も、そうだったな…

おそらく自分は子供が誕生したその日から、素晴らしい父親だったと思っているに違いないから、本人には言えないが😅

実質的には良きパパだったとは思う。
子供好きだからすご~く可愛がったし、育児も手伝ってくれた。
それで充分なのかもしれないが…

でもなんだろう。
どこか自分ファーストは抜けきれないと言うか。
ここから先は踏み込まないラインがあり、ネガティブなことは私の責任…みたいな。

ちょいちょいそんな所が見え隠れし「私の子供を一緒に面倒見てくれてる優しい男なのかしら…」という感覚が、ほんのり漂っていた。

だけどそれは当たり前のことで、その自覚は子供との関わりの中で徐々に芽生えていくんだろう。
タイミングは人それぞれだし、結局、芽生えない人だっているかもしれない。

私が、彼の中の父親がメキメキと成長し始めたな🤔と感じたのは、上の息子が小4の頃からだ。

田舎は、地域の子供会活動がまだ活発で、息子も4年から子供会のソフトボールに所属した。
指導するのは基本、チームの子たちの親なので
子供の入会とともに父たちも必然的に勧誘される事になる。
旦那は野球経験もあったし、スポーツにどっぷり浸かった学生時代を過ごしていたことがバレていたので尚更だった。

そして、彼自身まんざらでもなかったんじゃないかと思う。血が騒いだかなw

コーチの1人として、毎週末をグランドで過ごす日々が6年生まで続いた。大好きな趣味の釣りは完全に封印して。

息子の卒業と入れ替わりに、2年生の娘がドッチボールに入会し、今度は体育館で週末を過ごす日々が5年間…

6年生になった最後の1年間は監督も務めた。
いい子たちが揃い強いチームだったので、他のチームの監督さんたちから「名将」と呼ばれ、それはそれは嬉しそうだった。

この頃の経験が、間違いなく彼を父親として成長させたと思う。

我が子がスポーツを通じて集団の中で成長してく姿を目の当たりにしたり…

チームの中では我が子だけに目をかけたり、贔屓するわけにはいかないという葛藤だったり…

指導する中で生まれた、我が子の友達たちに対しての情だったり…

子共たちの個性を生かしながらチームを強くするため、試行錯誤して考えたり…

経験しなければ、知らずにあっという間に過ぎてしまった時期だったと思うけど、関わったことでかなり貴重な時間になっただろう。

そして、彼は父になった。

娘の最後の大会が終わり、監督の役目が終わった後しばらくは、何となく気が抜けたような哀愁が漂っていたなぁ🥹
やたら釣りに没頭していた。

時々、彼が息子や娘のことを話す時、泣けそうになることがある。
私と同じ温度感であの子たちのことを見ているんだなぁと…

子供たち大きくなっちゃったよね。

センチメンタルに浸ったところで、ここまでお付き合い下さりありがとうございます。
懐かしい、親になりたての私達をイメージして表紙のイラストを使わせて頂きました。
ありがとうございました!

おやすみなさい









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