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はじまりのころ

今から30年前くらいの事なんだけど、
結婚したい彼女がいて、
僕は大きな総合病院に勤めていて仕事も安定していた。
当然、彼女は僕が大きな病院で働き続けるんだろうと思ってたから、
このまま、収入も安定して穏やかな生活が出来ると思っていただろうね。
きっと。

でも、僕は出会ってしまったんです。
大好きな物に。

写真は、児童館を回っていた頃のもの。
彼女の手作りのズボンに市販のトレーナーを着てた。

一番最初に児童館でバルーンをしたのはクリスマス会。
音楽をかけて、色々な物を作ったり、
子ども達と一緒にバルーン教室をした。

その時、ハッとさせられた事があったんだ。

"子ども達の瞳がとても澄んでいてキラキラしていて、
今の自分はこんな目をしているんだろうか?
一人で表現するもので、
こんなに笑顔を作り喜んでもらえるものがこの世にあったんだ!"

それから、たくさん児童館をまわって、子ども達に会い、
バルーンの世界に引き込まれていった。

最初に、
『病院を辞めてバルーンやってもいい??』
って彼女に聞いたら、もちろんダメで、
バルーンで食べて行ける保証がないからと。
当然と言えば当然の事。

それでも、児童館を何年も回っていくうちに、
彼女もあきらめたんだろうね。
『バルーンで食べれなくなったら技師やってね。』
という条件で病院を辞めることにした。

1996年に僕らは結婚して、1998年に長男が産まれ、
僕は、1999年の2月に病院を辞め、初めて単身で渡米した。
バルーンアート世界大会に参加するために。
妻と生後二か月のあかちゃんを日本に残して。







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