Mr.Moonlightとの出会い(1)
初めに、この文章はとある高校二年生が己の思いを思うがままに書いたものです。
稚拙な部分もあるかとは思いますがご容赦ください。
はじまり
8月
私は家でただ動画を見ていた
勉強をした後でもない
バイト終わりにというわけでもない
ただ動画を見ていた
時間を惰性に過ごす夏休みを送っていた
いつものように画面をスクロールしていると
あるグループのサムネイルが目に入った
モーニング娘。『恋愛レボリューション21』だ
サビは耳にしたことがあったがフルで聞いたことはなかった
でも、それといって聞こうという気もなかった
ましてやアイドルの曲だ、どうせ自分の好みには合わん
私の中で固定化されたアイドル像は極端にマイナスに振れていた
でもあの時の私はすぐ人差し指がサムネイルに動いた
変わらない日々になにか新しいものを取り入れようとでもしたんだろう
それとも悪意の粗探しだったか
今となっては分からない
しかし、その1タップこそが運命の出会いだったと今では思える
ファンキーなメロディー、キャッチーなダンス
その全てが私には味わったことのないものだった
令和という時代にはたくさんの曲がある
たくさんのアイドルグループがある
だが、それらでは到底太刀打ちできない
大きな壁のようなものがあの4分54秒には詰められていた
新大陸を発見した、新種の生物を見つけた、
それに似たような感覚を得た
私はモーニング娘。の虜になってしまった
聞いたことのない曲のMVを漁っては
新しい曲風に感動を覚える
このルーティーンが生活の一部に組み込まれた
メンバーにも興味を持つようになった
さまざまな媒体を調べていくうちに
いつしか愛称をスラスラと言えるようになった
なっち、
かおりん、
圭ちゃん、
まりっぺ、
ゴマキ、
のん、
あいぼん、
チャーミー、
世間一般で言われている「ドルオタ」の気持ちが少し理解できた
己の中ではそう思っている
新たな発見を求めネットの海に私は一人漂っていた
そんな時突然この曲と出会った
モーニング娘。『Mr.Moonlight 〜愛のビッグバンド』
アイドル×ジャズ
一見合わなそうな2ジャンルを綺麗にマッチさせ良曲に化かす
つくづくつんくさんの才能は恐ろしいぐらいだ
そして曲に対し最高のパフォーマンスをするメンバーも最高だ
メインに据えられている3人も素晴らしい
現代の表現でいえば、
「ビジュアルが爆発している」
とでも言うのだろうか
そんな中、一人のメンバーが目に留まった
その人は白いジャケットを着こなし
髪型はかっちりと整っている
動きの一つ一つは見とれるほどにスタイリッシュで
さながら宝塚のスターだった
そう、吉澤ひとみだ