らのまちのおと第1回『Speedboat』~インディー・ゴーズ・グラスゴー~
みなさまオハツ~!
わたくし自称オルタナキッズの「らのまち」と申しますの~! なにやら巷ではお嬢様キャラが人気を博しておりますようで、わたくしもこのビッグウェーブに乗じますわよ~!!
でも、音楽の趣味は流行に流されませんの~!!
オルタナキッズを自称するからには、アングラのコアな音楽を好き勝手に紹介していきたいと思いますわよ~! これぞパンクですわ~! ノーフューチャーですの~!
こんな場末のNote記事なので、「洋楽なんて分からんちんですわ~!」というような御仁には不親切に、「洋楽スコシワカル」というお嬢様方には参考になるように、固有名詞をバシバシ突っ込んで文字数を稼いでいきますの~!
もちろん、音楽そのものの魅力なども詳しくお伝えしていきますわ~!
では、行きますわよ~!
コア!!(リンク埋め込みの術)
これは英国はグラスゴーにて結成されたギターポップのバンド「Speedboat」のセルフタイトル曲ですわ~! わたくしがこの世界で一番好きな曲ですの~!
去年は110時間も再生してしまっていましたの~!(アナログ音源もあるので実質それ以上)(サロメならぬ白目)
ハッキリ言ってあたおかですわ~!
そうそう、言い忘れておりましたわ~!
曲とアルバムとバンドの名前がごっちゃにならないように、それぞれ、『曲』【アルバム】「バンド」で表記していきますわよ~! これでいきますわ~! この表記でお付き合いくださいまし~!
とにかく爽やか。そして、すっきりとした甘いメロディーが魅力ですわ~!
喩えるなら、ほんのりと甘く飲みやすいアイスラテのようなイメージですわよ~!
軽やかな曲が目立つ「Speedboat」の中でも、歪んだファズギターが効いた『Speedboat』は爽やかなパワー・ポップという位置付けの曲ですの~!
歌詞も「僕は変わった」ということを歌っていて、聴いていてとても気持ちがいいと思いますわ~! ドラムがシャンシャンですの~!
特に1:12~のはっちゃけたリードギターが全身に響き渡って、あまりの爽快さに身悶えしてしまいますの~! 無限に巻き戻して聴いてしまいますわ~!
わたくし的には初期「Teenage Fanclub」の『So Far Gone』と、UKパワー・ポップの珠玉「The Only Ones」の『Another Girl, Another Planet』に似ていると思いますの~! ハッキリ言って、この3曲は比類なき黄金比率のパワー・ポップだと確信していましてよ~!
ちなみに、わたくしは器楽はサッパリなので、「実はコード進行が同じなんだよ」とかあればご教示いただきたいですわ~!
さてさて、ひとしきり語ったので、もっとディープにこの曲を扱っていきますわ~!
コア!!(オタクモード起動)
「Speedboat」は90年代初頭に勢いを見せた「Teenage Fanclub」周辺のバンドのひとつで、地元のインディーレーベルであったShoeshine Recordsのコンピ盤【Shoeshine Chartbusters】にも名を連ねていますわ~! しかも一番手ですの~!
というのも、このバンドのドラマーはShoeshine Redordsを主宰するFrancis Macdonaldで、先述した「Teenage Fanclub」のドラムを務めてもいますのよ~! 彼は「The Pastels」から脈々と受け継がれるグラスゴーのインディーの流れに於いて重要な人物でもありますわ~!
他のメンバーも、Scott Walker、Finlay Macdonald、Alasdair Vannと、グラスゴーのインディーオタクのもまいらにとっては一般常識の面々でしてよ~!
今回紹介しました『Speedboat』のソングライティングを務めたのはギター・ボーカル担当のFinlay Macdonald。「Nirvana」のKurt Cobainが心酔していた「The Vaselines」でお馴染みのEugene Kellyを擁する「BMX Bandits」にも参加している御方で、同バンドの【Getting Dirty】収録の『Baby, I'm With You』を作曲しておりますの~!
よくよく聴いてみると、バックボーカルの使い方やうねるリードギターが『Speedboat』に瓜二つでしてよ~!
というか、Kurt Cobainは「Teenage Fanclub」をこれ以上なく褒め称えていますし、グラスゴーのインディーシーンにかなりの造詣があったに違いねえですわ~! おそらく口にしていないだけでAlex Chiltonの影響もあるはず~! どんだけ~!
そんな当時のグラスゴーを映す【Shoeshine Chartbusters】を初めて聴いたわたくしは『Speedboat』で、ファーストトラックの『Satellite Girl』と続けざまにボコられましたわ~! 第一印象が薄かった3曲目の『On The Run』は聴いていくうちにハマった印象ですわ~!
確か当時はAlex Chilton繋がりで【Shoeshine Chartbusters】を知って、そこから「Speedboat」を始めとするグラスゴーのインディーバンドに目が向いたんですの~! もんげ~! 運命ですわ~!
『Speedboat』も入っている唯一の「Speedboat」のアルバム【Satellite Girl】は、なんとあの1991年に発表されておりますの~! もんげ~! ビックリですわ~!
1991年といえば、USではグランジ、ミクスチャー、ヒップホップの激動。UKでもシューゲイザーの興亡、マッドチェスターの開花、ブリットポップの予感などがあった年で、たびたび名前の挙がる「Teenage Fanclub」の大ヒット3rdアルバム【Bandwagonesque】も1991年にリリースされておりますの~!
まるで示し合わしたようにみんな1991年にリリースしたり結成したり…………21世紀ボーイのわたくし、91年の空気が吸えなかったことに悔しさすら感じましてよ~!
……ふぅ、わたくしがこの曲に惹かれている一番の理由は、さっきも言った通り「The Only Ones」の『Another Girl, Another Planet』に似ていて、そこから更にインディーとして先鋭化しているからですの。
『Another Girl, Another Planet』については追々記事を書くつもりですが、わたくしは「この曲こそが最も美しいロック」だと思っていますの。
この曲のイメージは、どこまでも真っ暗な夜の空に満遍なく散りばめられた星の輝きですわ。
この曲を「夜」とするなら『Speedboat』は「朝」。つまり、対の存在に当たるんですの。
それでいて共に似通った雰囲気の曲調。共に時代に囚われないタイムレスな名曲。
わたくしはここにロックの神秘を感じましてよ。
ですが、こんなにマイナーな曲とあらば、ネット上に日本語記事のひとつもありませんの。だからDIY、自分で書き連ねた次第ですわ。
では、songwhipのリンクを貼っつけて、曲の紹介を終わりたいと思いますわ~!
最後に
ここまで読んで頂いた皆様方にも、自分の好きな曲を、好き勝手に紹介してほしいと思いますわよ~! そして、コッソリとわたくしにもお教えくださいまし~!
次回もわたくしこと、コアな「らのまち」が好き勝手にアングラな音楽を掘り返していきますわね~! 楽しみにしていてくださいまし~!
それでは、さよらなのまち~!