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死ぬまでに観たい2010年代映画100 1章: 2010年

2010年代もいよいよ今年で幕を閉じます。皆さんにとって2010年代はどんな時代だったでしょうか?

私は、映画鑑賞という趣味を見つけて、それが人生の血となり肉となっていった時代です。この10年で6,000本以上の映画に触れてきて様々なインスピレーションを受けました。中にはあまりの酷さに悶絶する作品もありましたが、それも今となっては良い思い出です。さて、ブンブンの好きな本に『死ぬまでに観たい映画1001本』というものがあります。これは映画史にとって重要な作品を1001本集めた壮大な事典で、『市民ケーン』や『ゴッドファーザー』のような定番から、『午後の網目』、『波長』といった実験映画、中には『盗馬賊』、『シャーマンズ・マーチ』といった日本では鑑賞困難な作品まで網羅的に掲載されています。

これに影響され、今回『死ぬまでに観たい2010年代映画100本』を作って見ることにしました。私の趣味嗜好60%と下記の条件40%の割合で2010年~2019年までの重要作品各10本、合計100本選びました。

【条件】
1.2010年代だから成立した映画
2.映画史を変えた作品
3.時代性を映し出している作品

本記事は年末にかけて、全10話発信していきます。これは私にとって非常に大切な記事であり、しっかり読んでいただける方に届いてほしいと考え、全て有料で発信します。第1章は150円です。

また、各年の時代背景等に関して『キネマ旬報ベスト・テン90回全史』等を参考にまとめていくので併せて読んでいただけたらなと思います。

2010年総括(筆者:高校1年生) 3D時代の夜明け

この年は3D元年と呼ばれた年です。今までも何度か3D映画ブームが巻き起っていたが、どれも失敗に終わってしまったのに対し、2010年の3D映画ブームは映画館の付加価値をつけた座席セールスに大きなインスピレーションを与えました。何といっても、前年12月に公開された『アバター』が世界歴代興行収入No.1の記録を叩き出し、2019年の『アベンジャーズ/エンドゲーム』まで破られることがなかった快挙を成し遂げていなければここまで3D映画が普及することはなかったでしょう。

そして、この3D映画ブームの大きな特徴として3Dメガネのシステムが大きく変わったということにあります。このブーム直前の3D映画は、それこそ遊園地にあるアトラクションに近いものがありました。2008年に公開された『センター・オブ・ジ・アース』では、入り口で赤青のチープなメガネを渡されて鑑賞しました。また、3D映画ブーム初期の頃はメガネを毎回返却していた記憶があります。それがここ10年で、持ち帰り方式が主流となり、TOHOシネマズでは、メガネの上にかけても問題ないように、クリップタイプのものを用意したり、メガネの形を調整したりした。そこに労力をかけるほど、3D映画が普及してきたといえます。

また2015年頃まで3D映画の字幕問題は深刻でありました。当時中学3年生だった私は友人と『アバター』を新宿バルト9の最前列で鑑賞したのですが、字幕と映像を交互に観ていくうちに酔ってしまった記憶があります。2015年の『ワイルド・スピード SKY MISSION』では画面酔い防止のため、字幕が黄色となっていたのですがやはり違和感が出てしまい、少し酔ってしまいました。

これが映像の発達なのか、『レディ・プレイヤー1』頃になると全く違和感なく映像に没入できたのだ。この10年での映像の進化、ひょっとすると観客の目の進化なのかもしれませんが、映画史において最も3D映画が成長した時代だと言えよう。

少し話はそれたが、2010年に戻して言えば『アリス・イン・ワンダーランド』、『バイオハザードⅣ アフターライフ』さらには『カールじいさんの空飛ぶ家』といったアニメ作品まで3Dで上映するほど流行していました。

それにしても『2010年』で描かれた宇宙の彼方に逝った博士を探しに行ったら彼はエネルギー生命体になっていてびっくりみたいな未来はやってきませんでしたね。パソコン描写だけは、現実の方が先を進んでいたのですが...

さて、それでは第1章2010年の映画10本紹介していきます。

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