【選挙】投票所に手ぶらでおいでよはウソなのか?
はじめに
みんなのフォトギャラリーに画像を投稿するメリットは使用していただいた時に自分が思いもよらない記事であったり、集めたい情報の記事を見つけることができることだ。
さらに自分が出力して良いと思った画像であるからどこかで自分と似ている人が見つかる可能性もある。
たまにアカウント停止しないで大丈夫なのかといったnoteにも使われたりする。それも私の中にある一部なのだろうか。
ともあれ今回は選挙の画像を用意した。
予想通り大半の皆さんが選挙に関する記事で使用してくださっていた。
その中で今回気になった記事があった。
(具体的なリンクは挙げるか迷ったので今回は無しにしてあります)
記事の中で筆者は手ぶらで行ったところ「持ってきて無いの!?」「時間がかかる」などボロボロに言われていた。しかも大して混雑しているわけでもないのにと。
ここで疑問に思ったのは選挙の度に投票所に手ぶらでおいでよとのメッセージが発信されているからである。
投票率を上げるためであるとは思うのだが、この記事にあるのは真逆の現実である。
これはいったいどういうことなのだろうか?
貴方の所在地はどうですか?
今回はこのことについて調べてみようと考えた。
まずは投票所入場券について
投票所入場券は、選挙の際に有権者が投票所に入るために必要な証明書です。以下にその詳細を説明します。
投票所入場券の目的と内容(Perplexityによるまとめ)
目的: 投票所入場券は、選挙が行われることを通知し、投票所での本人確認をスムーズに行うために各世帯に送付されます[1][4]。
内容:
入場券には、選挙名、投票日、投票時間、投票所の場所、期日前投票所に関する情報が記載されています[2][5]。
通常、1枚の入場券には最大4名分の名前が記載されており、各自が切り取って持参する形式になっています[1][2]。
受け取り方法
投票所入場券は、選挙の公示後に市区町村の選挙管理委員会から郵送されます。世帯主宛に三つ折り圧着式の投票案内はがきとして送付され、その中に入場券が含まれています[2][3]。
投票時の注意点
入場券なしでの投票: 入場券がなくても投票は可能ですが、その場合は本人確認に時間がかかることがあります。運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を持参するとスムーズです[4][5]。
紛失した場合: 入場券を紛失した場合でも、選挙人名簿に登録されていれば投票できます。投票所で自分の名前や住所、生年月日を口述する必要があります[2][3]。
期日前投票との関連
一部地域では、入場券の裏面に期日前投票宣誓書が印刷されていることがあります。この宣誓書を事前に記入して持参することで、期日前投票の受付が迅速になります[3]。
このように、投票所入場券は選挙での重要な役割を果たしており、有権者が円滑に投票できるよう設計されています。
Citations:
[1] https://www.city.utsunomiya.lg.jp/faq/senkyo/tohyojo/1002137.html
[2] https://www4.city.kanazawa.lg.jp/soshikikarasagasu/senkyokanriiinkai/yokuarushitsumon/3204.html
[3] https://www.city.nasushiobara.tochigi.jp/soshikikarasagasu/senkyokanriiinkaijimukyoku/gyoseiiinkai/1/2828.html
[4] https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/shugiin/2024/knowledge/
[5] https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo04.html
[6] https://www.city.nagano.nagano.jp/n520500/contents/p005999.html
[7] https://www.city.toyoake.lg.jp/item/1487.htm
[8] https://help.city.kobe.lg.jp/hc/ja/articles/10897741547151-令和6年10月27日の衆議院議員総選挙について教えてください
確かに本人確認に時間がかかることは問題としてあるようだ。
そこで次は各選挙管理委員会のHPから事実を確認していこう。
最初記事を書こうと思い立った段階では気分が高揚していたため電話で問い合わせよう!!などと気分が盛り上がっていたが、よくよく考えれば時間はかかる上に向こうにとっても迷惑以外の何物でもないだろうということで、ここは自力で(もちろんChatGPTの力を借りてだが)頑張ることにした。
ここに各都道府県の選挙管理委員会の一覧がある。
(調べていくうちに各市町村の選挙管理委員会もあるということに気づいたが、そこまでは追えないし、上に忖度するだろうから問題ないと考える)
明日も仕事なのに何をやっているんだろうという気になってくる。
Youtube見てダラダラしたいところだが、よくわからない衝動に突き動かされて進むことにする。
*ここから47都道府県すべてを見ていくので面倒な人は結論まですっ飛ばしてください。
北海道東北
北海道選挙管理委員会
投票についての啓発の記事には「無くした場合でも投票可能です。ご本人が確認できるものをご持参ください。」との記載。
特に手ぶらでオッケーとは書いていなかった。
また選挙に関する各種資料、選挙Q&A(投票編) (PDF 1.87MB)の4ページ目の記載も同様であった。
青森県選挙管理委員会
サイト内投票の仕方に忘れた場合の記載があるが「投票はできます」との表現にとどまっている。
岩手県選挙管理委員会
選挙の仕組みという項目があったのでクリックすると
「総務省のサイトを見てね」とのこと。
岩手……横着したな。いや賢いのか?
時間がかかるので本人確認の書類を忘れずにといった文言がある。
宮城県選挙管理委員会
こちらも投票は可能だが本人確認書類は忘れずにとなっている。
秋田県選挙管理委員会
こちらのサイトでも同じく総務省を案内している。
内容は先に見たので同様と判断する。
山形県選挙管理委員会
https://www.pref.yamagata.jp/91001/kensei/shoukai/soshikiannai/910001.html
サイト内に学校向けの項目があった。ここなら期待できそうだ。
やるな。山形県。
高校生向けパンフレットを見よう。
「投票所に行く 入場券を忘れないようにしましょう。(入場券を失くした場合でも、住所・氏名等を確認できれば投票できます。)」
との記載。やはりほぼ変わらない。
また全年齢向け啓発サイトでは
やはり同様だ。
福島県選挙管理委員会
特設Webページ。
デザインがすごいカッコ良いのでぜひ見てほしい。
いいなこれは。
できるけどスムーズになるのでお願いといったところ。
同様と見なせる。
関東甲信越静
茨城県選挙管理委員会
変わらず。
栃木県選挙管理委員会
こちらも特設サイトがある。
https://www.tochigi-senkyo.jp/syugi/
「ためらわずに」という一文が勇気をくれるね。
群馬県選挙管理委員会
シンプル。さすが群馬。
埼玉県選挙管理委員会
ここでも「ためらわずに」が出てきた。やるな埼玉県。
千葉県選挙管理委員会
見つけられず。
東京都選挙管理委員会
特設サイト
どちらも同様。
神奈川県選挙管理委員会
その他の情報は見つけられず。
新潟県選挙管理委員会
特設サイト
山梨県選挙管理委員会
見つけられず。
長野県選挙管理委員会
なんだか優しい。
静岡県選挙管理委員会
サイトにリンクが切れていたので選挙の項目をWebページとする。
さて?が良い味わい。
東海北陸
富山県選挙管理委員会
こちらも総務省へのリンク。富山だとなぜか賢く感じる。これがバイアスか。
石川県選挙管理委員会
同様だが、朱色の太字の上に下にアンダーラインまで引いてあった。
投票させたいという熱意が見える。
福井県選挙管理委員会
岐阜県選挙管理委員会
こちらも総務省へのリンク。
愛知県選挙管理委員会
イラストからも安心感が伝わる。大丈夫。
三重県選挙管理委員会
見つけられず。総務省へのリンクが不在者投票の部分にあった。
近畿
滋賀県選挙管理委員会
Webページを開いた瞬間に目に飛び込む「なくてもできます」
これは初めてのパターンだ。滋賀県やるな。
他にQ&Aより
京都府選挙管理委員会
また啓発漫画選挙啓発マンガ「この一票めっちゃ大事にしなあかん」の御紹介(PDF:3,855KB)の中でも忘れてしまった人が受付に申し出ると笑顔で本人確認をさせていただきますと応え、それを見た主人公が無くても何とかなるのかと驚く場面がある。
大阪府選挙管理委員会
兵庫県選挙管理委員会
見つけられず。
奈良県選挙管理委員会
和歌山県選挙管理委員会
選挙と政治の話2023 明日のために僕たちができることパンフレットより
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/010600/wsenkan/pamphlet_d/fil/pamphlet2023.pdf
中国
鳥取県選挙管理委員会
やさしい。鳥取やさしい。
島根県選挙管理委員会
総務省へのリンクなのだけれど、中身のURLは全部違う。
担当者の方もう少し、あと少しだけ力を入れて……
リンク先はこんな感じです。
岡山県選挙管理委員会
広島県選挙管理委員会
便利だけど大丈夫。
山口県選挙管理委員会
四国
徳島県選挙管理委員会
Webページのトップからスクリーンショット。
え、なにこれ。
徳島かっこいい。
なにSen-Kanてかっこいい。
探している情報は見つけられず。
香川県選挙管理委員会
見つけられず。
愛媛県選挙管理委員会
高知県選挙管理委員会
特設サイト
上記サイトよりスクリーンショットにて引用
細かい丁寧。でもトップになくても可能を強調。
九州
福岡県選挙管理委員会
佐賀県選挙管理委員会
見つけられず。
長崎県選挙管理委員会
熊本県選挙管理委員会
見つけられず。
大分県選挙管理委員会
見つけられず。
宮崎県選挙管理委員会
鹿児島県選挙管理委員会
沖縄県選挙管理委員会
見つけられず。
47都道府県の選管Webページを確認してのまとめ
ここまで一気に確認した。
結論としては表現の違いはあるものの手ぶらでおいでよとはどこも言っていなかった。
なぜ私の印象はそうだったのだろうか?
ここでPerplexityを使って「手ぶら 選挙」をキーワードに検索をした。
以下がそのまとめだ。
以下は「手ぶらで投票」に関する情報を年度ごとにまとめたリストです。特に強調された年や選挙、情報を広めた媒体についても記載しています。
「手ぶらで投票」年度ごとのまとめ
2019年
選挙: 埼玉県知事選挙
日付: 2019年8月25日
強調内容: 投票所入場券を紛失しても本人確認ができれば投票可能であることを強調。
媒体: Go2senkyo(記事)[2]
2021年
選挙: 第49回衆議院議員選挙
日付: 2021年10月31日
強調内容: 手ぶらで投票ができることが広く知られるようになった。
媒体: 選挙ドットコム(記事)
2024年
選挙: 岡崎市長選挙及び市議会議員一般選挙
日付: 2024年10月6日
強調内容: 投票所入場券を忘れても手ぶらで投票できることを再確認。
媒体: 岡崎市長候補ひるた浩一郎のnote(ブログ記事)[1]
このように、手ぶらでの投票は2019年から徐々に広まり、特に埼玉県知事選挙以降、各地での選挙でもその重要性が強調されています。
Citations:
[1] https://note.com/hirutako1987/n/nafb68c8ad98d
[2] https://go2senkyo.com/articles/2019/08/19/43883.html
[3] https://go2senkyo.com/articles/2021/10/31/64437.html
[4] https://www.youthvotehiroshima.com/knowledge_vote/kijitumae-tohyo/
[5] https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/shugiin/2024/knowledge/
[6] https://kango-renmei.gr.jp/monthly/50955
[7] https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo05.html
[8] https://www.koho.metro.tokyo.lg.jp/2024/06/06.html
なるほど。
地味に影響を受け続けたのか。
Xの反応はどうだろうか。
10/12までさかのぼって手ぶらと選挙をキーワードに検索したものをChatGPTにまとめてもらった。
衆議院選挙に関連して「手ぶらで投票できる」という点が主に話題になっています。具体的には、期日前投票や投票当日に投票用紙がなくても、身分証や投票所での簡単な確認のみで投票が可能であることが強調されています。多くの人がこの点について驚きを示しながらも、選挙に参加する重要性を呼びかけています。
【キーワード】
手ぶら:投票用紙がなくても投票できることを指しており、期日前投票や当日の投票でもこの制度が適用される。
選挙:衆議院選挙が焦点であり、多くの人が期日前投票を呼びかけ、手ぶらでも投票可能であることが強調されている。
なるほど。
次はGoogleTrendでみてみよう。
Perplexityの指摘はあたっているのだろうか。
伸びているポイントは
2019年7月
2021年10月
2022年7月
2023年4月
2024年7月
改めて年月からPerplexityに検索してまとめてもらう。
2019年7月、2021年10月、2022年7月、2023年4月、2024年7月において「選挙 手ぶら」というキーワードでGoogle Trendsが大きく跳ねた原因を以下にまとめます。
1. 2019年7月
参議院選挙の影響: 2019年7月21日に行われた参議院選挙が近づく中、投票行動や意識に関する調査が行われたことから、関連キーワードの検索が増加した[1][3]。
投票方法の多様化: 投票所における手ぶらでの投票が話題になり、特に若年層の間で関心が高まった。
2. 2021年10月
衆議院選挙の実施: 2021年10月31日に衆議院選挙が行われ、投票方法や手続きに関する情報が多く検索されたことが要因[2][4]。
コロナ禍の影響: 新型コロナウイルス感染症の影響で、手ぶらで投票できる方法や感染対策についての関心が高まった。
3. 2022年7月
選挙啓発活動: 地方自治体による選挙啓発活動が活発化し、「手ぶら投票」の利便性が広まったことから、検索数が増加した[1][4]。
若者の投票率向上: 若者層をターゲットにしたキャンペーンが行われ、「手ぶら」での投票を促進する動きが見られた。
4. 2023年4月
新しい投票制度の導入: 新たな電子投票システムや期日前投票の拡充により、「手ぶら」での投票が可能になるケースが増えたため、関連する検索が増加した[2][5]。
社会的な関心: 投票権を持つ市民としての意識向上とともに、手軽に投票できる方法への関心も高まった。
5. 2024年7月
衆議院総選挙の準備: 2024年10月27日に予定されている衆議院選挙に向けて、事前の情報収集や準備として「手ぶら」投票に関する検索が活発化している[2][6]。
デジタル化の進展: 投票プロセスのデジタル化とともに、「手ぶら」での投票方法についての情報需要が増えている。
これらの時期における「選挙 手ぶら」のキーワード検索増加は、主に選挙実施や新しい投票方法への関心、社会的な啓発活動によるものと考えられます。
Citations:
[1] https://www.jmra-net.or.jp/Portals/0/membership/release/20190731NRC.pdf
[2] https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/soshiki/3/13127.html
[3] https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/data/sangiin25/index.html
[4] https://www.city.annaka.lg.jp/life/6/33/141/
[5] https://www.town.nakanojo.gunma.jp/soshiki/2/9624.html
[6] https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/soshiki/senkyo/
結論
こんなところだろうか。
面白かった。
公的機関機関側からはそういったアプローチは無いし、スマートに管理できないことを考えれば手ぶらは歓迎しづらい面がある。
何でもよいけれど会員証が必要な場所へ行って証明するとなるとひと手間かかる。人数が増えればそれだけスマートに処理したいというのは向こう側の考えとしては理解できる。
単純に投票率を増やしたいという意味では手ぶらでOKというのは魅力的だがそうなると、紙媒体というものが時代に合っていないのではという話にもなる。
いい加減スマートフォンとかインターネット経由での投票にならなかとも思う。それこそ若者の投票率を挙げるのに手っ取り早いと思うのだが。
冒頭の記事の中では人がいない状況にもかかわらず雑な対応をされて辛かったとのことだがそれも当然といえる。
選挙という仕組みが変われば良いのにと思う。
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