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建築的思考に触れて感じるアイデア実現のヒント

経営分野と建築分野は独立しているものなので、建築的思考なんて自分には関係ないと思っていました。
それなのに建築的思考なる書籍を手に取ってみたのは、経営知識だけでは事業相談に対応できないと内心感じていたからです。

選んだ書籍は「アイデアを実現させる建築的思考術」(西澤明洋著)、専門用語もでてきます。
それでも、建築家の方の頭の中をひと通りのぞいた気分になれたのは、著者のセンスの良さによるものなのでしょう。

建築と経営の共通点は想いをベースとしていること。
そして、制約要件を活かしながら建物や事業の新しい形を表現することだと感じました。

「コンテクスト」「デザイン」とは

建築分野の方のご批判を覚悟して述べさせて頂くと、建築とは耐久性などの構造とデザインとしての意匠を整える作業だとわたしは捉えていました。
ところが、書籍に示された建築的思考の内容は実に多角的で濃ゆい内容だったのです。

特に気になったキーワードは「コンテクスト」と「デザイン」でした。
「コンテクスト」は文脈という意味で周囲との関係性を表す概念です。
一方、「デザイン」については、建築分野の「デザイン」の概念には二つあることをよく理解できました。
一般的に使われる造形としてのデザインと、仕組みや方法として表されるデザインです。デザイン思考として用いられるときは後者になります。

建築的思考で事業を考える

経営分野で特に重視されてきたのは競争優位性です。
しかし、最近は自然環境への配慮や社会との調和も謳われるようになりました。デザイン思考という言葉も経営分野で頻繁に使われています。
事業経営で新たなアイデア実現を目指すとき、建物を造るときの建築的思考を取り入れることも、大きなヒントとなる可能性を秘めています。

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