チー牛男性は専業主婦と子2人を養えるか


まえがき

世の中には大学院を出て就職するまで、一度も女性と交際したことがないくらいコミュニケーションや身だしなみに難があるものの、専門性が評価されて大手メーカーやIT企業に就職でき、そこそこの高給を得られたという非モテ男性(=チー牛男性)は意外と多くいます
私はそういった男性こそ就職後、すぐに婚活をして結婚すべきだと思っています
その理由ですが
・彼らが純粋な恋愛対象として見られることは難しいが、結婚相手としてであればチャンスがあること
・歳をとればとるほど年齢=いない歴であることが不利に働くこと
・彼らの至らない点を受け入れてくれる可能性が高いのは年上女性なので、積極的に狙っていきたいが、アラサーになってから年上女性を狙うと30歳を過ぎて未婚の、あれこれ問題を抱えた女性の中から選ばざるをえなくなってしまう上に、子供を作るにあたってタイムリミットが見えてきてしまうこと
等が挙げられます
3つめで子供を作るにあたってのタイムリミットと書きましたが、これは私がチー牛男性こそ結婚してすぐに妊活を始めて、できれば2人以上子どもを持つことを推奨しているためです
ちなみにその理由ですが次の3つとなります
・多くの場合、お互いにある程度妥協して結婚することになるため、子供がいないままずっと2人で過ごすには限界がある
・ただ結婚しただけでは、恋愛の評価軸の中で評価されることを脱せない
子育てのフェーズに移ることで初めて、自分がずっと負けてきた恋愛の評価軸ではなく、親としてどうかという評価軸の中で評価されることができる
・子供を多く持つことで、遺伝子をどれだけ残したか?という評価軸を持つことができ、子ひとりやDINKsのモテ男性に勝てる評価軸が生まれる

さて、ここまで述べてきた私見を元に、大学院卒チー牛男性の結婚についてベストプラクティスを導き出すと次のようになります
・新卒1年目のうちに27歳前後のそこそこ容姿が良い年上女性と交際する
・だらだら付き合わず1年弱でプロポーズし入籍する
・結婚式を終えたらすぐに妊活に入る
・子供が出来たら奥様には専業主婦として家庭に入って頂く
・奥様が高齢出産扱いとなる35歳まで子供を最低2人持つ
なお、奥様を専業主婦にする理由は次の4つになります
・そもそも専業主婦前提でないとなかなか成婚に至らない可能性が高い
・未就学児複数を抱えての共働きが難しい
・メーカーの働き方は労働集約的なため、労働時間が長くなりがちで家事や育児にコミットすることが難しい
・大手メーカーの場合扶養家族が増えると手当が増える

このベストプラクティスを目指し、ぜひ婚活をしてほしいと考えています

本記事の目的

ここまでかなり前置きが長くなってしまいましたが、本題に移っていきます
まず、本記事の目的は
"無事ベストプラクティスに則った結婚を果たした大手メーカー勤めの大学院卒チー牛男性が、身の丈に合った(しかし最低限文化的な)暮らしをすれば問題なく専業主婦の妻と男の子2人を養うことができるかどうか"
を示すことです
先ほど子供複数を推奨しましたが、無責任に推奨するわけではなく、実際に可能であることを示そうという試みです
大学院卒チー牛男性の多くが貧乏生活を恐れて専業主婦という選択肢を嫌がりますが、大手メーカーの給与水準であれば出世が極端に遅れたとしても、子供を2人持っても家計は成立するということを確認していきたいのです
なお、お子様が女の子であればファッションにもう少しお金がかかってしまうかもしれませんが、食費等は減るはずですから結果的にかかるお金の総額は変わらないと考えられます
よって男の子2人を養えるならほぼ問題なく子供を2人持てると考えます
これらを踏まえて以降、家計シミュレーションを実施します

家計シミュレーションの条件

家計シミュレーションを実際に行うにあたり条件設定を行います
夫65歳(再雇用終了年と仮定)までのシミュレーションを行います
年齢はその年の大晦日の年齢を基準とします

1.夫のプロフィール

(本項目は読み飛ばしていただいて構いません)
1998年6月、茨城県取手市生まれ
地元公立小で仲間外れに遭ったため、中学受験を経て某私立中高に進学
成績は中の上、6年間卓球部所属
2017年4月:東京理科大学理工学部電気電子情報工学科 進学
2021年3月:同上 卒業
2021年4月:東京理科大学大学院 進学
2023年3月:同上 修了
2023年4月:大手電子部品メーカー(東証一部上場) 入社 設計部配属

身長176cm、体重60kgでややヒョロガリ
うっすら色白
顔はお世辞にもイケメンではなくチー牛系
アルバイトは地元個別指導塾の講師
サークルはもともと天文研究会所属だったが、2年の夏に片思いしていた女子に振られてからやや顔を出しづらくなり、アルバイトに熱を入れるようになる
しかしアルバイト先では便利屋として使われるだけで、在籍は長くてもリーダーを拝命したりすることもなく、男性の同僚からはいじられキャラとして扱われ、女性の同僚とは全く深い仲になれなかった
結局就職するまでいない歴=年齢、童貞

ASDとADHDの傾向があり、研究室の同期と比較するとワンランク落ちる会社に就職したため、周囲を見返したい一心で入社後の数年間はコンサルへの転職を夢見ていたが、次第に自分の無能さに気づき断念
就職後、同じ設計部に配属された同期は自分以外の全員が異性との交際を経験していることを知り、悔しくなってマッチングアプリに登録
偶然マッチした今の妻とアポをしたところ巨乳とわかり、元々巨乳好きだったこともあって絶対に付き合いたいと必死にアピール
自分から別れを切り出さないこと、1年以内にプロポーズすること、結婚指輪をショーメにするために貯金をすること、5年目までにコンサルか最大手メーカーに転職すること、子供ができたら必ず専業主婦にすること、を交換条件として交際に成功
しかし結局転職は成功しなかったうえに出世も遅れていく
大学と大学院は実家通いしたため奨学金返済なし

父は滋賀県出身(地元信金職員の父と専業主婦の母のもと育つ)
立命館大学法学部卒業後、国家公務員旧Ⅱ種採用となり中央省庁勤務
母は茨城県出身(鉄鋼メーカー現業職の父と専業主婦の母のもと育つ)
白百合女子大文学部卒業後、某地銀の都内支店にて事務職を経て専業主婦
弟が一人いる(地元公立中高を経て明治大学法学部卒業後、某ユーザー系SIer勤務)

2.妻のプロフィール

(本項目は読み飛ばしていただいて構いません)
1996年5月、神奈川県横浜市生まれ
地元公立小、中と進学
中学の成績は中の上、3年間吹奏楽部所属
その後地元公立高校(偏差値60程度)に進学、3年間帰宅部
2015年4月:東洋英和女学院大学国際社会学部 進学
2019年3月:同上 卒業
2019年4月:某大手損害保険会社子会社(事務処理担当) 入社

身長158cm、体重58kg、Fカップ
たぬき顔、かつ顔が濃い
鼻と鼻の穴が大きくお世辞にも美人ではない
ただし色白、むちむち巨乳のため一定の需要がある
高校までは地味枠だったため、大学入学後は心機一転して慶應のインカレフットサルサークルのマネージャーになる
しかし片思いしていた同期には結局遊ばれて終わり、裏で「Fカップブス」と呼ばれていたことにもショックを受け、傷心のままサークルを脱退
高校時代の友人から「理系男子好きをアピールすると楽にモテる」「チャラ男がいない」と言われ、別の人に誘われた東工大のインカレテニサーに途中入部
その中ではイケメン寄りのひとつ歳上の先輩と付き合う

就職は腰掛のつもりでゆるふわそうな事務職に決める
社会人2年目のゴールデンウィーク前に鉄鋼メーカーに就職した彼氏の配属先が倉敷に決まり、ついてきてほしいと言われるが、地方暮らしに前向きになれず、東京なら他にもいい男がいると考えて断る
その後合コンで知り合った金融機関IT部門の男性と付き合うが1年で破局
さらにマッチングアプリで知り合った自動車メーカー勤務の男性とも半年で破局
しばらく遊び系のマッチングアプリで遊んでいたが、1年の間に倉敷の元カレが地元の美人と結婚し、友人は彼氏がコンサルに転職したのを機に結婚して専業主婦になり、別の既婚の友人は出産し、挙句妹が彼氏とデキ婚するのを見て、焦って真面目系のマッチングアプリに登録し、26歳で本気の婚活を始める

「亭主元気で留守がいい」を地で行く母を見て育ったため専業主婦を強く希望するが、それゆえなかなか良いなと思う男性からは本命扱いされない中で今の夫と出会い、強く求愛される
想定以上に年収が低く、容姿もさほど良くないためあしらう為に自分から別れを切り出さないこと、1年以内にプロポーズすること、結婚指輪をショーメにするために貯金をすること、5年目までにコンサルか最大手メーカーに転職すること、子供ができたら必ず専業主婦にすること、を交換条件として提示したところ受け入れられたため、なし崩し的に交際に至りそのまま結婚する
しかし結局転職の約束は果たされない

父は東京都出身(電機メーカー技術職の父と専業主婦の母のもと育つ)
旧東京商船大学卒業後、機関士となり中堅海運勤務
年の半分を船上で過ごす
母は神奈川県出身(大規模農家経営の父母のもと育つ)
鎌倉女子大文学部卒業後、某信金にて事務職を経て専業主婦
妹が一人いる(地元公立中高を経て北里大学看護学科卒業後、地元の大規模病院に入職。大学時代の彼氏(神奈川大卒の警察官)とデキ婚)

3.夫の勤務先における給与水準、福利厚生

夫の勤務先における福利厚生(寮社宅や家賃補助等)は一般的な大手メーカーのうち、やや劣る場合を想定し、初任給は以下の通りとします(2023年)
高卒:18.0万円
短大卒、高専卒、専門卒:20.0万円
学部卒:22.0万円
修士卒:24.0万円

また、ここでチー牛年収という概念を導入します
意味合いとしては"それなりの大学で機電情報系を専攻するか、公務員試験対策を頑張れば高い再現性を持って到達できる年収"になるでしょう
これは官公庁やそこそこの大手メーカーに勤務し、しがみついていればほぼ確実に得られる年収、とも換言できます
そこで、やや天下り的ですがチー牛年収の下限ライン(下限チー牛年収)を
"東京都特別区職員のモデル年収"
と定め、データを探しました
公式なものでは情報が不足していましたが、下記サイトに出典を示したシミュレーション事例がありました
https://komu-info.com/kyuyo_23ku/

ここに記載のある値を複数媒体での調査結果とも照らし合わせた結果、比較的妥当と思われました
そこでこの値をもとに、新卒入社~40歳での各年齢における下限チー牛年収を以下のようにいったん定めます
23歳 439万8000円
30歳 524万6000円
35歳 601万2000円
40歳 719万9000円
さらにこれらの値を年齢-横軸、年収-縦軸のグラフとして指数関数として近似することで、下限チー牛年収のカーブを以下のように求めました

下限チー牛年収カーブ

45歳以降は指数近似をやめて年収を一定値としたのは、45歳頃に定期昇給がストップする企業が多いと考えられるためです
ちなみに、このカーブから23歳-59歳の平均年収を求めると706万6514万円です
これは社内の年齢別比率が極端に偏っていなければ総合職平均年収が706万6514万円程度になることを意味しますので、まさしくそこそこのメーカーの年収水準=下限チー牛年収と言えるかと思います

次に、成績不良の社員の年収が概ね先ほどの年収カーブに乗るようなシミュレーション年収を定めるための給与体系を設計します
これまでの前提を元に昇給テーブルを次のように定めました
毎春に前年度の業績評価(10点満点)が行われ、そこでの点数×1000円ずつ7月分給与から年次昇給があります
業績評価はほぼ横並び運用となっており、休職しなければ7点がつきます
よってほとんどの人は年次昇給7000円となります
昇級/昇格に関しては部長まではグレード制を採用しています
大卒者の各グレード、昇級/昇格タイミングと昇給額は下表の通りです

大卒者の各グレード、昇級/昇格タイミングと昇給額

家族手当は以下の通りです
扶養家族1人目:1.0万円
2人目以降:1人につき0.3万円
家賃補助はなく、未婚者は35歳まで独身寮(1K、家賃月1.2万円)に入れます
既婚者は45歳まで社宅(3LDK、家賃月5.0万円)に入れます
残業代の割増率は法定ギリギリの125%でケチです

ボーナスは組合と経営陣が申し合わせており、よほど業績が悪化しない限り最低でも年間4.5か月分が年に2回、半分ずつ支給されます
ただし業績が多少良くなってもボーナスが増えることはありません
会社の存続が危ぶまれるレベルの深刻な業績悪化があった場合のみ、労組と経営陣が申し合わせの上、年間3.5か月分まで支給額を下げることができます

モデル年収(毎年最高評価を取り、最も出世が早い場合)は以下となります
ただしこの通りの額をもらえるのは同期の中で数名未満です
30歳主任、専業主婦と子二人、月残業30h:年収637万円
35歳課長補佐、専業主婦と子二人:年収835万円
40歳課長、専業主婦と子二人:年収1073万円

定年は現状の社会制度に合わせて60歳とします
65歳までの再雇用制度がありますが基本給が半分に減り、ボーナスも2か月まで削減されます

これまでの設定を元に平均的な出世の場合と出世が同期最遅、かつ主任どまりの場合の各年齢での年収を求めると下表の通りとなります(院卒2年目~59歳まで)
なお、専業主婦+子2人(28歳第1子、31歳第2子)を想定しています

各年齢での年収

これらの値と先ほど求めた下限チー牛年収のカーブを一緒にプロットすると以下のようになります

下限チー牛年収vsシミュレーション年収

また、先ほどと同様に26-59歳における平均年収を求めると平均的な出世の場合は724万6162円です
これは社内の年齢別比率が極端に偏っていなければ総合職平均年収が724万6162円程度ということであり、やはりまさしくそこそこのメーカーの年収水準=チー牛年収といえるかと思います
また、出世が同期最遅、かつ主任どまりの場合の平均年収は701万3912円となり、これはまさに下限チー牛年収相当といえるでしょう
平均的な出世とほぼ窓際社員では平均年収に24万円程度、月2万円程度が差がつくということになります

ここまでの結果より、定めた給与体系でシミュレーションを実施しても問題なしとします
下限チー牛年収相当となる"出世が同期最遅、かつ主任どまりの場合"を想定したシミュレーションを実施することとします

なお、退職金は大卒の平均額を鑑みて2000万円とします
参考:

4.夫/妻 月給の算出条件

本来多くの会社において昇給月は7月ですが、計算を簡素化するため翌1月に昇給扱いとします
前述の通り出世が同期最遅、かつ主任どまりの場合を想定しますので、夫は仕事ができず、院卒7年目(31歳)でようやくS5、院卒16年目(40歳)でようやく主任に昇進し、以降主任のまま定年(60歳)を迎える設定です
13年目に品質不正が発覚して経営危機を迎え、14年目と15年目のボーナスは年3.5か月まで減らされるという想定です
手取りは簡易に支給額×0.74で見積もります
退職金は諸税を差し引き、手取り1900万円とします

寿退社まで必要になる、妻の勤務先における給与水準については以下の通り定めます
大卒初任給:19万円(2016年)
年次昇給:一律0.5万円
ボーナス:年2.0か月(年2回、1.0か月づつ)
手取りは簡易に支給額×0.78で少し少なめに見積もります
妊娠半年程度で寿退社という設定です
子供が生まれてからは一度もパートにも出ない=月収ゼロという設定でまずは計算します

5.居住地の設定と住居費

居住地は首都圏一都三県の郊外です
夫が45歳になるまで社宅には入れるため、兄弟の転校が不要なタイミングで持ち家(一戸建て)に住む設定とします
また、社宅、持ち家ともに車が必須の立地とします
社宅は先ほども記載した通り家賃は月5.0万円です
持ち家については3~4LDKの建売戸建てとします
首都圏郊外のベッドタウンの例として東京都日野市、埼玉県朝霞市、神奈川県厚木市、千葉県八千代市を選定し、住宅ポータルサイトで駅徒歩20分以内の3~4LDK、駐車場付きの建売住宅の価格を調査したところ、概ね3480万円程度で購入可能だったため、諸費用は貯金から支払うとし、借入3500万円、35年ローン、元利均等、固定金利2.0%、フルローン、月支払い11.6万円とします
固定金利としたのは世帯収入を大きく増やせない中で返済額を変動させないことを重視するという想定です
持ち家は築10年経過時に150万円、20年経過時に200万円のメンテナンス費用がかかると見込みます
また、ローン残債は退職金受け取り時に完済する想定です

6.自動車関連費

自動車については以下次の条件とします
①第1子誕生時に新車ミニバンを総額300万円で購入
②15年後に中古コンパクト(5年落ち)を総額150万円で購入
③10年後に中古コンパクト(5年落ち)を総額150万円で購入
維持費(駐車場費、車検費等も含む)は月3.0万円で設定します
乗り潰し想定で下取りは考えません
日本車であれば15年は乗れるはずですので15年落ちまで乗ることを想定しています

7.育児にあたっての条件(教育費)

子供たちはインターナショナルスクールに入れたいだの全員ピアノを習わせたいだの言い始めるといくらお金があっても足りません
よって育児にあたっての条件を次のようにします
<0歳~2歳>
完全に家庭で育児をします
保育園は使わず、高額な知育教室等にも通わせません
よって子供一人当たりは絵本等の費用として月0.5万円とします

<3~5歳>
幼稚園やこども園に通わせます
学費は無償化の範囲内とします
引き続き習い事等はせず、高額な知育教室、英会話教室等にも通わせません
子供一人当たりは引き続き絵本等の費用として月0.5万円とします

<6~12歳>
公立小学校に通わせます
習い事と月謝は次の通りです
①スイミングスクール(体力をつける) 月謝1.2万円
②武道系の教室(いじめ予防) 月謝0.3万円
③進研ゼミ 月0.7万円
中学受験はしません
給食費、文房具費等もあるため少し多めに見積もって子供一人当たり月2.5万円とします
ランドセル、学習机は実家からの支援を見込みます

<13~15歳>
公立中学校に通わせます
塾通いは中3だけで、中2までは進研ゼミだけとします
以下の費目がかかるとします
①部活動関連 月0.7万円(部活を引退するまで)
②進研ゼミ 月0.8万円
③個別塾 平均月4.0万円(夏期講習、冬期講習含む)
参考:https://bestjuku.com/article/3874/

給食費、文房具費等もあるため少し多めに見積もって子供一人当たりは
中1、中2:月2.0万円
中3:月5.5万円
とします
また、中1は制服購入があるため+3.0万円で想定します

<16~18歳>
公立高校に通わせます
塾通いは高3だけで、高2までは進研ゼミだけとします
以下の費目がかかるとします
①部活動関連 月1.2万円(部活を引退するまで)
②進研ゼミ 月0.8万円
③塾 月5.0万円(夏期講習、冬期講習含む)
参考:https://terakoya.ameba.jp/yobiko/a000000267/#stefv1k5

給食費、文房具費、塾通いの交通費等もあるため少し多めに見積もって子供一人当たりは
高1、高2:月2.5万円
高3:月6.5万円
とします
また、高1は制服購入があるため+3.0万円で想定します

<高校卒業以降>
国公立大学の学費を値上げ想定で年額75万円とし、その4年分+入学金分の25万円、計325万円のみ家庭から支出し、不足分は各自が奨学金で補う形とします
浪人は不可とします
学費減免については対象になる可能性もありますが、今は考えません

8.住居費、自動車関連費、教育費、学費を除く支出項目

<毎月の部>
毎月コンスタントに見込まれる項目です
月額を以下のように設定します
以下リンク先も参考としています

家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20230&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&stat_infid=000040140542&result_back=1&tclass4val=0

①食費
夫:2.0万円
妻:2.0万円

0-5歳:0.5万円
6-10歳:1.0万円
11歳-14歳:2.0万円
15-18歳:2.5万円
19歳以上:2.0万円
なお、一部はお小遣いで吸収されると考えた食費設定となります

②通信費
インターネット回線:0.5万円
夫:0.5万円
妻:0.5万円

13-18歳:0.5万円
家族全員格安SIMを使う想定の価格設定です
子については中学入学と同時に買い与え、高校卒業までは代わりに支払いをする想定です(大学入学以降はバイト代から出させる)

③インフラ費
季節によって変動があると思われますが、
水道代:0.5万円
電気代、ガス代:各1.0万円
で計2.5万円と設定します

④日用品費
歯磨き粉や洗剤、シャンプー等です
共用品0.3万円に加えて家族一人あたり0.3万円とします
ただし子については0-2歳まではおむつ代がかかるので+1.2万円とします

⑤お小遣い
以下の通りとします
夫:2.0万円
妻:1.5万円

10-12歳:0.3万円
13-18歳:0.6万円
大学進学後はアルバイトでお小遣いを捻出させます

⑥医療費
家族一人あたり0.5万円とします
0-18歳までの医療費は無料とします

⑦保険料
都民/県民共済と組合の総合保険、会社の団体保険に加入するものとします
後者2つについては手取りで調整した想定です
都民/県民共済の保険料ですが
夫:0.4万円
妻:0.4万円

0-17歳:0.2万円
18歳以上:0.4万円(就職時に保険解約)
となります
満期等は考えません

⑧雑費
突発的な出費やこれまでの費目に収められない出費をまとめて雑費としますそれぞれ以下の額となります
夫:1.0万円
妻:1.0万円

0-12歳:0.5万円
13-18歳:1.0万円
19歳以上:0.5万円

子について、大学卒業までは食費、日用品費、医療費、雑費(=計3.3万円)がかかるものと考えます
また、もし子が通えない立地の大学に進学するようなら、その額がそっくりそのまま仕送りになるでしょう

<年間の部>
コンスタントに毎月かかるわけではない項目です
年額を以下のように設定します
以下リンク先も参考としています

家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20230&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&stat_infid=000040140542&result_back=1&tclass4val=0

①服飾/身だしなみ
服や散髪/美容院にかかる費用の年額です
夫:5.0万円
内訳)
散髪・・・0.4万円(単価)x12/2[回](2か月に1回)=2.4万円
服・・・1.0万円x4[回](季節ごと)/2(2年に一度買い替え)=2.0万円
その他身だしなみ・・・0.6万円/年
妻:10.0万円
内訳)
美容院・・・1.0万円(単価)x12/2[回](2か月に1回)=6.0万円
服・・・1.5万円x4[回](季節ごと)/2(2年に一度買い替え)=3.0万円
その他身だしなみ・・・1.0万円/年

0-12歳:3.0万円
上記参考:
<バンダイこどもアンケートレポート Vol.174>
~お子様にかける 1 年間の衣料代はいくらですか?~
https://www.bandai.co.jp/kodomo/pdf/question174.pdf
13-18歳:5.0万円(大学進学後はアルバイトのお小遣いから捻出)
内訳)
散髪・・・0.4万円(単価)x12/2[回](2か月に1回)=2.4万円
服・・・1.0万円x4[回](季節ごと)/2(2年に一度買い替え)=2.0万円
その他身だしなみ・・・0.6万円/年

②家具家電
同居開始から7年後に50万円で家電のみ総入れ替え
住宅購入時に100万円で家具家電総入れ替え
以降7年ごとに50万円で家電のみ総入れ替え
とします

③出産費用
病院や出産形態によりピンキリですが以下を参考に大目に見積もり60万円とします
参考:
出産費用はいくら必要?
都道府県や分娩方法による違いや自己負担額を抑える制度を解説
https://www.meijiyasuda.co.jp/find2/light/knowledge/list/41.html

④帰省/レジャー
あまりお金をかけられない費目です
以下の通り設定します
・第1子0歳の年まで:計5.0万円
内訳)
帰省:5.0万円(年4回)
レジャー:0.0万円
・第1子1歳の年~第2子出産の前年まで:計10.0万円
内訳)
帰省:5.0万円(年4回)
レジャー:5.0万円(家族旅行年1回)
・第2子出産の年:計5.0万円
内訳)
帰省:5.0万円(年4回)
レジャー:0.0万円
出産を控えあちこち動けない想定です
・第2子1~3歳:計10.0万円
内訳)
帰省:5.0万円(年4回)
レジャー:5.0万円(家族旅行年1回)
・第1子7~12歳(小学校):計20.0万円
内訳)
帰省:5.0万円(年4回)
レジャー:15.0万円(家族旅行年2回(海水浴/雪遊び)、プール年数回)
・第1子13~15歳(中学校):計15.0万円
内訳)
帰省:5.0万円(年4回)
レジャー:10.0万円(家族旅行年1回、プール年数回)
第1子は中学校以降は部活動が始まるため、レジャー費はあまりかからない想定です
・第2子13歳以降(中学校以上):計5.0万円
内訳)
帰省:5.0万円(年4回)
レジャー:0.0万円
第2子も部活動が始まり、レジャー費はかからない想定です

9.公的子育て支援の条件

児童手当は2024年9月現在と同条件とします

医療費は前述の通り18歳になるまで無料とします
出産手当は50万円とします

10.その他条件

夫婦ともに中流以上の家庭出身のため、以下の費用はそれぞれの両親からの贈与で賄えるものとします
①結婚式:200万円
②新婚旅行:100万円
③同居開始時の家具、家電:100万円
・それ以降の贈与や相続、お年玉、祝い金等は一切考慮しません
・結婚時点の夫婦の貯金は0で想定します
・インフレ率は考慮しません
・貯金につく金利、資産運用は考慮しません

11.家庭の年譜

家庭のイベントをまとめた年譜を以下に示します
この年譜に則り収入/支出を発生させます

家庭の年譜

12.家計成立の判定条件

これまで述べてきたような"ある程度文化的な生活"を送り、子2人に教育投資を行ったうえで高等教育を与えた結果として、
家計収支に赤字の年が発生しない=手元キャッシュが負にならない
ことを家計成立の判定条件とします
なお、老後のシミュレーションについては年金を含めることになり、予測が難しいためここでは扱いません

家計シミュレーションの結果

まず夫65歳の年までの家計収支を表として以下に示します

家計収支

各年の収入と支出を以下に示します

各年の収入
各年の支出

シミュレーション結果の考察

今回のシミュレーションでは手元キャッシュが負の年はなく、キャッシュフローとしては破綻することはありませんでした
よって家計は成立するといえるでしょう

しかし、決して裕福な暮らし向きではありません
また、夫婦の奨学金返済がない前提になります
さらにシミュレーションしきれていない想定外の出費が生じる可能性も十分あります
加えて持ち家のローンがないことを前提とする老後2000万円問題は解決できていません
特に老後2000万円問題の解決については独立した子供たちに負担をかけないためには必須といえ、実際には以下の要素ないしは複数の組み合わせが求められると考えて良いでしょう
①夫が平均的な出世をする
②夫がより好待遇の企業(総合職平均年収800万円程度)に転職する
③妻が正規雇用でなくともパート等で稼ぎ、家計をある程度助ける
④実家からある程度の贈与や相続を受ける
⑤子たちの学費は奨学金ですべて賄うか、高専等を活用して学費を抑える
 あるいは学費減免の制度を積極的に活用する
⑥住居については積極的に二世帯住宅を検討する
現実的な実現可能性を考えると①、または③が望ましいでしょう
次点が②です

シミュレーションの結論

官公庁やそこそこの大手メーカーに勤務し、しがみついていれば得られる年収=下限チー牛年収しか稼げない夫の1馬力家庭を想定して家計シミュレーションを実施したところ、手元キャッシュが負の年はなく、家計そのものは成立すると判定します
よって"無事ベストプラクティスに則った結婚を果たしたメーカー勤めの大学院卒チー牛男性が、身の丈に合った暮らしをすれば問題なく専業主婦の妻と男の子2人を養うことができる可能性が高い"と判断します
ただし持ち家のローンがないことを前提とする老後2000万円問題が解決されないため、完全な1馬力で贈与相続もない場合は老後が苦しくなることが想定されます
現実的には出世、転職等で夫が収入を上げるか、子育てが落ち着いた段階で妻がパートに出ることが必要になります

追加検討:再シミュレーション

先ほどのシミュレーション結果と考察を受け、老後2000万円問題の解決に向けて次の2パターンについて検討します
A.夫が平均的な出世をする場合
B.第2子の中学校入学と同時に妻がパートに出る場合

A.夫が平均的な出世をする場合

"平均的な出世の場合"の表は先ほど作成していたのでそのまま適用します
以下の表の通りになります

各年の収入(平均的な出世の場合)

支出を先ほどの条件と同じままにすると、夫65歳の年までの家計収支は下表の通りになります
65歳時点での手残りが600万円ほど増える程度の効果がありますが、2000万円問題は解決されない結果となりました
平均年収が24万円程度しか変わらず、勤続が35年ですので当然ですね

家計収支(平均的な出世の場合)

B.第2子の中学校入学と同時に妻がパートに出る場合

年譜より第2子の中学校入学は妻43歳の時でしたので、43歳~65歳の23年間パートに出るとして、老後2000万円問題を解決するために必要な最低月収を求めます
まず夫の出世が同期最遅、かつ主任どまりの場合について、不足額は903万円です
これを埋めるために必要な平均月収は
903/(23x12)≒3.3万円となります
時給1100円と仮定すると月30時間=週7.5時間ですので、週2のレジ打ち程度で十分可能な水準かと思われます
また、夫が平均的な出世をする場合、不足額は336万円です
よって妻が先ほどと同水準のパートをする場合、第2子の中学校入学以降に月平均で(903-336)/(23x12)≒2.0万円程度の余裕が生まれます

再シミュレーションの結論

老後2000万円問題の解決のためには夫が平均的な出世をする(=下限チー牛年収より月平均で2万円ほど多く稼ぐ)よりも、子供がある程度手離れした段階で妻が月3万円程度の軽いパートに出る方が重要であることがわかりました
これはある意味当然の結果です
また、夫が平均的な出世をして、かつ妻が月3万円程度の軽いパートに出る場合、月2万円=年24万円程度の余裕を作りつつ老後2000万円問題を解決できます
よって、余裕を持ったより理想的な家計とするためには、夫はしっかり家庭を妻に任せて平均以上には出世し、子供がある程度手離れした段階で、妻はお小遣い稼ぎ程度のパートに出るのが望ましいといえるでしょう

まとめ

ここまでの結果を簡潔にまとめます
①官公庁やそこそこの大手メーカーに勤務し、しがみついていれば得られる年収=下限チー牛年収の夫1馬力であっても、ある程度文化的な生活を送り、子2人に教育投資を行ったうえで高等教育を与えることができます
②ただし老後2000万円問題が解決できないため、子供がある程度手離れした段階で妻が月3万円程度の軽いパートに出ることが望ましいです
③妻の軽いパートに加えて夫が平均的な出世をすることで、月2万円=年24万円程度の余裕を作りつつ老後2000万円問題を解決でき、より余裕のある暮らし向きとなります

シミュレーションの結果より、チー牛男性の中では下限と考えられる30歳540万円、35歳630万円、40歳700万円、45歳800万円程度の年収でも専業orパート主婦の妻と男子2人を養い、戸建て住宅を購入し、地元の国公立大学に進学すれば奨学金ゼロにできる程度の暮らしはできることがわかりました
このことから私が伝えたいのは以下の3つのメッセージになります
・チー牛男性は妻子を養うことに対して恐れを持たないでください
・アラサーの未婚女性はチー牛男性と結婚して専業orパート主婦になる選択肢をもっと検討してください
・女性はチー牛男性と結婚して子供を持ち、郊外の一軒家で専業orパート主婦をやりながら子供を複数抱く選択肢をもっと積極的に選んでください

以上です

ここまでの内容を読んで投げ銭をしたいという奇特な方は、以下より投げ銭していただけますと幸いです

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