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~息子の話~あの子に遊びに来てほしくないな

息子が小学生の頃、毎日のように家に友達が何人か遊びに来ていた。ゲームをしたり、外でボール遊びをしたり、いつも騒がしく楽しそうに子供らしく遊んでいたのだが…

高学年になった頃だったと思う。
ある日、みんなが帰った後に息子がポツリと言った。
「○○○に遊びに来てほしくないなぁ」

その友達はたまに、何となく仲間外れ的な感じになってしまっているのかな?と感じた事はある。
でもそんな時息子は
「○○○も一緒にこれやろう!」
とか声をかけたりしているし、それでもよく遊びに来ている子だったから意外だった。

私は
「そんなこと言ったらかわいそうだよ。○○○君だって、みんなと遊びたくて来てるんだから仲良く遊べばいいじゃん」
とありきたりの事を親らしく言ってみた。
そんな意地悪なこと言う子になってほしくないし、みんなと仲良くやれる子であってほしい…と思っていたから。

すると彼は
「だって○○○はどうしても仲間外れみたいに
なっちゃうんだもん…オレそういう時うまく助けてあげれないから、いるとかわいそうになる」
と言った。

なるほど、そういう事か…
息子はみんなと楽しく遊びたいが、どうしてもその子がいるとそういう雰囲気になってしまう。
ちょっといじられてしまいやすいタイプの子なのかもしれない。
そこで自分がうまくフォロー出来ればいいのだがそういう力量がないので苦しくなって、「いっそその子が来なければ…」と思ってしまったのだろう。

けっこう、こういう気持ちの子っているのかもしれないな…と思った。

思春期ころ集団の中では有りがちな、誰かが一人の子を攻撃すると、何となく他の子もそれに同調している感じになってしまう。
でもその子をキライなわけでも、仲間外れにしたいわけでもなく…戸惑いながらもかばってあげられず、葛藤している子たちが。

そういう時に上手にみんなをまとめられる理想的なヒーロー君もいると思う。
でも、そういう子はホントに貴重だろう。
そんな子に育ててあげられていたら、どんなに良かっただろうか…

私はなんて声をかけていいかわからず「こういう時ヒーロー君の親御さんは、きっとステキな言葉をかけてあげられる人なんだろうな」と思った。

その頃から息子は、あまり集団で遊ばなくなっていった。

特にその友達がいじめられたりしている訳でもなさそうだったし、学校ではそれなりにみんなと楽しくやっていたと思う。
習い事や子供会のスポーツなどが忙しくなった事もあるとは思うが、思春期にさしかかり今までとは違う心の動きがあったんだろう。

誰かを傷つけたくないし、自分も傷つきたくない彼の選択だったのかもしれない。

この後、中学生になった彼の青春時代はあまり明るく楽しい時間ではなかったように思う。
自分でも黒歴史だと言う。
「もうちょっと上手くやれたよね…w」
と振り返っている。
まぁでもきっと、あなたにとって必要な時間だったんだよ!

おつきあい頂きありがとうございました。
今回の表紙も内容にピッタリのイラストが見つかり嬉しかったです♪ありがとうございます。

次は😇おじいちゃんは
天使が空につれていったよ😇
の話を綴ろうと思ってます。
良ければまた覗いて下さい!

おやすみなさい





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