~第2子の話~ありがとう…さようなら 第2子との想い出
第2子を授かったのは、上の息子がもうじき2歳になる頃だった。
兄弟は二つ違いくらいが理想的かなぁ?と思っていたのでとても嬉しかった。
でも体調はあまり良い状態ではなかった。
妊娠初期だから、もちろんつわりがあるのだが
上の子の時とは何となく違う気がする。
そんな不安を抱えながら検診に行った時、先生から告げられた。「残念でしたね…」
赤ちゃんは、もう私のお腹にいなかった。
えっ?
こんなにもあっけなくお別れ?
何がいけなかったんだろう…
不全流産という形の流産だったため、処置が必要だった。
心の整理がつかないまま手術への流れに。
2年前に出産した分娩台に寝かされた。
あの時とは全く違う気持ちで。
きっとこういう経験する人達はたくさんいて、看護師さんも慣れているだろうに、ちゃんと気の毒そうな表情で気遣ってくれて…
涙が出そうだった。
麻酔を打たれて眠ったんだろう。
私は不思議な場所にいた。
何もなく、ただパステルカラーの静かな空間。
そこには小さな天使なような子がいた。
羽根はなかった。
男の子か女の子かもわからない目の大きな子。
言葉もなく無表情な子だけど、何だろう…この
信頼感。
その子と私は、手を繋いで飛んだ。
なかなかのスピードだったけど、怖くなかった。ひたすら飛んだ。
パステルカラーの廊下のような空間は、ピンク、レモン、オレンジと次々に色は変わっていくが
相変わらず何もない。
この世とあの世の狭間にこんな場所があるのかもしれないと思った。
散々飛んだ後、今度は部屋のような白い空間になり、その天井の角に吸い込まれるようにとてもとても狭い通り道へ…
そこからは一人になった。
「こんな狭いところ無理だよー」って思っているとその子からメッセージが伝わってきた。
「もうこれで最後だからね」
気がつくと手術は終わっていた。
まるで産道を通って出てきたような余韻が残っていた。
ただの夢とは思えなかった。
術後しばらく様子を看るため休むように言われた部屋は、隣の部屋で産後のママさんたちが沐浴の練習をしていて、幸せな会話が聞こえてきた。
虚しかった。
天使のようなあの子は数ヶ月後、私がそこで沐浴させるはずだった第2子だろう。間違いなく…
お別れに来てくれたんだね。
手術の間、私が寂しくないように一緒にいてくれたんだね。
優しい子だったんだね。
喪失感は変わらなかったが、そう思うと少しだけ救われた。
ありがとう…さようなら
輪廻転生を信じるなら、あの子の魂は今どうしているかな?と考える。
ひょっとしたら3年後に産まれた娘の魂かもしれないし、別のお母さんの元で産まれ育っているのかもしれない。
どちらにしてもあの子の魂が幸せでいてくれますように
二人でひたすら飛んだ想い出、私はずっと忘れないよ。
第2子とのちょっと不思議な話にお付き合い頂きありがとうございました😌
次は🧑🦳おばあちゃんはおかあさん🧑🦳
のエピソードを綴るつもりです!
また覗いてくれたら嬉しいです。
おやすみなさい