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惹かれるもの

先日、福岡で
BEAU PAYSAGEの岡本英史さんにお会いした。
cromagnon大輔さんのアシストでサインを頂いた帰り道は、ボトルを抱きしめてひとり小躍りしながら、泊まるアパホテルを通り過ぎてしまったほど。
この歳までアイドルに熱を上げたこともなかったのに、きっとかなり浮かれた顔をしていた。

ナチュラルワインとの出逢いは図らずも。
母である時間から解き放たれようとひとりふらりと立ち寄ったcromagnon
口に含んだ途端広がる幸せに、すっかり虜。
その後、夫を連れてお店で頂く度に好きが積もった。

実はワインことは全くわからない。
ただ信頼してる人に委ねて頂いているだけ。
あまりに幸せそうな顔をするからと
アルコールがダメな夫が口にして美味しいと言ったのは、やっぱり自然のままだからだと思う。

岡本さんに
「どんな方がワインを造っていらっしゃるのか
お会いしたかったんです」とお伝えしたら
「僕が造ってるわけじゃないんですけどね」と。
大地に降り注ぐ雨を葡萄の木が吸い上げ
できた実を収穫し自然に醗酵してできたワイン、
何も手を加えていないということだけど、
簡単にできることじゃない。
農薬や酸化防止剤を使って安定供給を目指したくなるところを、ありのままで勝負する。
その心意気にグッとくるし、
何より身体にスッと入って嫌な感じが全くない。
まさに一期一会。

私はどうやら圧のないものに惹かれるらしい。
ナチュラルワインは変な圧をかけずに
自然のままを頂くからだけど、人も同じ。
そう感じると、ただ一緒にいたいと思う。
思えば結婚も、
幸せにしてほしいとか、何かを買ってほしいとか、どこかに連れてってほしいとか全くなかった。
ただ一緒にいたいと思った。
だから不満も全くないし、一緒にいる時間が積み重なることで嬉しさがどんどん増える。

この歳になると、
毎日同じペースを維持することの凄さを感じる。
一時的にダイエットして痩せてもリバウンドしたり、その時の気分でアクションを起こすことは簡単だけど、コツコツと続けていけること。
決して目立ちはしないけど、
自分の信念というか生き様があって、
そこに存在しているだけで尊いんだと思う。

心配していた台風が過ぎてホッとした土曜日の朝
のんびり野菜を買いに行って
ゆっくり料理をしようと思う。

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